インターネット動画メディア論

インターネットドウガメディアロン

映像コミュニケーション革命の現状分析

インターネット動画メディア論の表紙
その他
著者:
辻 泰明(ツジ ヤスアキ)
出版社:
大学教育出版
出版日:
2019年11月10日頃
ISBN:
9784866920467
在庫:
在庫あり
0

なぜ注目されているか

その他
5位
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言及数
658位

書籍紹介

YouTube や SNS 動画アプリなど、インターネット上で配信される動画が、新たな映像メディアとして台頭している。動画配信や共有の特性を分析し、映像によるコミュニケーション革命の現状を解説する。
はじめに 映像コミュニケーション革命の到来

第 1 章 動画メディアの進化

第 2 章 動画メディアの特性

第 3 章 動画メディアの類型

第 4 章 動画コンテンツの配信

第 5 章 動画コンテンツの共有

第 6 章 動画コンテンツの制作

第 7 章 動画コンテンツの拡散

第 8 章 動画メディアの課題

第 9 章 動画メディアの未来

技書の森解説

『インターネット動画メディア論 映像コミュニケーション革命の現状分析』 (辻 泰明 著、大学教育出版、2019 年 11 月刊) は、YouTube や SNS の動画アプリなど、インターネット上で配信される動画を新たな映像メディアとして捉え、その配信や共有の特性を分析した書籍です。刊行時点の版元の著者紹介によれば、著者は筑波大学教授で、日本放送協会で番組制作に従事したのち、編成局で放送通信連係サービスやオンデマンド配信などの配信業務を担当した経歴を持ちます。動画の撮り方や稼ぎ方ではなく、動画というメディアそのものの成り立ちを整理して理解したい学生や、動画事業に関わる人に向いた一冊です。

はじめにと全 9 章の構成、進化と特性から拡散と未来まで

構成は、はじめに「映像コミュニケーション革命の到来」に続いて全 9 章です。第 1 章から第 3 章が動画メディアの進化、特性、類型と、メディアとしての全体像を扱い、第 4 章から第 7 章が動画コンテンツの配信、共有、制作、拡散と、コンテンツが作られて人に届き広がるまでの局面を一つずつ取り上げます。第 8 章で動画メディアの課題、第 9 章で動画メディアの未来を論じて締めくくります。公開されている目次は章題までなので、各章でどのサービスを事例に取り上げるかは目次からは確認できませんが、メディアの性格を論じる前半と、流通の局面ごとに検討する後半という二段の組み立てになっていると読めます。

放送とインターネット動画、届け方の違いから見えるもの

放送は、編成された番組を決まった時刻に電波で一斉に届ける仕組みで、送り手の数も限られています。これに対してインターネット動画は、視聴者が見たいものを好きな時に選び、誰でも投稿でき、SNS での共有や推薦によって広がっていきます。技術の面でも、一斉に同じ信号を送る放送と違い、視聴者一人ひとりに個別にデータを送る必要があるため、コンテンツ配信網 のように視聴者の近くに動画を置いて負荷を分散する仕組みが欠かせません。誰が作り、どう届き、どう広がるかがここまで変わると、映像を見るという行為の意味も変わります。放送の制作と配信業務の両方に携わった著者が、配信、共有、制作、拡散を別々の章に分けて検討しているのは、この違いを局面ごとに見極めるためだと読めます。版元の著者紹介には、著書として『映像メディア論 映画からテレビへ、そして、インターネットへ』が挙げられており、映画とテレビからの流れも含めて映像メディアを考えたい場合は、併せて読むと視野が広がります。

メディア論を学ぶ学生と動画事業の担当者へ、2019 年時点の分析として

副題が現状分析とあるとおり、本書は 2019 年時点の動画メディアを対象にした分析です。刊行後に広がったサービスや視聴習慣の変化は扱っていないため、具体的な数値やサービスの状況は刊行時点のものとして読み、変化を自分で補う前提が必要になります。また章題を見る限り、撮影や編集の技法、収益化の手順、動画配信システムの構築方法を解説する本ではありません。そうした実務の手引きを求める人には目的が合いませんが、メディア論や情報社会論の授業で動画を扱う学生や、動画の企画や配信事業に携わっていて、自分の仕事を映像メディアの歴史と構造の中に位置づけて語りたい人にとっては、手元の経験を整理された言葉に置き換えるための確かな足場になります。

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