R で楽しむベイズ統計入門

アール デ タノシム ベイズ トウケイ ニュウモン

しくみから理解するベイズ推定の基礎

R で楽しむベイズ統計入門の表紙
コンピュータサイエンス / アルゴリズム
著者:
石田基広 / 奥村晴彦(イシダ, モトヒロ / オクムラ, ハルヒコ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2018年01月
ISBN:
9784774195032
シリーズ:
Data Science Library
在庫:
在庫あり
3(1 件 / 楽天ブックス)

なぜ注目されているか

言及数
1210位
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書籍紹介

ベイズ統計が注目されています。MCMC という柔軟なアルゴリズムによって、あまり考えなくてもいろいろな問題が簡単に解けてしまうように宣伝されていることが一因かもしれません。しかし、その計算の背後にある原理は忘れ去られがちです。また、簡単な問題なら、誤差の大きい MCMC を使わなくても、R の一般的な関数だけで計算できます。そのような簡単な問題を簡単な R の命令を使っていくつも解きながら、ベイズ統計の考え方の基本と、従来の方法との結果の違いを、詳しく解説しています。最後の章で MCMC を扱いますが、ここでもブラックボックスとしてではなく R の簡単なコードで実際に計算して仕組みを理解できるようにしています。

技書の森解説

R の関数で計算しながらベイズ推定の基礎を学ぶ入門書です。『R で楽しむベイズ統計入門』 (奥村晴彦、瓜生真也、牧山幸史 著、石田基広 監修、技術評論社、2018 年 1 月 16 日発売) は Data Science Library シリーズの 1 冊で、副題は「しくみから理解するベイズ推定の基礎」です。版元の紹介によれば、誤差の大きい MCMC を使わなくても R の一般的な関数だけで計算できる簡単な問題をいくつも解きながら、ベイズ統計の考え方の基本と従来の方法との結果の違いを解説し、最後の章で MCMC をブラックボックスとしてではなく R の簡単なコードで計算して仕組みを理解できるようにしています。版元が挙げる対象は、ベイズ統計の理論を学習したい人と R の利用者です。

検診の確率から HMC 法まで、全 7 章の構成

第 1 章「ベイズの定理と確率」は検診と確率、偽陽性と偽陰性の話から入り、事前分布、事後分布、尤度の関係と、統計的仮説検定とベイズの定理の関係を扱います。第 2 章「選挙の予測 (2 項分布)」でベータ分布を使った推定と従来の統計学との比較を、第 3 章「事前分布の再検討」でジェフリーズの事前分布、信頼区間とベイズ信用区間の比較、シミュレーションによる推定、予測分布、止め方の問題 / 尤度原理 / 多重検定を扱います。第 4 章「個数の推定 (ポアソン分布)」はガンマ分布との組み合わせや地震の起こる年の題材を、第 5 章「連続量の推定 (正規分布)」は測定の誤差や不検出の扱い、多変量正規分布と相関係数を扱い、第 6 章「階層モデル」ではメタアナリシスと bayesmeta パッケージに進みます。第 7 章「MCMC」は 1 次元の簡単な MCMC から、正規分布の平均と分散の推定、階層モデル、回帰分析、打切りデータの回帰分析を経て HMC 法までをたどります。付録 A は R と RStudio のダウンロードと R プログラミングの初歩、付録 B は確率分布に関する関数を扱い、巻末に「R でベイズを楽しもう」が置かれています。

MCMC を使わずに解ける問題から始める意味

ベイズ推定の中心は、データを得る前の考え (事前分布) にデータの尤もらしさ (尤度) を掛け合わせ、データを得たあとの分布 (事後分布) を求めることです。2 項分布にベータ分布、ポアソン分布にガンマ分布という組み合わせを選ぶと、事後分布も同じ形の分布として式で求まります。この範囲なら乱数による近似は要らず、R の確率分布の関数で事後分布の平均や区間をそのまま計算できます。一方で、パラメーターが多く式で解けないモデルでは、事後分布から乱数を引いて近似する MCMC が必要になります。HMC 法はその改良版で、Stan などの確率的プログラミングの道具が採用している計算法でもあります。本書は第 1 章から第 6 章で個々の分布の推定を扱い、第 7 章で MCMC を扱います。

頻度論との比較の節と、付録の R の導入

第 2 章の「従来の統計学との比較」や第 3 章の信頼区間とベイズ信用区間の比較のように、頻度論の 統計学 の結果と並べて違いを確かめる節があります。付録 A は R と RStudio の導入と R プログラミングの初歩を扱います。特定の業務データへの適用手順や、Stan などの道具の使い方を主題にした本ではありません。ベイズの定理から MCMC と HMC 法の仕組みまでを、簡単な R のコードで計算しながら確かめる内容を、本書は全 7 章と付録 2 本に収めています。

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