IPv6 ネットワーク構築実習
アイピーブイシックスネットワークコウチクジッシュウ
- 著者:
- 前野 譲二 / 鈴田 伊知郎 / 小林 貴之(マエノ ジョウジ / スズタ イチロウ / コバヤシ タカユキ)
- 出版社:
- 共立出版
- 出版日:
- 2013年04月29日頃
- ISBN:
- 9784320123359
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
本書は, Cisco,AlaxalA,YAMAHA の各社が現在出荷しているルータを実際に用いて, ハンズオン (実習) を中心として体験的に IPv6 を学ぶことができるテキスト。クラウドコンピューティングやデータセンターを中心として, IP アドレスへの需要は世界的に高まっている。しかし IPv4 は既に枯渇しており, 売買の対象にまでなっている。そのため, 今後 IPv6 の知識は必須になるものと考えられる。筆者らはそれぞれの所属組織で何らかのネットワークを構築し, また教育した経験があるが, その経験上, 机上の知識だけでは不十分で, 実際に設定して動くところを確認すると知識の定着も良くなる。その経験を活かし, IPv6 アドレスの実装を通じて, ネットワーク技術の実際を学ぶことを目的とした実習用教材を企画した。
1 章 IPv6 の基礎
2 章 IPv6 ルータの基本操作
3 章 IPv6 の基本的な設定
4 章 スタティックルートの設定
5 章 デフォルトルートの設定
6 章 RIPng の設定
7 章 RIPng のデフォルトルートの伝搬
8 章 OSPFv3 の設定
9 章 OSPFv3 のデフォルトルートの伝搬
10 章 IPv6 サーバ実習
11 章 IPv6ACL
12 章 IPv6overIPv4 の設定
13 章 IPv6 での IPSec
技書の森解説
『IPv6 ネットワーク構築実習』 (前野 譲二、鈴田 伊知郎、小林 貴之 著、共立出版、2013 年 4 月発売) は、Cisco、AlaxalA、YAMAHA の各社のルーターを実際に用いて、ハンズオン (実習) を中心に IPv6 を体験的に学ぶためのテキストです。版元の紹介文によると、著者らはそれぞれの所属組織でネットワークを構築し、教育してきた経験から、机上の知識だけでは不十分で、実際に設定して動くところを確かめると知識の定着も良くなると考えました。その経験を生かし、IPv6 アドレスの実装を通じてネットワーク技術の実際を学ぶ実習用教材として企画された本です。英文の書名は Practical Studies: Building IPv6 Network です。
全 13 章の構成、RIPng と OSPFv3 から IPSec まで
目次は第 1 章「IPv6 の基礎」から始まり、第 2 章「IPv6 ルータの基本操作」と第 3 章「IPv6 の基本的な設定」で、ルーターに触れてアドレスを設定するまでの土台を作ります。第 4 章「スタティックルートの設定」と第 5 章「デフォルトルートの設定」で経路を手で書き、第 6 章「RIPng の設定」から第 9 章「OSPFv3 のデフォルトルートの伝搬」までで、2 種類の動的ルーティングプロトコルを、経路の設定とデフォルトルートの伝搬という同じ順序でそれぞれ扱います。後半は第 10 章「IPv6 サーバ実習」、第 11 章「IPv6ACL」、第 12 章「IPv6overIPv4 の設定」と続き、最後の第 13 章が「IPv6 での IPSec」です。静的な経路から動的な経路へ、さらにサーバー、通信の制御、IPv4 との共存、暗号化へと、1 つの検証網の上に機能を積み増していく並びになっています。
IPv4 の知識がそのまま通じない部分を手で確かめる
IPv6 は TCP/IP のプロトコル群のうちネットワーク層を担う規格で、アドレスが 128 ビットに広がっただけのものではありません。各インタフェースにはリンクローカルアドレスが必ず付き、隣接する機器の発見は ARP ではなく ICMPv6 の近隣探索が受け持ちます。経路制御も IPv6 用に作り直されており、RIPng や OSPFv3 では次の転送先としてリンクローカルアドレスが現れるなど、IPv4 の設定に慣れた人ほど戸惑う点があります。アクセス制御のリストを書くときも、ICMPv6 を一律に遮断すると近隣探索まで止まってしまうため、IPv4 と同じ感覚では組めません。こうした違いは仕様書を読むだけでは実感しにくく、ルーターの表示する経路表や近隣の一覧を自分で見て初めて腑に落ちる種類のものです。本書は実機の設定と動作確認を軸に据え、版元の紹介文も机上の知識だけでは不十分としています。
3 社のルーターを使う前提と、2013 年の機材という時点
本書は 2013 年 4 月の発売で、版元の紹介文が IPv4 アドレスの枯渇と売買を背景として挙げているのも、その時点の状況です。扱うルーターの機種やソフトウェアの版、コマンドの表示は刊行当時のものを前提にしているため、手元の機材で同じ結果が出るとは限りません。また、サブネットの切り方や経路表の読み方といった IPv4 の基本が分かっていると、IPv6 で何が変わったのかを比べながら進められます。
実習用教材として向く場面
実習用教材として企画された本なので、授業や社内研修で受講者に検証用の ネットワーク を組ませたい教員や研修の担当者、あるいは検証機に触れられる環境でルーティングの組み立てを一通り体験したいインフラ技術者に向きます。逆に、IPv6 の仕様を網羅的に学ぶ事典のような本や、特定の 1 社の機器のコマンドを深く掘り下げる本を探している場合は、目的に合いません。本書は、複数のベンダーの機器で、静的経路から IPSec までの流れを順に手を動かして確かめる演習で組まれています。
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