PM の哲学

ピーエムノテツガク

PM の哲学の表紙
エンジニアのキャリア / 思考
著者:
室脇 慶彦(ムロワキヨシヒコ)
出版社:
日経 BP
出版日:
2018年03月16日頃
ISBN:
9784822257378
在庫:
在庫あり
3(2 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
プロジェクトマネジメントPMBOKプレイングマネジャー中規模プロジェクトIT プロジェクトソフトウェア品質プロジェクト管理チームマネジメントプロジェクトフェーズ失敗防止

なぜ注目されているか

総合1668位

書籍紹介

PMBOK に書いていないプロマネの極意
すべてを「体感」すれば成功する!

著者の豊富な経験をもとに、失敗しない PM 論が展開されています。
PM は何を見ているのか、チームの中でどのような存在なのか、各開発フェーズでは何をするのか。PM の思考や言動の教科書として、「PM の哲学」が語られています。

本書がユニークなのは、主に以下の 2 点です。

1 点目は、規模を意識したマネジメントを解説していることです。マネジメントは規模によって変える必要があり、本書では、ほとんどのプロジェクトが分類される中規模を対象にしています。
多くの市販本は、規模をあまり意識していません。中規模では、PM である前に SE でなければなりません。つまり「プレイングマネジャー」であることが求められるのです。

2 点目は、PMBOK だけではうまくいかないという立場に立っていることです。
PMBOK は IT に限らない多くのプロジェクトを前提にしているので、IT ではその特殊性を考慮しなければなりません。その代表は「品質」です。

PMBOK では品質が測定できる前提なのですが、ソフトウエアは目に見えないため、品質を測定しにくいという特性を持っています。それに目を背けず、立ち向かっていかねばならないのです。

本書で解説している「哲学」こそ、一流 PM への登竜門である。

技書の森解説

IT プロジェクトの PM が工程ごとに何を見て、どう判断するのかを、著者の経験をもとに語った本です。『PM の哲学』 (室脇 慶彦 著、日経 BP、2018 年 3 月 16 日発売) は、版元の紹介文で「PMBOK に書いていないプロマネの極意」と打ち出され、PM の思考や言動の教科書として「PM の哲学」を語る構成です。紹介文が挙げる特徴は 2 点あり、ほとんどのプロジェクトが分類される中規模を対象に規模を意識したマネジメントを説くことと、PMBOK だけではうまくいかないという立場に立つことです。

全 12 章の構成、QCD の優先順位から PM の心得まで

目次は全 12 章です。第 1 章「プロジェクトマネジメントの優先順位」で品質、納期、コストのそれぞれの意味と QCD の優先順位を整理し、第 2 章「品質曲線」では通常のプロジェクトの品質曲線に加えて、顧客の要求事項の把握が不十分な場合、設計 / 開発フェーズの品質で破たんした場合、検証フェーズの不良を取り上げます。第 3 章「PMBOK のポイント」はマネジメントプロセスとフェーズ分けや 9 つの知識エリアなどの要点を扱い、第 4 章「PM が IT プロジェクト全体で考慮すべき事項」は体制、スケジュール、サブシステム構成図、標準化、品質保証の考え方、見積もり、収支管理、現行機能保証の 8 節です。第 5 章「SE として重要なシステムデザインの視点」はコード設計、シンプルな設計、業務モデルの不安定さ、メンテナンスの効率化を、第 6 章「プロジェクト計画の策定」は計画の肝や課題とリスク管理を扱います。最後の 2 章は第 11 章「PM の心得」と第 12 章「ソフトウエアエンジニアリングの今後と対応」です。

要件定義から移行とリリースまで、工程ごとの要諦

第 7 章から第 10 章は開発の工程順に並びます。第 7 章は要件定義フェーズとして概要設計工程と外部設計工程、第 8 章は設計 / 開発フェーズとして内部設計工程と、詳細設計工程から単体テスト工程までを扱います。第 9 章は検証フェーズで、内部連結テスト工程、外部連結テスト工程、総合テスト工程などそのほかのテストの 3 節です。第 10 章は移行を、データ移行、システム移行、人の移行、リリースの 4 節に分けています。

測りにくいソフトウエア品質と PMBOK の距離

紹介文が示す問題意識は、プロジェクトマネジメント の知識体系とソフトウエア開発の性質のずれです。紹介文によれば、PMBOK は IT に限らない多くのプロジェクトを前提にしており、品質を測定できることを前提にしています。紹介文は、ソフトウエアは目に見えず品質を測定しにくいと述べています。要件定義 の誤りが後の テスト の工程で見つかると、外部設計からの手戻りになります。第 2 章の品質曲線は、顧客の要求事項の把握が不十分な場合を取り上げています。

中規模開発のプレイングマネジャーという PM 像

もう 1 つの軸が規模です。紹介文は、マネジメントは規模によって変える必要があると述べ、中規模では PM である前に SE でなければならない、つまり「プレイングマネジャー」であることが求められるとしています。目次でも第 5 章が SE としての設計の視点に充てられ、PM の本でありながらコード設計やシンプルな設計、メンテナンスの効率化まで節に立てています。版元は本書を PM の思考や言動の教科書と位置づけ、紹介文を「一流 PM への登竜門である」と結んでいます。中規模の IT プロジェクトで SE を兼ねながらチームを率いる PM に向けて、QCD の判断軸から工程ごとの要諦、移行とリリースまでを 1 冊の目次に収めた本です。

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