CPU の創りかた

シーピーユー ノ ツクリカタ

IC 10 個のお手軽 CPU 設計超入門

CPU の創りかたの表紙
ハードウェア
著者:
渡波郁(トナミ, カオル)
出版社:
マイナビ出版
出版日:
2003年09月
ISBN:
9784839909864
在庫:
在庫あり
4.48(31 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
CPUハードウェアコンピュータアーキテクチャデジタル回路ロジック設計マイコン組み込みシステム電子工作プロトタイピング教育用

なぜ注目されているか

言及数
24位
総合193位 ↓ 2 ランクダウン 言及 74 件・うち記事 62 件を掲載
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書籍紹介

コンピューターの中核である CPU という名のブラックボックス。その動作の「超」基本原理から具体的な設計例までを解説。アキバで手に入る部品だけで実際の製作も可能。

技書の森解説

コンピュータの仕組みを理解したいと思ったとき、ソフトウェア側から攻めるか、ハードウェア側から攻めるかで出発点が大きく変わります。『CPU の創りかた』は後者の極端な地点へ読者を連れていく本で、渡波郁氏の著により毎日コミュニケーションズから 2003 年 9 月に刊行されました (319 ページ)。副題は「IC 10 個のお手軽 CPU 設計超入門」。CPU というブラックボックスの動作の「超」基本原理から具体的な設計例までを扱い、版元の紹介にあるとおり、秋葉原で手に入る部品だけで実際の製作まで可能な構成です。

全 11 章、LED の点灯から全回路図と動作確認まで

目次がそのまま学習の階段になっています。はじめの一歩のその前に、から始まり、LED、デジタル回路の基礎の基礎、リセットとクロック回路と積み上げ、ROM を作る章を経て CPU の設計準備に入ります。第 7 章の「1bitCPU (らしきもの)」で最小の計算機構を体験したあと、ALU とプログラムカウンタ、命令デコーダという CPU の本質的な構成要素を順に設計し、全回路図と動作確認で締めます。レジスタや命令の実行という抽象的な言葉が、配線一本一本の具体へ分解されていく過程こそが本書の中身です。

「CPU は魔法ではない」という確信が残る

この本で完成する CPU はごく小さく、できることも限られています。しかしだからこそ、命令がどう取り出され、どう解釈され、どう演算につながるのかという原理が、IC 10 個という見通しの利く規模で丸ごと理解できます。ソフトウェアの世界で何年働いても、CPU の内側は「そういうもの」として素通りしがちです。ここで得られる「CPU は魔法ではなく論理の積み重ねである」という確信は、コンピュータアーキテクチャや低レイヤ技術を本格的に学ぶときの強い足場になります。作って学ぶ方式の効き目については 手を動かす学習法の使い分け も参考にしてください。

2003 年刊の古典を選ぶ意味と向いている読者

刊行から 20 年を超えた本ですが、扱うのはデジタル回路と CPU の原理という、時代でほとんど動かない層です。技術書の古典を読む意味 で整理したとおり、この層の本は刊行年で価値が目減りしにくい代表格です。電子回路に明るくなくても論理ゲートの動作から積み上げてくれるため、前提はほぼ不要です。向いているのは、コンピュータの仕組みをハードウェアの側から一度は見ておきたいソフトウェアエンジニア、情報系の学生、電子工作から計算機へ興味を広げたい人です。逆に、実用的なプロセッサ設計や HDL による開発を学びたい人には、本書はあくまで原理の入口であり、その先は専門書で継ぐ前提で読んでください。

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