リレーショナルデータベース入門第 3 版
リレーショナル データ ベース ニュウモン .
データモデル・SQL・管理システム・NoSQL
- 著者:
- 増永良文(マスナガ, ヨシフミ)
- 出版社:
- サイエンス社
- 出版日:
- 2017年02月
- ISBN:
- 9784781913902
- シリーズ:
- Information & Computing
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
技書の森解説
リレーショナルデータベースを、製品の使い方ではなく学問として学ぶための教科書です。『リレーショナルデータベース入門 第 3 版』は増永良文氏の著書で、サイエンス社の教科書シリーズ Information & Computing の 1 冊として 2017 年 2 月に刊行されました。第 3 版の副題は「データモデル・SQL・管理システム・NoSQL」。リレーショナルモデルの原理から、それを実装するデータベース管理システムの内部、そしてビッグデータ時代の NoSQL までを一続きの体系として扱う構成が、この副題に集約されています。
全 14 章の構成: 理論からシステム内部へ
目次は全 14 章です。データベースとは何かという概念の整理から、リレーショナルデータモデル、データ操作言語、設計理論、SQL へと理論の土台を積み、後半はデータベース管理システムの標準アーキテクチャと機能、ビューサポート、ファイル編成とアクセス法、質問処理とその最適化、トランザクションと障害時回復、トランザクションの同時実行制御、分散型データベース管理システム、クライアント・サーバコンピューティングと、システムの内部機構を順に開いていきます。最終章は「ビッグデータと NoSQL」で、リレーショナルの世界の外側までを射程に収めます。
読みどころ: 書く側と作る側の視点を往復
この構成の価値は、SQL を書く側と DBMS を作る側の両方の視点を 1 冊で往復できることにあります。設計理論の章で「なぜこの分解が正しいのか」を学び、アクセス法や質問処理の章で「書いたクエリがどう実行されるのか」を学ぶ。トランザクションの章では、障害時回復と同時実行制御という、実務では「DBMS がよしなにやってくれる」部分の仕組みが正面から説明されます。インデックス が効く理由も、分離レベル の違いが生む現象も、この層の理解があると製品マニュアルの記述が急に立体的に読めるようになります。
「入門」の水準と 2017 年刊の時点
書名は「入門」ですが、位置づけは大学の情報系課程で使われる水準の教科書で、SQL の書き方を手早く学ぶ実用書ではありません。手を動かしてテーブル設計を学びたい人は 実践寄りの設計本 から入り、その理論的な裏付けとして本書を参照する順番が現実的です。2017 年刊のため NoSQL の章で扱われる製品状況は刊行時点のものですが、本書の大部分を占めるリレーショナル理論と DBMS の原理は数十年単位で通用してきた内容であり、教科書としての寿命は長い部類です。
向いている読者: 学生と再学習のエンジニア
情報系の学生が講義の主教材 / 副読本として使うほか、実務経験を積んだエンジニアがデータベースの動作原理を体系的に埋め直す再学習にも向きます。断片的な知識を「データベースという学問の地図」の上に配置し直したい人にとって、腰を据えて読む価値のある定番教科書です。
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