コンピュータ画像処理 (改訂 2 版)
コンピュータガゾウショリカイテイニハン
なぜ注目されているか
書籍紹介
画像処理の基礎知識をポイントを押さえて、わかりやすく、コンパクトにまとめた大学学部向け教科書の改訂版。
定評ある「コンピュータ画像処理」の代表的教科書、ロングセラーの約 20 年ぶりの改訂で、以下の点に配慮されている。
1 深層学習等の最新の話題をカバーしつつ、10 年後も生き残っていると思われる技術を厳選した。
2 画像処理技術体系の俯瞰に適していて、これから登場する新技術も位置付けやすくなっている。
3 大学の学部教育、大学院教育、独習での利用方法が案内されていて、多目的に利用できる。
4 実務面から画像処理に興味をもった技術者が、改めて基礎から学びたいと感じたときに手にすべき本。いつまでも座右に置いておきたくなる。
第 1 章 総 論
第 2 章 基本概念
第 3 章 画像情報の圧縮
第 4 章 画質改善と画像再構成
第 5 章 2 値画像処理
第 6 章 画像特徴の抽出
第 7 章 立体情報と動きの抽出
第 8 章 画像認識の手法
技書の森解説
『コンピュータ画像処理 (改訂 2 版)』 (田村 秀行、斎藤 英雄 編著、オーム社、2022 年 2 月 28 日発売) は、版元が「画像処理の基礎知識をポイントを押さえて、わかりやすく、コンパクトにまとめた大学学部向け教科書の改訂版」と紹介する画像処理の教科書です。版元は本書をロングセラーの約 20 年ぶりの改訂と案内し、深層学習などの話題をカバーしつつ「10 年後も生き残っていると思われる技術を厳選した」と述べています。大学の学部教育、大学院教育、独習での利用方法が案内されている点も紹介文に挙がっています。版元が挙げる読者は、情報 / 通信 / 電子 / 電気関連の大学学部、大学院の学生 / 教員と、研究開発担当者 / 技術者で、読者のレベルは中級です。国立国会図書館の書誌では版の表記が改訂 2 版で、文献と索引があります。
全 8 章の構成、基本概念から画像認識の手法まで
目次は全 8 章です。第 1 章「総 論」は、コンピューター画像処理とは何か、その特質、利用目的の 3 節で、画像処理とコンピュータグラフィックスの関係を扱う項もあります。第 2 章「基本概念」は、画像データの取扱い、画像の統計量、画像処理アルゴリズムの形態、周波数領域での処理、各種直交変換、画像の表現とデータ構造、色彩情報の取扱いの 7 節です。第 3 章「画像情報の圧縮」には予測符号化、変換符号化、動画像符号化、エントロピー符号化、実用的な画像符号化方式の節があり、第 4 章「画質改善と画像の接合・再構成」はコントラスト強調、鮮鋭化、平滑化と雑音除去、画像の復元、幾何学的変換と画像接合、画像の再構成を扱います。
第 5 章「2 値画像処理」には、モルフォロジー演算や 3 次元の 2 値画像処理の節があります。第 6 章「画像特徴の抽出」は、エッジ検出、コーナー検出、安定した特徴点の検出、直線 / 曲線の抽出、領域分割、テクスチャ解析を扱います。第 7 章「立体情報と動きの抽出」は、距離情報の抽出、3 次元形状の復元、時系列画像からの動きの抽出などの 6 節です。第 8 章「画像認識の手法」は、2 次元画像照合による位置検出と形状認識、3 次元物体の認識、統計的パターン認識、部分空間法へ進み、深層学習を扱う 2 つの節で終わります。
標本化と周波数、符号化をめぐる画像処理の土台
ディジタル画像は、連続した明るさの分布を格子状の点 (画素) に区切る標本化と、各点の明るさを有限個の値に丸める量子化によって作られます。画素の明るさごとの個数を数えたヒストグラムは、コントラストの強調や、2 値化で境目にする明るさを決める時に使われます。周波数領域での処理では、画像をフーリエ変換などの直交変換で周波数の成分に分け、細かな模様や雑音にあたる高い周波数の成分を選んで扱います。静止画の圧縮方式として広く使われる JPEG は、画像を 8 × 8 画素のブロックに分けて離散コサイン変換をかけ、量子化した係数をエントロピー符号化で詰める方式で、変換符号化とエントロピー符号化を組み合わせた代表例です。
特徴抽出から深層学習まで、画像認識の技術背景
エッジは明るさが急に変わる境界で、隣り合う画素の差、つまり微分にあたる計算で検出します。拡大縮小や回転に左右されにくい特徴点は、複数の画像の対応づけや画像の貼り合わせの土台になり、2 台のカメラの視差から三角測量の原理で距離を求める処理にも使われます。統計的パターン認識では、画像から取り出した特徴をベクトルとして並べ、クラスごとの分布をもとに識別します。この考え方は 機械学習 の分類と同じ形をしています。ニューラルネットワーク の層を深く重ねた 深層学習 は、人が設計した特徴を使う代わりに、特徴の取り出し方そのものをデータから学ぶ点で、従来の手法と異なります。
本書は、画像のディジタル表現と統計量、周波数領域の処理から、画像情報の圧縮、画質改善と画像の接合 / 再構成、2 値画像処理、画像特徴の抽出、立体情報と動きの抽出、画像認識の手法までを全 8 章に収めています。
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