コードを書かずに技術力を上げる休日の過ごし方

2 分で読めます
学習法読書術キャリア

この記事は約 5 分で読めます。

「休日もコードを書かないと置いていかれる」という焦り

平日は仕事でコードを書き、休日も個人開発やオープンソースに貢献する。そういうエンジニアの話を SNS で見かけると、焦りを感じます。

しかし、休日にコードを書くことだけが技術力向上の手段ではありません。むしろ、コードを書かない時間にこそ伸ばせるスキルがあります。

コードを書く力と設計を考える力は別の筋肉

平日の仕事では、目の前のタスクを片付けることに集中します。コードを書き、テストを通し、レビューを受ける。この繰り返しで「書く力」は鍛えられますが、「一歩引いて全体を見る力」は鍛えにくい。

休日は、この「一歩引く」時間に充てるのが効果的です。

コードなしで技術力を上げる 5 つの方法

1. 設計の本を読む

コードの書き方の本ではなく、設計の考え方の本を読みます。SOLID 原則デザインパターン、ドメイン駆動設計。これらはコードを書かなくても理解でき、月曜日からの設計判断に直接効きます。

ソファに寝転がって読めるのも利点です。パソコンの前に座る必要がありません。

2. 紙とペンで設計スケッチを描く

今のプロジェクトのアーキテクチャを、紙に描いてみてください。モジュール間の依存関係、データの流れ、外部サービスとの接点。

描いてみると「ここの依存関係がおかしい」「このモジュールの責務が曖昧だ」と気づくことがあります。コードを見ていると木を見て森を見失いますが、紙に描くと森が見えます。

アーキテクチャの本を手元に置きながらスケッチすると、設計の改善案が具体的に浮かびます。

3. 技術記事を書く

自分が最近学んだことを、他人に説明する文章にまとめます。ブログでも社内 Wiki でも、メモアプリでも構いません。

「書く」という行為は、理解の浅い部分を容赦なく炙り出します。「なんとなくわかっている」ことを文章にしようとすると、「実はわかっていなかった」部分が見つかります。この発見が、理解を深めるきっかけになります。

4. 他人のコードを読む

GitHub の Trending を眺め、気になるリポジトリの README とメインのソースファイルを読みます。コードを書く必要はありません。読むだけです。

「この人はなぜこの構造にしたのか」「自分ならどう書くか」を考えながら読むと、設計の引き出しが増えます。特に、自分が使っているフレームワークやライブラリのソースコードを読むと、内部の仕組みへの理解が深まります。

5. 技術系ポッドキャストを聴く

散歩しながら、家事をしながら、技術系ポッドキャストを聴く。画面を見る必要がないので、目と手を休めながら技術の話題に触れられます。

ポッドキャストの良さは、現場のエンジニアの生の声が聞けることです。本には書かれない「実際にやってみたらこうだった」という経験談が、自分の判断基準を豊かにします。

「何もしない」も技術力向上の一部

ここまで 5 つの方法を紹介しましたが、最も重要なのは「休む」ことです。

疲れた脳で本を読んでも頭に入りません。燃え尽きた状態でコードを書いても質が低い。十分に休息を取った月曜日の朝の 1 時間は、疲弊した休日の 3 時間に勝ります。

休日にコードを書かないことに罪悪感を覚える必要はありません。休むことも、長期的な技術力向上の一部です。

関連記事

まとめ

休日にコードを書かなくても、技術力は伸ばせます。設計の本を読む、紙に設計スケッチを描く、技術記事を書く、他人のコードを読む、ポッドキャストを聴く。そして何より、しっかり休む。コードを書く力は平日に鍛え、設計を考える力は休日に鍛える。この使い分けが、バランスの取れた技術力を育てます。

共有:Xはてブ

この記事は役に立ちましたか?

関連用語

関連記事

コードを書かない日に読む本

休日や有給休暇など、コードを書かない日にこそ読むべき本があります。実装から離れた日に読むと効果が高い本のジャンルと、その理由を解説します。

1 万行のコードより 1 冊の設計書が勝つ場面

大量のコードを書く力と、適切な設計を選ぶ力は別物です。コード量では解決できない問題に直面したとき、設計の知識がどう効くのかを具体例で解説します。

コードを「書く力」と「読む力」は別物 - 読解力を鍛える技術書の使い方

プログラミングの「書く力」ばかり鍛えていませんか。他人のコードを正確に読み解く力は、技術書を使って意識的に鍛えられます。読解力を高める具体的な方法を紹介。

月曜朝イチのコードが金曜夕方より美しい理由

週の始まりに書くコードと終わりに書くコードでは、品質に明確な差があります。この現象の原因と、コード品質を週を通じて維持するための読書習慣を考えます。

週末 2 時間の「深読み」が平日の仕事を変える

平日の隙間時間ではなく、週末にまとまった時間を確保して技術書を深く読む方法と、その効果を解説します。浅い読書と深い読書の使い分けが学習効率を最大化します。

あの有名 OSS のコードは、この本の影響を受けている

広く使われているオープンソースソフトウェアの設計には、特定の技術書の影響が色濃く反映されています。OSS のコードと技術書の関係を知ると、両方の理解が深まります。