スーパーユーザーなら知っておくべき Linux システムの仕組み

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スーパーユーザーなら知っておくべき Linux システムの仕組みの表紙
OS
著者:
Brian Ward / 柴田 芳樹(ブライアン ウォード / シバタ ヨシキ)
出版社:
インプレス
出版日:
2022年03月08日頃
ISBN:
9784295013495
在庫:
在庫あり
5(1 件 / 楽天ブックス)

なぜ注目されているか

言及数
228位
総合467位 ↑ 2 ランクアップ 言及 14 件・うち記事 12 件を掲載
出版日01220222023202420252026

書籍紹介

本書では、Linux システムの構成や動作について解説します。取り上げるテーマは、システムの全体像、コマンドとディレクトリ、ファイルシステム、ブートシーケンス、プロセスと資源、ネットワーク機能など、多岐にわたりますが、どれも Linux を使いこなすために必要な知識です。Linux システムがどのように機能しているかを知ることで、実践方法をユーザー自身が導き出せるようになります。

技書の森解説

Linux のコマンドは打てるものの、その裏でカーネルやデバイス、起動の処理がどうつながっているかを一続きで説明できない人に向けて、Linux システムの構成と動作を解説する書籍です。『スーパーユーザーなら知っておくべき Linux システムの仕組み』 (Brian Ward 著、柴田 芳樹 訳、インプレス、2022 年 3 月 8 日発売) は、原著 How Linux Works の第 3 版を翻訳したもので、版元は原著が初版以来 5 万部を超えて売れていると紹介しています。版元の紹介文が掲げる狙いは、動作と構成と設定の関係を理解し、実践したいことを自分で組み立てられるように内部動作を把握することです。

全 17 章の構成、システムの全体像から仮想化技術まで

目次は第 1 章から第 17 章までの全 17 章です。第 1 章の Linux システムの全体像と第 2 章の基本コマンドとディレクトリ階層で土台をそろえ、第 3 章のデバイスと第 4 章のディスクとファイルシステムで、ハードウェアと記憶装置の扱いに入ります。第 5 章の Linux カーネルの起動の仕組みと第 6 章のユーザー空間の開始の仕組みは、起動の流れをカーネルの段階とユーザー空間の段階に分けて扱う章です。第 7 章はロギング、システム時間、バッチジョブ、ユーザーを扱うシステム設定、第 8 章はプロセスと資源利用の詳細です。第 9 章から第 12 章はネットワークとその設定、ネットワークのアプリケーションとサービス、シェルスクリプトの概要、ネットワークでのファイル転送と共有と続きます。後半は第 13 章のユーザー環境、第 14 章の Linux デスクトップと印刷の概要、第 15 章の開発ツール、第 16 章の C ソースコードからのソフトウェアのコンパイルを経て、第 17 章の仮想化技術で締めくくられます。

カーネルとユーザー空間の境目を知ることが障害対応に効く理由

Linux の動作を理解するうえで鍵になるのは、カーネルとユーザー空間の境目です。ハードウェアを直接扱い、メモリと CPU 時間を配分するのはカーネルで、シェルや常駐プログラム、アプリケーションはシステムコールを通じてその機能を借りる側に立ちます。この区別があいまいなままだと、ストレージが見えない、常駐プログラムが立ち上がらない、通信がつながらないといった障害で、原因がハードウェアの認識なのか、起動時の設定なのか、アプリケーションの側なのかを切り分けられません。プロセスとスレッド がメモリをどう分け合うか、開いたファイルやソケットを番号で扱う ファイルディスクリプタ の考え方を押さえておくと、/proc の中身や ps、lsof の出力が何を表しているのかを読み取れるようになります。Linux は UNIX の流れをくむ設計で、多くのものをファイルとして扱う発想と、小さなコマンドを組み合わせて仕事をこなす文化が全体を貫いています。仕組みの側から学ぶ利点は、手順書に載っていない状況でも、どの層を調べればよいかを自分で決められることです。

前提はコマンド操作の経験、操作手順書とは目的が違う一冊

第 2 章で基本コマンドを扱うとはいえ、ターミナルでファイルを操作し、テキストを編集した経験があるほうが読み進めやすくなります。主題はシステムの動作と構成の理解で、特定のディストリビューションやクラウドサービスの操作手順をまとめた本ではないため、目の前の作業手順をすぐに知りたい人や、資格試験の問題演習を目的とする人には遠回りです。内容は 2022 年刊行時点の技術環境を前提としています。Linux の技術書を操作、仕組み、性能の段階に分けて選びたい場合は、Linux 本の選び方をまとめたガイド で位置づけを確かめておくと、手元の課題に合うかどうかを判断しやすくなります。

サーバーの運用を任されてコマンドは一通り使えるようになったものの、障害のたびに検索結果の手順をなぞるだけで終わっている人や、開発者として自分のコードが動く土台を説明できるようになりたい人にとって、起動からネットワーク、仮想化までを 1 冊で通して見渡せる本書は、手元に置いて繰り返し引く価値のある一冊です。

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