白と黒のとびら(シロ ト クロ ノ トビラ)
オートマトンと形式言語をめぐる冒険
- 著者:
- 川添愛(カワゾエ,アイ)
- 出版社:
- 東京大学出版会
- 出版日:
- 2013年04月
- ISBN:
- 9784130633574
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
この本に書かれているのは、偉大な魔法使いに弟子入りした平凡な少年の物語です。彼は魔法使いになるための勉強をしていく中で、奇妙な「遺跡」と奇妙な「言語」に出会い、それらに隠された秘密に迫っていきます。物語はもちろんフィクションですが、お話を読み終える頃には読者の皆様はいつのまにか、現実の学術上の理論ー情報科学・数学・認知科学における、ある重要な理論ーの基本的な概念に慣れ親しんでいらっしゃることと思います。
技書の森解説
オートマトンや形式言語理論は、情報科学の基礎でありながら抽象度が高く、教科書を開いた瞬間に数式の壁に阻まれる人が少なくありません。本書はその壁を迂回するために、計算理論の本質をファンタジー物語の形式で語るという異色のアプローチを取っています。著者の川添愛氏は言語学を専門とする研究者であり、言語と計算の関係を物語に編み込む手腕は学術的な裏付けに基づいています。
登場人物たちが「白い石と黒い石の並び」を扱う規則を解き明かしていく過程で、読者は知らず知らずのうちに有限オートマトンや正規言語、文脈自由文法の核心に触れることになります。定理の証明を追う通常の学習とは異なり、直感的な理解が先に育つため、その後に正式な教科書を読んだときの見通しが格段に良くなります。計算理論の講義に入る前の導入として、あるいは一度挫折した後の再入門として、物語を楽しみながら理論の骨格を掴める稀有な一冊です。
言及 Qiita 記事 (2 件)
言及 Zenn 記事 (2 件)
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