はじめてのパターン認識

ハジメテノパターンニンシキ

はじめてのパターン認識の表紙
AI / 機械学習
著者:
平井 有三(ヒライ ユウゾウ)
出版社:
森北出版
出版日:
2012年07月
ISBN:
9784627849716
在庫:
在庫あり
3.83(8 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
確率・統計パターン認識機械学習Rk 最近傍法線形識別関数パーセプトロンサポートベクトルマシン部分空間法クラスタリング

なぜ注目されているか

言及数
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書籍紹介

パターン認識にはじめて触れる読者に向け, 基礎からわかりやすく解説した入門書です.パターン認識の概念がよく理解できるとともに, R による実行例など, 実際に応用する際にも役立つ内容が盛り込まれています.
第 1 章 はじめに

第 2 章 識別規則と学習法の概要

第 3 章 ベイズの識別規則

第 4 章 確率モデルと識別関数

第 5 章 k 最近傍法 (kNN 法)

第 6 章 線形識別関数

第 7 章 パーセプトロン型学習規則

第 8 章 サポートベクトルマシン

第 9 章 部分空間法

第 10 章 クラスタリング

第 11 章 識別器の組み合わせによる性能強化

技書の森解説

『はじめてのパターン認識』 (平井 有三 著、森北出版、2012 年 7 月刊) は、データを手がかりに対象がどのクラスに属するかを判定する「識別」の考え方を、ベイズの識別規則からサポートベクトルマシン、クラスタリング、識別器の組み合わせまで順に解説した入門書です。版元の紹介文では、パターン認識に初めて触れる読者に向けて基礎から解説し、R による実行例など実際に応用する際に役立つ内容も盛り込んだ本とされています。

全 11 章の構成、ベイズの識別規則から識別器の組み合わせまで

目次は第 1 章「はじめに」と第 2 章「識別規則と学習法の概要」で全体の枠組みを示したあと、第 3 章「ベイズの識別規則」、第 4 章「確率モデルと識別関数」で確率に基づく識別を扱います。続く第 5 章が kNN 法 (k 近傍法)、第 6 章が線形識別関数、第 7 章がパーセプトロン型学習規則、第 8 章がサポートベクトルマシンで、識別の境界をデータから直接求める手法へと進みます。後半は第 9 章「部分空間法」、第 10 章「クラスタリング」、第 11 章「識別器の組み合わせによる性能強化」という並びです。教師ありの識別を中心に据えつつ、正解ラベルを使わないクラスタリングや、複数の識別器をまとめて精度を上げる考え方までを 1 冊の中で見渡せる構成になっています。

識別の理論を手法の背後から理解する意味

機械学習 のライブラリを使えば、サポートベクトルマシンも kNN 法も数行で呼び出せます。それでも理論を押さえる価値があるのは、どの手法がどのような仮定のもとで最適になり、データの性質が変わると何が崩れるのかを判断できるようになるからです。ベイズの識別規則は、クラスごとのデータの分布が分かっていれば誤りの確率を最小にできるという、識別問題の基準点にあたる考え方です。実際には分布は分からないため、分布を仮定して推定するか、kNN 法のように分布を仮定せずに近いデータから判断するか、あるいは線形識別関数やサポートベクトルマシンのように境界そのものを学習するかという選択になります。本書の章立ては、まさにこの分かれ道を順にたどる並びになっており、手法を個別に覚えるのではなく相互の関係として整理したい人に向いています。

前提となる数学と、R による実行例の位置づけ

識別関数やサポートベクトルマシンを数式で追うには、ベクトルと行列の計算、確率分布の基礎、偏微分を使った最適化の考え方が欠かせません。書名に「はじめての」とありますが、ここで言う「はじめて」はパターン認識という分野に初めて触れることを指すと読むのが自然で、大学初年級程度の線形代数と確率統計に不安がある場合は、機械学習に必要な数学の本 で学び直してから取り組むほうが確実です。実行例に使われている R は統計解析向けの言語で、Python で手を動かしたい人は、数式の理解を本書で固め、実装は別の本やライブラリの資料で補う読み方になります。

C. M. Bishop の『パターン認識と機械学習』との使い分け

同じ分野の理論書としてよく比較されるのが、C. M. Bishop の『パターン認識と機械学習』 (原著 2006 年) です。こちらはベイズ的な見方で全体を統一した大部な本で、日本語版は上下 2 巻に分かれ、扱う範囲も深さも大きく上回ります。本書はそれより手前で、識別問題の主要な手法を 1 冊で一通り見渡すことに重点を置いた位置にあります。機械学習の実装経験はあるものの手法の理論的な裏付けが曖昧なままのエンジニアや、パターン認識や機械学習の講義の副読本を探している学生にとって、本書は主要手法の関係を整理し、より専門的な本へ進む足場を固めるのに向いた 1 冊です。分野全体の本の選び方を確かめたい場合は、機械学習の技術書の選び方 も参考になります。

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