AI の経済学

エーアイノケイザイガク

AI と共存する豊かな未来 (仮題)

AI の経済学の表紙
AI / 機械学習
著者:
鶴 光太郎(ツルコウタロウ)
出版社:
日本評論社
出版日:
2021年04月21日頃
ISBN:
9784535559424
在庫:
在庫あり
2(2 件 / 楽天ブックス)

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書籍紹介

AI は我々の仕事を奪うのか? それとも頼もしい味方なのか? AI が経済社会に与える影響と可能性を、身近な事例で平易に解説。
序章 なぜ、「AI の経済学」なのか

本書の問題意識

本書の目的

本書の概観

第 1 章 AI とは何かーー機械学習 (深層学習) が生んだ革新
第 1 節 AI の本質とは

第 2 節 AI の具体的な活用事例の分類

第 3 節 AI と他の新たなテクノロジーの比較

第 2 章 AI で雇用はどうなるーー悲観論を排す
第 1 節 新たなテクノロジーは職を奪うのかーーこれまでの常識と AI の非常識

第 2 節 AI の雇用への影響ーー経済学はどこまで接近できているのか

第 3 節 AI と人間との補完的な関係の構築

第 3 章 AI でスキルが変わるーー「AI コーチ」の役割
第 1 節 学校教育に革命を起こす「AI コーチ」--AI 活用型アダプティブ・ラーニング

第 2 節 スポーツにおける「AI コーチ」

第 3 節 棋士の棋力を高め、将棋ブームをけん引する将棋 AI

第 4 節 ビジネスの現場で活躍する「AI コーチ」

第 4 章 AI で企業戦略・ビジネスが変わるーー「パーソナライゼーション」と「ダイナミック・プライシング」の衝撃
第 1 節 経済取引 (売買) による利益とは何かーー価格差別戦略の重要性

第 2 節「パーソナライゼーション」が有効な分野・産業ーー教育、医療、金融

第 3 節 ダイナミック・プライシングーー AI 活用型価格差別戦略の本質と具体例

第 5 章 AI で産業が変わるーー農業・畜産業、建設業の大変身
第 1 節 AI で変わる農業

第 2 節 AI で変わる畜産業

第 3 節 AI で変わる建築・建設業

第 6 章 AI で公共政策が変わるーー政策の有効性向上への挑戦
第 1 節 データ稼働型政策立案 (DDPM) に向けて

第 2 節 データ稼働型政策立案 (DDPM) の事例

第 3 節 データ駆動型政策立案のターゲティング政策への応用

第 7 章 コロナ危機で奮闘する AI
第 1 節 新型コロナウイルス感染症に直接関連する AI の活用事例

第 2 節 社会統制に関わる AI の活用事例

終章 AI と人間が豊かな未来を築き、共存するためにーー AI のための経済政策と求められるスキル・能力・人材育成とは
第 1 節 AI のための経済政策ーーその普及と影響にどう対処すべきか

第 2 節 AI にできないこと

第 3 節 AI 時代に必要なスキル・能力

第 4 節 AI 時代の人材育成のあり方

おわりに

技書の森解説

AI は人の仕事を奪うのか、それとも頼もしい味方になるのか。『AI の経済学』 (鶴 光太郎 著、日本評論社、2021 年 4 月刊) は、この問いを入り口に、AI が雇用、人の技能、企業の価格戦略、産業、公共政策にどのような影響を与えるかを、経済学の視点から身近な事例で読み解く書籍です。副題には「予測機能」をどう使いこなすかという問いが掲げられ、版元は内容を、AI が経済社会に与える影響と可能性を平易に解説するものと紹介しています。AI を作る側のエンジニアにも、AI を使った事業や政策を考える側にも、技術の価値を経済の言葉で整理する材料になる一冊です。

序章と全 7 章、雇用から公共政策とコロナ危機まで

本文は序章、第 1 章から第 7 章、終章で構成されています。序章で本書の問題意識と目的を示したあと、第 1 章で AI の本質と活用事例の分類、他の新たなテクノロジーとの比較を整理します。第 2 章は雇用を扱い、新たなテクノロジーは職を奪うのかという問いと、AI の雇用への影響に経済学がどこまで接近できているのかを検討したうえで、AI と人間との補完的な関係の構築へ進みます。第 3 章は「AI コーチ」の役割として、学校教育のアダプティブ・ラーニング、スポーツ、将棋 AI、ビジネスの現場を取り上げます。第 4 章は企業戦略で、売買による利益とは何かという問いから価格差別戦略の重要性を説き、パーソナライゼーションが有効な分野として教育、医療、金融を挙げ、ダイナミック・プライシングの本質と具体例を示します。

第 5 章は農業、畜産業、建築 / 建設業の変化、第 6 章はデータを使って政策の有効性を高める政策立案 (目次の略記は DDPM) とそのターゲティング政策への応用です。第 7 章は新型コロナウイルス感染症に直接関わる AI の活用事例と、社会統制に関わる活用事例を扱います。終章では、AI の普及と影響に対処する経済政策、AI にできないこと、AI 時代に必要なスキルと能力、人材育成のあり方をまとめます。

予測が安くなると何が変わるか、という経済学の見方

機械学習 は、過去のデータから規則性を学び、まだ観測していない値を推し量る技術です。画像の認識も需要の見込みも、経済学の目で見れば予測の一種として扱えます。予測の費用が下がると、予測そのものを担っていた作業の価値は下がる一方で、予測を使って何を選ぶかという判断や、予測の材料になるデータの価値は上がります。雇用への影響は職業の単位ではなく作業の単位で分けて考えます。ひとつの職業の中には機械に置き換えやすい作業と、人が担い続ける作業が混在しています。価格の面では、売り手が買い手ごとの支払ってもよい額を正確に見積もれるほど、価格を相手や時期によって変える価格差別がやりやすくなります。深層学習 をはじめとする予測技術の精度向上は、この見積もりの精度を上げる方向に働きます。

AI を経済の言葉で説明したい人に向く本

数式を使った経済モデルの導出や、機械学習の実装方法を学ぶ本ではありません。また、2021 年 4 月の刊行であるため、事例はその時点までのものです。一方で、AI を導入した事業が誰にどのような利益をもたらすのかを説明したいエンジニアや企画担当者、教育や農業、行政の現場で AI の使い道を考えたい人にとっては、雇用、価格、産業、政策という切り口を 1 冊で見渡せる手引きになります。技術の話を経済の議論につなげる語彙を手に入れたい人に向く一冊です。

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