深層学習
シンソウガクシュウ
- 著者:
- Ian Goodfellow / Yoshua Bengio / Aaron Courville / 岩澤 有祐 / 鈴木 雅大 / 中山 浩太郎(イアン グッドフェロー / ヨシュア ベンジオ / アーロン カービル / イワサワ ユウスケ / スズキ マサヒロ / ナカヤマ コウタロウ)
- 出版社:
- ドワンゴ
- 出版日:
- 2018年03月07日頃
- ISBN:
- 9784048930628
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
AI 研究の一分野として注目を集める深層学習 (ディープラーニング) に関する教科書として世界的な評価を受けている解説書。深層学習の理解に必要な数学、ニューラルネットワークの基礎から、CNN (畳み込みニューラルネットワーク) や RNN (回帰結合型ニューラルネットワーク) などのすでに確立した手法、さらに深層学習の研究まで、深層学習の基礎を理論を含めてしっかり学習したい人に最適な内容になっている。近年の深層学習研究をリードする著名な研究者たちが執筆した入門者必読の書である。
第 1 章 はじめに
第 I 部 応用数学と機械学習の基礎
第 2 章 線形代数
第 3 章 確率と情報理論
第 4 章 数値計算
第 5 章 機械学習の基礎
第 II 部 深層ネットワーク: 現代的な実践
第 6 章 深層順伝播型ネットワーク
第 7 章 深層学習のための正則化
第 8 章 深層モデルの訓練のための最適化
第 9 章 畳み込みネットワーク
第 10 章 系列モデリング: 回帰結合型ニューラルネットワークと再帰型ネットワーク
第 11 章 実用的な方法論
第 12 章 アプリケーション
第 III 部 深層学習の研究
第 13 章 線形因子モデル
第 14 章 自己符号化器
第 15 章 表現学習
第 16 章 深層学習のための構造化確率モデル
第 17 章 モンテカルロ法
第 18 章 分配関数との対峙
第 19 章 近似推論
第 20 章 深層生成モデル
技書の森解説
Ian Goodfellow、Yoshua Bengio、Aaron Courville の 3 名が著した "Deep Learning" (MIT Press、2016 年) の日本語訳が本書『深層学習』です。日本語版はドワンゴから 2018 年 2 月に刊行され (発売 = KADOKAWA)、黒滝紘生ほかの翻訳に岩澤有祐 / 鈴木雅大 / 中山浩太郎らが名を連ねる、B5 変型判で 600 ページ規模の大部です。深層学習 という分野の理論的な土台を一冊に体系化した教科書として世界的に参照されてきた原著の、日本語で通読できる版という位置づけになります。
GAN 提案者とチューリング賞受賞者による原著
著者の格がまず尋常ではありません。Goodfellow は敵対的生成ネットワーク (GAN) の提案者、Bengio はニューラルネットワーク研究を停滞期から支え続け、Geoffrey Hinton / Yann LeCun とともに 2018 年度のチューリング賞を受けた深層学習の開拓者の一人です。2012 年の画像認識ブレイクスルー以降、爆発的に増えた研究成果が論文として散在していた時期に、数学的基礎から研究最前線までを首尾一貫した記法で束ねたのが本書であり、以後の教科書や講義の多くがこの本の構成を参照点にしてきました。
3 部構成と数式主体の難易度
構成は 3 部立てです。第 1 部は線形代数、確率論と情報理論、数値計算、機械学習の基礎という応用数学の足場。第 2 部は順伝播型ネットワーク、正則化、最適化、畳み込みネットワーク (CNN)、リカレントネットワーク (RNN) といった実用化された中核技術。第 3 部は表現学習、構造化確率モデル、モンテカルロ法、深層生成モデルなど研究寄りの話題に進みます。全編が数式主体で、実装コードはほぼ登場しません。学部レベルの 線形代数 / 確率統計 / 微積分 を前提とし、そこが崩れていると第 1 部の復習だけでは追い付かないため、難易度は技術書の中でも高い部類です。
向いている読み方と 2016 年原著の範囲
読み方には向き不向きがあります。頭から通読して手を動かすチュートリアルではなく、論文で出会った概念の理論的な位置づけを確かめるために該当章を引く、辞書兼参考書としての運用が噛み合います。また原著が 2016 年刊である以上、Transformer 以降の 大規模言語モデル や拡散モデルといった発展は範囲外です。ただしそれらの土台である最適化 / 正則化 / 生成モデルの数理は本書の守備範囲そのものであり、2016 年時点の到達点を体系で押さえる価値はむしろ流行が移るほど残ります。原著は著者らのサイトで英文が無料公開されているため、英語で読める人はまず原文を覗き、腰を据えて日本語で読み込みたくなったら本書を買う、という順序も合理的です。
類書との混同に注意
類書との混同には注意が要ります。同じ『深層学習』という書名では岡谷貴之による講談社の機械学習プロフェッショナルシリーズの一冊があり、そちらはより薄く講義向きです。実装から入りたい人には『ゼロから作る Deep Learning』 (斎藤康毅、オライリー・ジャパン) のような 写経型の入門書 が先で、本書はその後に「なぜ動くのか」を数理で埋めるための本です。数式を避けたい人、すぐ動くコードが欲しい人には向きません。逆に、研究室で深層学習を専攻し始めた大学院生、論文の数式を根拠から追える力を付けたいエンジニアにとっては、長期にわたり参照し続けられる分野の基準書であり、手元に置く投資に見合う一冊です。
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