アジャイル
短いイテレーションで動くソフトウェアを継続的に届け、変化に適応する開発手法の総称
アジャイルとは
アジャイルは、短いイテレーション (1〜4 週間) で動くソフトウェアを継続的に届け、変化に適応する開発手法の総称である。2001 年のアジャイルソフトウェア開発宣言で 4 つの価値と 12 の原則が定義された。
4 つの価値
4 つの価値を以下にまとめる。
| 重視するもの | より重視するもの |
|---|---|
| プロセスやツール | 個人と対話 |
| 包括的なドキュメント | 動くソフトウェア |
| 契約交渉 | 顧客との協調 |
| 計画に従うこと | 変化への対応 |
ウォーターフォール vs アジャイル
ウォーターフォールとアジャイルの違いを以下にまとめる。
| 観点 | ウォーターフォール | アジャイル |
|---|---|---|
| 計画 | 全体を事前に計画 | イテレーションごとに計画 |
| リリース | 最後に一括 | イテレーションごと |
| 変更 | コストが高い | 歓迎する |
| フィードバック | 遅い (数ヶ月後) | 速い (数週間後) |
| リスク | 最後に発覚 | 早期に発覚 |
アジャイルのフレームワーク
スクラムはスプリント・ロール・儀式が定義された最も普及したフレームワーク。カンバンは WIP 制限とフロー重視。XP (エクストリームプログラミング) はペアプログラミングと TDD を重視する。SAFe は大規模組織向けのスケーリングフレームワーク。
スクラムの基本
スクラムの基本を図で示す。
スプリント (2週間)
├── スプリントプランニング (何を作るか)
├── デイリースクラム (15分の同期)
├── 開発作業
├── スプリントレビュー (成果物のデモ)
└── レトロスペクティブ (プロセスの改善)
アジャイルと CI/CD
アジャイルと CI/CD を図で示す。
アジャイル + CI/CD:
コード変更 → 自動テスト → 自動デプロイ → フィードバック
→ 次のイテレーションに反映
→ DORA メトリクスで改善を計測
アジャイルのアンチパターン
アジャイルの儀式だけ導入しても形だけで本質がない。スプリント内で仕様変更するとスプリントの安定性が失われる。レトロスペクティブをスキップすると改善が止まる。「アジャイルだから計画不要」は誤解で、計画は必要だが粒度が異なるだけ。
アジャイルの前提条件
アジャイルが機能するには、失敗を恐れず発言できる心理的安全性、指示待ちではなく自ら判断する自律的なチーム、定期的なフィードバックを得られる顧客との協調、CI/CD・自動テスト・リファクタリングといった技術的卓越性が前提となる。
理論と実装の両面から学ぶなら関連書籍が参考になる。
この記事は役に立ちましたか?
関連用語
スクラム
スプリントと呼ばれる短い反復サイクルで開発を進めるアジャイルフレームワーク
カンバン
作業の可視化と WIP 制限でフローを最適化するアジャイル手法
レトロスペクティブとは - スプリント振り返りの進め方とファシリテーション
レトロスペクティブはスプリント終了後にチームで改善点を洗い出すアジャイルの儀式。KPT/Start-Stop-Continue 等のフォーマットと効果的な進行方法を解説
ワイヤーフレーム
UI の構造とレイアウトを低忠実度で表現する設計図で、開発前の合意形成に使用する
SBOM
ソフトウェアに含まれるすべてのコンポーネントの一覧を記録した部品表
トイルバジェット
SRE が手作業の運用タスク (トイル) に費やす時間の上限を設定し、自動化を推進する管理手法
関連する記事
OS・低レイヤー本ガイド - コンピュータの仕組みを学ぶ技術書の選び方
OS、コンパイラ、ネットワークなど低レイヤーを学べる技術書の 4 ジャンルと、どこから始めるべきかの指針、賞味期限の見極め方を紹介します。
新人エンジニアに贈りたい技術書リスト - 先輩が選ぶ理由
新人エンジニアに技術書を贈るときの 3 つの選定基準と、ジャンル別のおすすめ、付箋やセットで贈る工夫を紹介します。
エンジニアが最初に読むべき技術書 5 冊の選び方 - ジャンル配分が鍵
新人エンジニアやキャリアチェンジ組が最初に読むべき技術書のジャンル配分と、言語・設計・運用・CS 基礎・ソフトスキルの 5 冊を選ぶチェックリストを紹介。