自作マニアのための小型モータ・パーフェクトブック
ジサク マニア ノ タメノ コガタ モータ パーフェクト ブック
基礎から学んで Arduino & Raspberr
- 著者:
- マシュー・スカルピノ / 百目鬼英雄(スカルピノ, マシュー / ドウメキ, ヒデオ)
- 注目:
- 総合 2669 位
- 出版社:
- 技術評論社
- 出版日:
- 2018年10月
- ISBN:
- 9784297101138
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
技書の森解説
『自作マニアのための小型モータ・パーフェクトブック』 (マシュー・スカルピノ 著、百目鬼英雄 監訳、技術評論社、2018 年 10 月刊) は、小型モータの仕組みを基礎から学び、Arduino や Raspberry Pi によるモータ制御までを解説した翻訳書です。版元の書籍ページでは、書名に「基礎から学んで Arduino & Raspberry Pi による制御を楽しもう」が添えられています。国立国会図書館の書誌では原タイトルは MOTORS FOR MAKERS と記録されています。版元の概要によれば、日本ではなじみの薄い部分や国内で入手しにくい部分はコンパクトにまとめ、Arduino と Raspberry Pi の内容を大幅に追加した日本語版で、BeagleBone Black によるモータ制御も扱います。
全 10 章の構成、モータの原理から 3 種のボードによる制御へ
前半の 5 章はモータそのものの解説です。Chapter1 のモータ概論で歴史、構造、種類、トルクと角速度、モータの等価回路を扱い、Chapter2 で DC モータとブラシ付き DC モータの原理、Chapter3 でブラシレス DC モータの構造と電子速度制御 (ESC)、Chapter4 でステッピングモータの種類と構造、動作原理とステップ角、制御方式と運転特性、Chapter5 でサーボモータのドライブと速度、位置制御の意味、ホビー用サーボを扱います。後半はボードごとの制御で、Chapter6 は Arduino Mega と Arduino Motor Shield によるステッピングモータとサーボモータの制御からロボットアームへの応用、Chapter7 は Raspberry Pi によるサーボモータの制御と RaspiRobot Board、模型機関車への応用、Chapter8 は BeagleBone Black による PWM の生成と Dual Motor Controller Cape (DMCC) です。Chapter9 では Arduino ベースの電子速度制御として、スイッチング回路、ゼロクロス検出、回路図の設計、基板設計を経てブラシレス DC モータを操作し、Chapter10 ではフレーム、プロペラ、モータ、電子部品、構造の順にクワッドコプタの設計をまとめています。
トルクと等価回路、モータの種類ごとの駆動の仕組み
ブラシ付き DC モータは電圧をかければ回り、ブラシと整流子が電流の向きを機械的に切り替えるため、回転数は印加電圧で、正転と逆転は電流の向きで決まります。ブラシレス DC モータはこの切り替えを電子回路が担うため、回転子の位置に合わせてコイルへの通電を順に切り替える ESC が切り替えを担い、センサーを持たない方式では、通電していないコイルに生じる逆起電力の電圧の符号が変わる点を捉えるゼロクロス検出でその時機を計ります。ステッピングモータはパルス 1 回ごとにステップ角だけ回るため、フィードバックなしで位置を決められる一方、負荷が大きすぎると回転が指令に追いつかなくなります。サーボモータは位置や速度を検出して指令との差を詰める閉ループの制御で、ホビー用サーボでは一般に制御信号のパルス幅で角度を指示します。
マイコンとモータをつなぐ基板と、監訳者と著者
マイコンボードの出力端子は、モータを直接回せるほどの電流を流せません。そのため実際の回路では、モータ用のドライバー回路やシールドを間に入れ、マイコンは PWM の信号で通電の割合を切り替えて速度を調整します。本書が Arduino Motor Shield や RaspiRobot Board、DMCC といった基板を章ごとに扱うのはこの層の話です。Arduino のスケッチは C 言語 と C++ を基にした文法で書きます。監訳の百目鬼英雄は、版元のプロフィールによれば電気機器工学とパワーエレクトロニクスを専門とする工学博士で、著者のマシュー・スカルピノは電気工学修士を持ち、ハードウェアとソフトウェアの設計に携わってきたエンジニアです。目次にはインバーターのベクトル制御や産業用のモータ選定の章は無く、扱うのはホビーと試作の規模の小型モータです。本書は、4 種類のモータの原理と、Arduino Mega、Raspberry Pi、BeagleBone Black による制御、自作の ESC とクワッドコプタの設計までを全 10 章に収めています。
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