操られる民主主義の表紙

操られる民主主義(アヤツラレルミンシュシュギ)

デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか

データサイエンス
著者:
ジェイミー・バートレット/秋山 勝(ジェイミーバートレット/アキヤマ マサル)
出版社:
草思社
出版日:
2018年09月20日頃
ISBN:
9784794223524
在庫:
在庫あり
3.33(6 件 / 楽天ブックス)

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書籍紹介

いつのまにか「私の考え」が誘導されていた?
トランプを大統領にしたのは「データ」の力だった?

民主主義社会の基盤がいま崩れはじめている!

デジタル・テクノロジーが、国境や民族を超えてつながる自由で民主的な世界を産み出しているーー
だがその一方で、誰にも予想できなかった事態が起こりはじめている。

SNS やビッグデータ、 AI などの進化は、高速で精緻な情報交換を可能にし、社会システムの基層を大きく変化させている。その変化が「人間」そのものを変えつつあるのだ。

ネットは人びとの抑えられてきた感情を増幅させ、共有される匿名の怒りが世界を「部族社会」に細分化し、

データ分析に頼りすぎる判断は選挙や政策決定にも影響を与えはじめた。

プラットフォームを押さえた一部企業が市場を独占し、 AI が生みだす新たな労働環境は所得の格差を拡大して、

社会の分断はいよいよ広がっていくーー。

テクノロジーが拓く新たな社会状況が直面せざるをえない難問の数々を、データ・テクノロジーの専門家が詳細に分析し処方箋を示す。

トランプ大統領選を陰で支えた「ケンブリッジ・アナリティカ」社のスタッフ等、各方面の現場当事者の肉声を収載。

本書内容より
・アンケート回答がビッグデータに吸い込まれていく

・自分が知っている以上に自分のことが知られている

・トランプの大統領選とケンブリッジ・アナリティカ

・イギリスの EU 離脱、プーチンのサイバー戦の正体

・ネットは人びとの抑えられた感情を増幅していく

・怒りの共有が細分化された「部族」を生みだす

・プラットフォームを持つ企業が市場を独占する

・ AI は仕事の格差を産み、社会の分断が加速する

・仮想通貨とブロックチェーンが揺るがす社会基盤

◎本書もくじより
イントロダクション テクノロジーが社会を破壊する?

第 1 章 新しき監視社会ーーデータの力は自由意志をどのように操作しているのか

第 2 章 「部族」化する世界ーーつながればつながるほど、分断されていく

第 3 章 ビッグデータと大統領選ーーデジタル分析が政治のありかたを揺るがす

第 4 章 加速する断絶社会ーー AI によって社会はどうなるのか

第 5 章 独占される世界ーーハイテク巨大企業が世界をわがものとする

第 6 章 暗号が自由を守る?--国家を否定する自由主義者たち

結論 ユートピアか、ディストピアか

エピローグ 民主主義を救う 20 のアイデア

技書の森解説

2016 年の米大統領選と英国の EU 離脱投票は、データ分析と SNS が政治の結果を左右し得ることを世界に印象づけました。本書はその渦中を取材したデータ・テクノロジーの専門家ジェイミー・バートレット氏が、デジタル技術と民主主義の衝突を分析した 1 冊です。秋山勝氏の訳で 2018 年 9 月に草思社から刊行されました。

議論は多面的です。データの力が自由意志をどう操作するのかという監視社会の問題から、つながるほど分断が進む「部族」化、ビッグデータと大統領選の関係、 AI がもたらす労働と格差の変化、プラットフォーム企業による市場の独占、暗号技術と国家の緊張関係までを順に検討し、結論では民主主義を守るための具体的な提案を掲げます。選挙コンサルティング会社ケンブリッジ・アナリティカの関係者ら、現場当事者の証言を織り込んでいる点が、抽象論に終わらない説得力を生んでいます。

前提知識は不要で、翻訳も読みやすい部類です。事例は 2016 年前後の英米政治が中心ですが、レコメンドやターゲティングを実装する側のエンジニアこそ、自分の書くコードが社会の意思決定に及ぼす作用を考えるために読んでおく価値があります。

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