人工知能 改訂 2 版

ジンコウチノウ

人工知能 改訂 2 版の表紙
AI / 機械学習
著者:
本位田真一 / 松本一教 / 宮原哲浩 / 永井保夫 / 市瀬龍太郎(ホンイデン シンイチ / マツモト カズノリ / ミヤハラ テツヒロ / ナガイ ヤスオ / イチノセ リュウタロウ)
出版社:
株式会社オーム社
出版日:
2016年10月15日頃
ISBN:
9784274219498
シリーズ:
IT Text
在庫:
在庫あり
0

なぜ注目されているか

総合304位 ↓ 2 ランクダウン 言及 5 件
言及数
481位
01120222023202420252026

書籍紹介

人工知能の基礎から最新技術まで、事例を通して適用法と効果を体系的に解説。
IT Text シリーズは情報処理学会編集の教科書として、大学や高専などでこの間一定の評価を得てきました。本書は論理・推論・知識表現・探索など人工知能の基礎技術から、プログラム言語、AI システム開発、さらにはエージェントやセマンティック Web、機械学習などの最新技術まで、事例を通して、適用法と効果が理解できるよう体系的に解説した教科書です。

第 1 章 人工知能の歴史と今後

第 2 章 探索による問題解決

第 3 章 知識表現と推論の基礎

第 4 章 知識表現と利用の応用技術

第 5 章 機械学習とデータマイニング

第 6 章 知識モデリングと知識流通

第 7 章 Web 上で活躍するこれからの AI

第 8 章 社会で活躍するこれからの AI とツール

技書の森解説

『人工知能 改訂 2 版』 (本位田 真一 監修、松本 一教、宮原 哲浩、永井 保夫、市瀬 龍太郎 著、オーム社、2016 年 10 月刊) は、情報処理学会が編集する教科書シリーズ IT Text の一冊で、人工知能の基礎技術を大学の講義向けに体系立てて解説する教科書です。版元は推奨する読者を情報系学科の大学学部 2、3 年としており、紹介文では、論理、推論、知識表現、探索といった基礎技術から、プログラム言語、AI システム開発、エージェントやセマンティック Web、機械学習までを、事例を通して適用法と効果が理解できるように解説すると説明しています。深層学習の実装書ではなく、人工知能という分野が何を積み上げてきたかを学ぶための本です。

全 8 章の構成、探索と論理から機械学習、セマンティック Web へ

主要目次は第 1 章から第 8 章までです。第 1 章で人工知能の歴史とチューリングテスト、記号主義とコネクショニズム、エキスパートシステムとその限界を概観したあと、第 2 章は探索による問題解決で、パズルやロボットの行動プラン作成を例に、縦型探索と横型探索、分岐限定探索、ヒューリスティック探索を扱います。第 3 章は命題論理と述語論理、融合原理による知識表現と推論の基礎、第 4 章はその応用技術で、プロダクションシステムの前向き推論と後ろ向き推論、論理型プログラミング言語 Prolog、意味ネットワークとフレーム表現、確信度やファジー論理、ベイズ理論による曖昧な知識の扱い、制約充足問題の解き方が並びます。第 5 章は機械学習とデータマイニングで、パーセプトロンの登場と限界から深層学習の登場、サポートベクターマシン、決定木学習、クラスタリング、相関ルールのマイニングまでを一続きに扱います。第 6 章は UML や XML による知識モデリングと知識流通、第 7 章は RDF やオントロジーを含むセマンティック Web と Web サービス、第 8 章はクラウドコンピューティング、ビッグデータとストリーム学習、人工知能システムの品質保証、人工知能と倫理です。各章の終わりには演習問題が置かれ、巻末に演習問題略解が付いています。

記号主義と統計的手法を一冊でつなぐ意味

人工知能の入門で見落とされがちなのは、データから学ぶ手法が登場する前に、知識をどう書き表し、どう推論させるかという研究が長く積み重ねられてきたことです。グラフ上の探索 で解を探す方法、論理式で知識を書いて融合原理で証明する方法、ルールを前向きにも後ろ向きにもたどるプロダクションシステムは、経路探索やスケジューリング、ルールエンジン、型検査といった形でソフトウェアの中に生き続けています。一方で、知識を人が書き尽くすことの難しさは知識獲得ボトルネックと呼ばれ、本書の第 5 章も、データマイニングの重要性を述べる節でその解決を項目に挙げています。記号を扱う手法と、データから学ぶ 機械学習 の流れを同じ一冊で順に追えることは、どの問題にどちらの道具が向くのかを判断する土台になります。第 1 章が記号主義とコネクショニズムの対比から始まるのも、この見取り図を最初に示す意図と読めます。

2016 年刊の教科書として読む範囲と、合う読者

本書の刊行は 2016 年 10 月で、深層学習 は第 5 章の 1 節として、ニューラルネットワーク、誤差逆伝播法、問題点の克服による発展の順に扱われます。目次に大規模言語モデルや生成 AI の項目はなく、強化学習も独立した章や節としては立てられていません。ニューラルネットワークを実装しながら学びたい人や、生成 AI の仕組みを知りたい人は、目的別に整理した 機械学習と AI の技術書の選び方 から別の本を選ぶほうが目的に合います。また命題論理と述語論理の章は論理式の標準形や公理系と証明まで進むため、離散数学の基礎に触れたことがあると読み進めやすくなります。

逆に、講義で人工知能を履修する学部生や、記号的な人工知能の基礎を体系立てて押さえ直したいエンジニアにとっては、探索、論理、知識表現、機械学習を一冊でたどり、章ごとの演習問題で理解を確かめられる本書は、手元に置く教科書として長く使える一冊です。生成 AI の本を読んで、その手前にある人工知能の地図を知りたくなった人にも、その地図をまとめて手に入れる道筋になります。

言及した記事 (5 件)

関連記事

関連用語

共有: