データ管理は私たちを幸福にするか?の表紙

データ管理は私たちを幸福にするか?(データカンリハワタシタチヲコウフクニスルカ?)

自己追跡の倫理学

その他
著者:
堀内進之介(ホリウチ シンノスケ)
出版社:
光文社
出版日:
2022年06月15日頃
ISBN:
9784334045791
シリーズ:
光文社新書
在庫:
在庫あり
3.33(7 件 / 楽天ブックス)

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技書の森解説

腕時計が心拍と睡眠を記録し、スマートフォンが歩数と滞在場所を数え、アプリが摂取カロリーの入力を促してくる。自分に関するデータを絶えず取り続ける生活は、もはや特別なものではなくなりました。本書はこの「自己追跡」という営みを正面から取り上げ、データによる自己管理は私たちを本当に幸福にするのかを問う一冊です。著者は堀内進之介氏、 2022 年 6 月に光文社新書から刊行されました。

サブタイトルの「自己追跡の倫理学」が示すように、本書の関心は計測技術の精度でも活用ノウハウでもなく、その営みの是非を考えるための倫理の側にあります。数値化された自己と向き合うことは、自己理解を深める道にもなれば、数値に縛られて自分を絶えず査定し続ける息苦しさにもつながります。個人の習慣の話にとどまらず、健康データが保険や労務管理と結びついていく社会の動きまで視野に入れると、これは「誰がそのデータで何をするのか」という権力の問題でもあります。

ヘルスケアアプリやウェアラブル連携機能を開発しているエンジニアにとって、自分の作る計測と可視化の機能がユーザーの生をどう形づくるかを考えるきっかけになる本です。哲学や倫理学の予備知識は必要なく、新書として通読できる分量に収まっています。日々のダッシュボードで自分の数値を眺めることが習慣になっている人ほど、書名の問いは他人事ではないはずです。

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