Azure
Microsoft が提供するクラウドプラットフォーム。Windows や企業システムとの親和性が高い
Azure とは
Azure (Microsoft Azure) は、Microsoft が提供するクラウドコンピューティングプラットフォームだ。仮想マシン・データベース・ストレージ・AI サービスなど数百種類の機能をインターネット経由で提供し、AWS や Google Cloud と並ぶ主要クラウドの一つに数えられる。Windows Server や Active Directory といった Microsoft 製品との連携が強く、企業システムからの移行で選ばれることが多い。
主なサービス領域
| 領域 | 代表的なサービス |
|---|---|
| コンピュート | 仮想マシン、コンテナ、サーバーレス |
| データ | SQL Database、Cosmos DB |
| AI | Azure OpenAI、Foundry Tools (旧 Azure AI services・さらに旧 Cognitive Services) |
| ID 管理 | Microsoft Entra ID (旧 Azure AD) |
特に ID 管理は、社内の認証基盤をそのままクラウドへ拡張できる点が強みになる。
この表で注意したいのは、Azure はサービス名の改称が多いことだ。ID 基盤は Azure Active Directory から Microsoft Entra ID へ、AI 系は Cognitive Services から Azure AI services、さらに 2026 年 8 月時点では Microsoft Foundry 配下の Foundry Tools へと名前が変わっている。古い書籍やブログ記事の手順が動かない原因はサービスの廃止ではなく改称であることが多いので、詰まったら旧称で検索し直すより、公式ドキュメントで現在の名前を確かめる方が早い。
AWS との違い
機能の幅広さは AWS と Azure で大きくは変わらないが、エコシステムの出発点が異なる。AWS が幅広い汎用クラウドとして発展したのに対し、Azure は Office 365 や Windows などの既存 Microsoft 資産を持つ組織との統合を軸に普及した。例えば社内で Microsoft Entra ID を使っているなら、Azure のリソースへのアクセス制御を同じ ID 基盤で一元管理できる。AWS の IAM とは権限モデルの考え方が異なるため、移行時はそのまま設計を移植せず読み替えが要る。Azure RBAC は「ロール定義をどのスコープに割り当てるか」が基本単位で、スコープは管理グループ・サブスクリプション・リソースグループ・リソースの 4 階層から選び、上位で割り当てた権限は下位へ継承される。一方 AWS はプリンシパルやリソースに付いたポリシー文書の Allow と Deny を評価して判定する。「AWS のポリシー 1 枚」を「Azure のロール 1 個」へ機械的に対応させようとすると破綻しやすく、まず権限を効かせたい範囲 (スコープ) を決めてから割り当てを設計する方が Azure の流儀に合う。
利用時の注意点
クラウド共通の話として、Azure も「責任共有モデル」で運用され、設定ミスによる情報公開やリソースの消し忘れによる課金は利用者の責任になる。また、Microsoft 製品との統合が深いほど特定ベンダーへの依存が強まるため、長期的には移行性とのバランスを意識した設計が望ましい。
学習の入口としては、まず無料枠のあるサブスクリプションで仮想マシンと Microsoft Entra ID を触り、ロール割り当てのスコープを変えながら挙動を確かめると理解が早い。書籍で体系立てて学ぶ場合は、改称の激しい領域があるため刊行年を確認し、画面名や手順は公式ドキュメントで裏を取りながら読み進めたい。
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