R による機械学習入門

アールニヨルキカイガクシュウニュウモン

R による機械学習入門の表紙
AI / 機械学習
著者:
金森敬文(カナモリ タカフミ)
出版社:
株式会社オーム社
出版日:
2017年11月23日頃
ISBN:
9784274221125
在庫:
在庫あり
0

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書籍紹介

R 入門からデータを整理するための基本的な統計手法、予測に対する誤差の測り方、統計モデルによる機械学習、機械学習における主要なアルゴリズム、スパース学習などていねいに解説
機械学習を使いこなすには、確率・統計に根ざしたデータ解析の基礎理論が不可欠です。そこで本書は、業務での活用が増えている統計解析フリーソフト「R」を使って、R の初歩から確率・統計の基礎、統計モデルによる機械学習を解説します。機械学習は、大量かつ複雑なデータを分析するのに有効とされ、ビッグデータ処理の花形技術ともいわれています。

まえがき

第 I 部 R による計算

第 1 章 R の使い方 3

第 2 章 確率の計算

第 II 部 統計解析の基礎

第 3 章 機械学習の問題設定

第 4 章 統計的精度の評価

第 5 章 データの整理と特徴抽出

第 6 章 統計モデルによる学習

第 7 章 仮説検定

第 III 部 機械学習の方法

第 8 章 回帰分析の基礎

第 9 章 クラスタリング

第 10 章 サポートベクトルマシン

第 11 章 スパース学習

第 12 章 決定木とアンサンブル学習

第 13 章 ガウス過程モデル

第 14 章 密度比推定

付録: ベンチマークデータ

参考文献

パッケージ・関数索引

用語索引

技書の森解説

機械学習の手法を、ライブラリの使い方ではなく確率 / 統計の理屈から理解したい人に向けて、統計解析のフリーソフト R を使って一通り学べる教科書が『R による機械学習入門』 (金森敬文 著、オーム社、2017 年 11 月 23 日発売) です。版元は内容を、R の初歩から確率 / 統計の基礎、統計モデルによる機械学習までを解説するものと案内しており、本文は 3 部 14 章に付録のベンチマークデータが付く構成です。版元ページのおすすめの段は初級で、対象として「人工知能を学ぶ研究者・プログラマー」や「人工知能を履修する学生」などが挙げられています。

3 部 14 章の構成、R の使い方から密度比推定まで

第 I 部「R による計算」は第 1 章と第 2 章からなり、R の基礎、関数と制御コマンド、プロットを押さえたうえで、標本空間と確率分布、期待値と分散、条件付き確率とベイズの公式までの確率の計算を R で確かめます。第 II 部「統計解析の基礎」は第 3 章「機械学習の問題設定」から第 7 章「仮説検定」までの 5 章で、教師あり学習と教師なし学習の区別、交差検証法によるテスト誤差の推定、ROC 曲線と AUC、主成分分析と因子分析、最尤推定と EM アルゴリズム、ベイズ推定を扱います。第 III 部「機械学習の方法」は第 8 章「回帰分析の基礎」から第 14 章「密度比推定」までの 7 章で、クラスタリング、サポートベクトルマシン、スパース学習、決定木とアンサンブル学習、ガウス過程モデルが続きます。

統計の物差しを先に用意してから手法へ進む組み立て

機械学習のライブラリを使えば数行で学習器は動きますが、得られた精度をどう評価するか、過学習をどう見抜くか、モデルの仮定が崩れたときに何が起きるかは、確率 / 統計の言葉で考えないと判断できません。本書では手法を扱う第 III 部の前に、損失関数とトレーニング誤差 / テスト誤差、交差検証法、仮説検定が第 II 部として置かれています。予測の良し悪しを測る道具を先に揃える並びです。

R はベクトルと行列の演算、確率分布の関数、作図が標準で揃っているため、数式で書かれた推定量をそのままコードに移し、結果をすぐに図で確かめられる言語です。統計学 の教科書で学ぶ最尤推定やベイズ推定が、混合モデルの EM アルゴリズムやガウス過程モデルといった機械学習の手法へどうつながるのかを、同じ道具の上で追える点にこの組み合わせの利点があります。

スパース学習とガウス過程まで届く第 III 部の読みどころ

第 III 部は線形回帰モデルと最小 2 乗法から始まり、ロバスト回帰、リッジ回帰、カーネル回帰分析へ進みます。第 11 章では L1 正則化とスパース性を起点に、エラスティックネット、フューズドラッソ、スパースロジスティック回帰、辞書学習が並びます。第 12 章ではバギング、ランダムフォレスト、ブースティングを扱い、ブースティングにはアルゴリズムの導出と確率推定の節も設けられています。第 13 章はガウス過程モデルによる回帰と判別に加えてベイズ最適化によるモデル選択を、第 14 章は密度比の推定、共変量シフトのもとでの回帰分析、2 標本検定を取り上げます。学習データと運用時のデータで分布がずれる問題まで章として扱っている点が、本書の範囲の特徴です。サンプルコードとデータは版元のダウンロードページで、Mac と Linux 用、Windows 用の圧縮ファイルとして配布されています。

初級から入れる理由と、Python の実装書との使い分け

確率の計算から始まる構成なので、確率 / 統計を体系立てて学んでいない読者にも入口はあります。ただし最尤推定量の計算法やブースティングのアルゴリズムの導出といった節を含む教科書なので、数式を追いながら読む時間を見込んで手に取るのが安全です。数学の学び直しの範囲に迷う場合は、機械学習に必要な数学の本の選び方 で自分の段階を確かめてから読むと遠回りが減ります。

scikit-learn などの Python のライブラリで実装の手順を覚えることが目的なら、Python を使った実装中心の本の方が近道です。2017 年の刊行で、深層学習は目次にありません。パッケージの版の違いで動きが変わる箇所がないか、注意しながら進めてください。一方で、R で統計解析をしてきて機械学習へ範囲を広げたい人や、手法の仕組みと評価の理屈を一度通しで押さえておきたい学生にとって、確率の基礎からガウス過程モデルと密度比推定までを 1 冊でつなげる本書は、理論の土台を固める手堅い選択になります。

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