ソフトウェアテスト入門

ソフトウェア テスト ニュウモン

押さえておきたい《要点・重点》 ソフトウェア・テス

ソフトウェアテスト入門の表紙
ソフトウェア工学 / 設計
著者:
ソフトウェア・テスト press 編集部(ソフトウェア テスト プレス ヘンシュウブ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2008年05月
ISBN:
9784774134543
在庫:
在庫あり
3.58(14 件 / 楽天ブックス)

なぜ注目されているか

言及数
861位
総合1038位 ↓ 50 ランクダウン 言及 2 件

技書の森解説

『ソフトウェアテスト入門』 (ソフトウェア・テスト PRESS 編集部 編、技術評論社、2008 年 4 月刊) は、テスト専門誌『ソフトウェア・テスト PRESS』の Vol.1〜4 に載った記事から、テストに関わるエンジニアやプログラマに最初に読んでほしい記事を中心に再編集した入門書です。テストの全体の流れから、単体テストの進め方、組合せテストの技法、テストドキュメントの読み方と書き方、テストエンジニアのキャリアまでを 1 冊で見渡せます。版元は「テストエンジニアとしての基本を固め、専門性を高めたい方」と「開発と検証 (ソフトウェアテスト) を効率的に行いたいプログラマ」を読者に挙げています。

全 6 部 15 章の構成、テストの概要からキャリアパスまで

目次は 6 つの Part に分かれた全 15 章です。Part 1「ソフトウェアテストの概要」の第 1〜3 章は、テストが必要な理由、計画 / 設計 / 実施 / 管理というテストのプロセス、SWEBOK をもとにした技法の分類を扱います。Part 2「ツールを活用した単体テストの進め方」の第 4〜6 章は、xUnit を含む単体テストの基礎、ステートメントカバレッジとブランチカバレッジ、同値分割、境界値分析、エラー推測によるテスト項目の抽出、そしてカバレッジとレビューとメトリクスで単体テストの十分性を確かめる方法です。

Part 3「組合せテストを効率的に行うテスト技法」の第 7〜9 章は、直交表の基本、HAYST 法による直交表の実践と All-pair 法との比較、単体テストでのデシジョンテーブルの活用を扱います。Part 4「頭と手で考えるテスト設計」の第 10〜11 章は三色ボールペンで仕様書を読む方法とマインドマップを使ったテスト設計、Part 5「ドキュメントの読み方 / 書き方」の第 12〜13 章はテスト仕様書のレビューとテストドキュメントの書き方、Part 6「テストエンジニアのキャリアパス」の第 14〜15 章は必要なスキルと、コミュニティやシンポジウム、ワークショップ、資格試験の JSTQB といった社外での学びの場を取り上げています。

組合せの爆発とテストの十分性をどう扱うか

ソフトウェアテストの難しさは、入力と条件の組合せをすべて試すことがほぼ不可能な点にあります。同値分割は同じ振る舞いをするはずの入力をまとめて代表値で確かめ、境界値分析は不具合が集まりやすい境目を重点的に突くことで、テストの数を抑えながら見落としを減らす技法です。入力が複数あると組合せの数は掛け算で増えるため、直交表やペアワイズの考え方では、どの 2 つの因子の値の組も少なくとも 1 回は現れるようにケースを選び、組合せの数を大きく減らします。どこまでテストすれば十分かを測る物差しとしては コードカバレッジ がよく使われますが、命令をすべて通しても仕様の読み違いまでは見つからないため、レビューや不具合の密度のような別の指標と組み合わせて判断するのが実務の考え方です。プログラムを動かさずにコードを調べる 静的解析 や人によるレビューも、動かす前に欠陥を見つける手段としてテストの一部に数えられます。

2008 年時点の内容と、テスト設計の基礎を固めたい読者

本書は 2008 年 4 月時点の内容で、第 2 章ではテスト計画書の位置付けを IEEE829 と関連づけて取り上げています。IEEE SA の規格ページでは、IEEE 829 の 2008 年版 (IEEE 829-2008) は ISO/IEC/IEEE 29119-1 / 29119-2 / 29119-3 (2013 年) と 29119-4 (2015 年) に置き換えられた規格とされています。規格や資格試験の情報は刊行時点のものなので、後の改訂は各団体の公式の案内で確かめる必要があります。また、継続的インテグレーションやアジャイル開発の中でのテストを扱う項目は目次に見当たらず、テスト自動化の仕組みを中心に学びたい人には別の本が向きます。テストの本を難易度や目的で選び分けたい場合は、テスト本の選び方 も手がかりになります。

一方で、テストの全体像を一度整理したい若手のテストエンジニアや、単体テストの項目を勘で増やしてしまいがちなプログラマにとって、技法の分類から単体テストの十分性、組合せテスト、仕様書のレビューとドキュメントの書き方までを 1 冊で通して確かめられる本書は、テスト設計の基礎を固める入門書として役に立つ一冊です。

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