初心者でもしっかりわかる 図解ネットワーク技術
ショシンシャデモシッカリワカル ズカイネットワークギジュツ
なぜ注目されているか
書籍紹介
ネットワークの仕組みが基礎からしっかり分かる
インターネットに代表される TCP/IP のネットワークでデータがどのように相手に伝わるかきちんと説明できますか? VPN がどうして安全なのか理解していますか?
IT 分野のエンジニアでも意外とネットワークのことはしっかりと分かっていないもの。「苦手」とか「難しい」といった意識を持っている人も多くいます。ネットの活用はしていても技術としては理解していない人が多いのは残念なことです。
本書は日経 NETWORK の人気連載「インター博士とネット君のスッキリわかる! ネットワーク技術解説」をまとめたもの。ていねいな図解で基礎から分かりやすく、しかもしっかり理解できるように説明しています。
TCP/IP の基礎から、UDP やマルチキャスト、QoS といった技術、ファイアウオールやアクセスコントロールなどのセキュリティの技術、HTTPS や VPN、IPsec といった暗号化の技術、Web やメールなどの様々なサービス、さらにはネット障害への対処法といった広範囲の内容を含んでいます。教養としてネットワークの技術を知りたい人にも、企業のネットワーク担当になって勉強が必要な人にも役に立つ内容となっています。
はじめに
序章
第 1 回 ネットワークモデルって何だろう
1 章 データはどうやって送られる?
第 1 回 インターネットって何だろう?
第 2 回 ルーターって何してるの?
第 3 回 最適な経路はどう決める?
第 4 回 TCP って何がすごいの?
第 5 回 TCP と UDP は何が違うの?
第 6 回 同報通信って何だろう?
第 7 回 マルチキャストって何だろう?
第 8 回 NAT って何ですか?
第 9 回 エラー制御って何するの?
第 10 回 QoS ってどんなの?
2 章 アドレスって何?
第 1 回 IP アドレスって何だろう?
第 2 回 アドレス解決って何ですか?
第 3 回 DNS って何ですか?
第 4 回 DHCP の役割とは?
第 5 回 ポート番号って何だろう?
第 6 回 CIDR って何だろう?
3 章 ネットワークを安全に使うには
第 1 回 ファイアウオールって何だろう?
第 2 回 アクセスコントロールって何だろう?
第 3 回 認証って何ですか?
第 4 回 パスワードって何だろう?
第 5 回 シングルサインオンって何だろう?
4 章 通信傍受を防ぐ暗号化
第 1 回 HTTPS ってどんなの?
第 2 回 PKI って何だろう?
第 3 回 VPN って何なの?
第 4 回 IPsec ってなんだろう?
5 章 ネットのさまざまなサービス
第 1 回 Web アクセスってどんなの?
第 2 回 メールはどうやって届くの?
第 3 回 時刻合わせってどうやるの?
第 4 回 リモート接続って何だろう?
第 5 回 ディレクトリーサービスって何だろう?
第 6 回 FTP って面白い?
6 章 ネット障害を防ぐ
第 1 回 ネットにつながらないときはどうするの?
第 2 回 ネットワーク監視はなぜ必要?
第 3 回 負荷分散って何だろう?
技書の森解説
ネットワークは日常的に使っていても、データがどう相手に届くのか、VPN がなぜ安全なのかを説明できる人は多くありません。『初心者でもしっかりわかる 図解ネットワーク技術』 (網野衛二 著、日経 BP、2020 年 11 月刊) は、日経 NETWORK の連載「インター博士とネット君のスッキリわかる! ネットワーク技術解説」をまとめたオールカラーの入門書で、TCP/IP の基礎からセキュリティ、暗号化、各種サービス、障害対処まで、ていねいな図解で基礎から理解できるように説明しています。版元が想定する読者は、教養としてネットワークの技術を知りたい人と、企業のネットワーク担当になって勉強が必要になった人の両方です。
序章と全 6 章、データの送られ方からネット障害の対処まで
構成は序章と全 6 章で、各章は連載の 1 回分に対応する「マルチキャストって何だろう?」のような問いの形の節で組まれています。序章でネットワークモデルを押さえた後、1 章「データはどうやって送られる?」はインターネットの正体、ルーターの仕事、最適経路の決め方、TCP の何がすごいのか、TCP と UDP の違い、同報通信とマルチキャスト、NAT、エラー制御、QoS まで 10 回分を割く本書で最も厚い章です。2 章「アドレスって何?」は IP アドレス、アドレス解決、DNS、DHCP、ポート番号、CIDR と、宛先を特定する仕組みを 6 回で扱います。3 章はファイアウオール、アクセスコントロール、認証、パスワード、シングルサインオンというネットワークを安全に使う技術、4 章は HTTPS、PKI、VPN、IPsec という通信傍受を防ぐ暗号化、5 章は Web アクセス、メール、時刻合わせ、リモート接続、ディレクトリーサービス、FTP といったネット上のサービス、6 章は「ネットにつながらないときはどうするの?」から始まるネット障害の対処、ネットワーク監視、負荷分散です。
問いから始まる連載形式が TCP/IP 理解に効く理由
ネットワーク学習の難しさは、通信が目に見えないことに加えて、階層ごとに別の仕組みが同時に働いている点にあります。Web ページが 1 枚表示される裏では、DNS による名前解決、TCP による接続確立と再送制御、IP による経路選択、途中の NAT によるアドレス変換、HTTPS による暗号化が順に動いており、どの層で何が起きているかを分けて考えられないと、トラブルの切り分けもセキュリティの判断もできません。本書は各回が「ルーターって何してるの?」や TCP と UDP の違いのような一つの問いに答える形なので、読者は一度に一つの層、一つの仕組みだけに集中できます。3 章から 4 章にかけては、ファイアウォールによる通過制御、認証による相手の確認、暗号化による盗聴防止という、守る対象と手段が異なる技術を章単位で分けているため、「安全」という一語で混同されがちな概念を整理して覚えられます。6 章の障害対処と監視、負荷分散 は、それまでの仕組みの知識を運用の場面へ結びつける位置づけです。
図解ネットワーク技術の前提知識と、向かない読者
前提知識はほとんど要りません。版元が、IT 分野のエンジニアでも意外とネットワークのことは分かっていないものだと書くとおり、ネットワーク以外の分野に強い開発者が基礎を埋め直す用途にも合います。A4 変型判のオールカラーで図を大きく見せる判型です。一方で、扱うのは仕組みの理解であって、ルーターやスイッチの設定コマンド、パケットキャプチャの読み方といった手を動かす実務手順を教える本ではありません。また刊行は 2020 年 11 月なので、それ以降に普及した技術を追う目的にも向きませんが、扱う主題は TCP/IP の原理や名前解決、暗号化の考え方といった変化の遅い基礎に寄っているため、刊行後の年数による陳腐化は小さい種類の本です。より体系的な教科書や、プロトコル各論、実務書への進み方は ネットワーク本の選び方 で段階別に整理しています。
読み終えたときに手に入るのは、社内ネットワークやクラウドの設定画面で「サブネット」「ポート」「証明書」といった語に出会ったときに、それがどの層の何のための仕組みかを即座に位置づけられる見取り図です。情報システム部門に配属されて基礎を短期間で固めたい人、開発は得意でもインフラ側との会話に苦手意識がある人、ネットワーク分野の資格学習を始める前に全体像を図で持っておきたい人にとって、問いと図解で一回ずつ読み切れる本書は、投じた時間に対する理解の戻りが大きい一冊です。
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