生きる意味の情報学

イキルイミノジョウホウガク

生きる意味の情報学の表紙
その他
著者:
竹之内 禎(タケノウチ タダシ)
出版社:
東海大学出版部
出版日:
2022年04月13日頃
ISBN:
9784486021896
在庫:
在庫あり
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書籍紹介

情報の本質は、生命体の内部に形成される意味である。本書では、人間にとって最も重要でありながら情報学のテーマとしては未開拓な「生きる意味」について、ヴィクトール・フランクルが「生きる意味」の類型として挙げた「創造価値」「体験価値」「態度価値」を手がかりに、その実現を支援する媒介者 (メディア) が果たす役割、「共創」「共感」「共苦」の実践事例を論じる。
序 章 生きる意味の情報学

第 1 部 生きる意味の思想と実践

第 1 章 フランクル・ロゴセラピーの世界

第 2 章 ロゴセラピー実践の具体的ツール ─「意味発見シート」の開発

〈コラム 1〉蝋燭は燃えるために

〈コラム 2〉ライフテーマを探る

第 2 部 自己実現から意味実現へ

第 3 章 自己実現から意味実現へ ─ロゴイストのすすめ

〈コラム 3〉LIFE の核は IF

〈コラム 4〉人生の岐路に向き合う

第 4 章 声に乗せて届ける

〈コラム 5〉通訳という仕事

第 5 章 ボランティアを通じた創造価値

〈コラム 6〉光のなかにいる私

第 6 章 見えない世界を生きる原動力

〈コラム 7〉創造価値はプライスレス

第 3 部 LIFE からの贈り物

第 7 章 絵本セラピーとの出会い ─言葉の奥にある compassion

〈コラム 8〉暮らしの風景を生きる

第 8 章 読書の体験を伝える ─読書感想文とビブリオバトル

〈コラム 9〉本で旅する / 本が旅する

〈コラム 10〉登山は哲学とともに

第 9 章 精神次元を体験する旅 ─消費の観光を超えて

〈コラム 11〉“Enjoy each moment!”

第 4 部 苦悩の中の意味

第 10 章 ネット・ゲーム依存は子どもの SOS

〈コラム 12〉ほんにかえるプロジェクト

第 11 章 喪失体験と意味の回復

〈コラム 13〉「閉じたシステム」の自由と責任

第 12 章 それでも人生にイエスと言う

終 章 共創・共感・共苦のメディア

技書の森解説

情報学というとデータ処理や通信の技術を思い浮かべがちですが、『生きる意味の情報学』 (竹之内 禎 編著、東海大学出版部、2022 年 4 月 13 日発売) は、人間にとってもっとも重要でありながら情報学のテーマとしては未開拓な生きる意味を正面から扱う一冊です。副題は「共創・共感・共苦のメディア」で、版元の紹介は「情報の本質は、生命体の内部に形成される意味である」という一文から始まります。精神科医ヴィクトール・フランクルが生きる意味の類型として挙げた創造価値、体験価値、態度価値を手がかりに、その実現を支える媒介者 (メディア) の役割と、共創、共感、共苦の実践事例を論じる内容で、版元の分類は教養書です。

序章と 4 部 12 章、ロゴセラピーから苦悩の中の意味まで

目次は序章「生きる意味の情報学」に始まり、4 つの部と終章「共創・共感・共苦のメディア」で閉じます。第 1 部「生きる意味の思想と実践」は第 1 章「フランクル・ロゴセラピーの世界」と、意味発見シートの開発を扱う第 2 章を収め、第 2 部「自己実現から意味実現へ」は「ロゴイストのすすめ」を副題とする第 3 章から、声に乗せて届けること、ボランティアを通じた創造価値、見えない世界を生きる原動力を題にした章へ続きます。第 3 部「LIFE からの贈り物」は絵本セラピー、読書感想文とビブリオバトル、消費の観光を超える旅を、第 4 部「苦悩の中の意味」は第 10 章「ネット・ゲーム依存は子どもの SOS」、喪失体験と意味の回復、第 12 章「それでも人生にイエスと言う」を収めています。第 2 章から第 11 章までの各章のあとにはコラムが置かれ、通訳という仕事や登山、本を題にしたものが並びます。

情報学が意味を問い直す背景とフランクルの 3 つの価値

情報の理論は、長く意味を扱わない方向で発展してきました。シャノンが 1948 年に示した通信の数学的理論は、通信の工学的な問題にとってメッセージの意味の側面は関係しないと明言し、記号をどれだけ正確に効率よく送れるかに対象を絞ることで、符号化や通信の技術の土台になりました。その一方で、受け手にとって何が意味を持つのかという問いは、工学の枠の外に残されます。本書の紹介文は、情報の本質を生命体の内部に形成される意味と捉えています。手がかりになるフランクルの 3 つの価値は、何かを作り出したり行ったりすることで実現される創造価値、自然や芸術、人との出会いを味わうことで実現される体験価値、避けられない苦しみに対してどのような態度を取るかで実現される態度価値を指します。第 2 部には創造価値を題にした章があり、第 3 部には絵本セラピーや読書感想文、旅の章が、第 4 部には依存や喪失体験の章が収められています。

刊行時の編著者の肩書と、目次に無い技術の解説

刊行時のプロフィールでは、編著者は東海大学准教授で、博士 (情報学) と絵本セラピストの肩書を持つと紹介されています。本書は技術書ではないため、プログラミングやデータ分析、情報理論の数理を学びたい人には目的が合いません。目次には技術の解説の章がありません。

目次には、絵本セラピー、読書感想文とビブリオバトルのような本と読書の題材と、子どものネット・ゲーム依存や喪失体験の章が並び、第 1 章のロゴセラピーの理論から各章の実践事例へ続きます。

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