「入門」はじめてのデータベース

ニュウモン ハジメテ ノ データベース

「入門」はじめてのデータベースの表紙
データベース
著者:
藤島一月男 / 奥恵(フジシマ, イツオ / オク, メグミ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2013年04月
ISBN:
9784774155760
在庫:
在庫あり
4(1 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
データベース入門独習研修実践基本操作SQLリレーショナルデータベースデータ管理学習用

なぜ注目されているか

言及数
119位
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書籍紹介

机上の学問ではなく実践での大事なことを丁寧に解説。研修にも独習にも最適。

技書の森解説

リレーショナルデータベースの基本要素から SQL、設計と正規化、ストレージとバックアップ、性能の最適化、データウェアハウスまでを、実務の視点で 1 冊にまとめたデータベースの入門書です。『[入門]はじめてのデータベース』は藤島 一月男、奥 恵の共著で、技術評論社から 2013 年 4 月に刊行されました (NDL の書誌による。版元の発売日は 2013 年 3 月 22 日)。版元は対象読者として、データベースを扱う仕事に就いた社会人と、はじめてデータベースに接する学生、すでに学んだがよくわからなかったという人を挙げています。書誌の紹介文によると、机上の学問ではなく実践で大事なことを丁寧に解説した本で、研修にも独習にも向くと案内されています。

全 6 章の構成、基本要素と SQL から大規模な活用まで

第 1 章「データベースの基本要素を見てみよう!」は、データと情報、ファイルとデータベースの違い、RDBMS、ネーミングルール、コード、スキーマを扱い、スキーマの項ではデータベースの設計手法にも触れます。第 2 章「SQL とは何だろうか?」は SQL の種類 (データ操作言語 / データ定義言語 / データ制御言語 / トランザクション管理言語) から入り、テーブル、項目と属性、主キーと外部キー、インデックス、トランザクション、ビジネスルール、セキュリティへ進みます。第 3 章「基本的なデータの扱い方」は設計の章です。第 4 章「ファイルとデータの基礎知識」はストレージ、RAID と SAN、分散データベース、バックアップを、第 5 章「データベースの最適化」はパフォーマンスチューニング、SQL のチューニング、システム構成のチューニングを、第 6 章「データベースの大規模な活用」は OLAP とデータウェアハウス、データマイニングを取り上げます。SQL の構文を覚えることよりも、データベースという仕組みの全体像を設計と運用まで見渡すことに重心を置いた構成と読めます。

正規化と逆正規化、第 3 章のデータ中心アプローチ

版元の概要は、設計の必須かつ基本的な内容を網羅的に取り上げていることと、重要な部分に身近な失敗事例を挿入して「なぜ、そのような設計を行わなければいけないか」の考え方を明確にしていることを特徴に挙げています。第 3 章はデータ中心アプローチ (マスターテーブルとトランザクションテーブル) から始まり、データベース設計の概要と ER 図を経て、正規化、第 1 正規形から第 3 正規形、逆正規化へ進み、最後に正規化の演習を 4 題置いています。同じ値を複数の行やテーブルに重ねて持つと、更新のたびに書き換え漏れが起き、データどうしが食い違います。テーブルを分けて重複を除く 正規化 は、この食い違いを構造で防ぐ手段です。反対に、読み取りの速さのためにあえて重複を許す判断が逆正規化にあたります。規則を読んだあとに演習で確かめられる並びになっています。

インデックスとトランザクション、性能と同時実行の基礎

第 2 章のインデックスの節は、バイナリーサーチからツリーインデックス、複合キー、クラスタインデックスと非クラスタインデックス、統計情報、結合でのインデックスの使用へと進み、インデックスの多用を避けることにも触れます。検索を速くする 索引の仕組み は、書き込みのたびに更新の手間が増えるため、付ければ付けるほど良いものではありません。同じ章のトランザクションの節は ACID、同時実行制御、デッドロック、分離レベル、分散トランザクションを扱います。複数の処理が同じデータを同時に読み書きするとき、互いの途中の状態をどこまで見せるかは、整合性と処理の速さの釣り合いをどこで取るかという トランザクションの分離の度合い の選択になります。

データベースの仕事に就いた人に向く理由と、2013 年刊の前提

刊行は 2013 年であり、ストレージやシステム構成の話題は刊行時点の技術環境を前提にしています。著者プロフィールによると、藤島 一月男は Oracle や SQL Server を使ったシステムの開発に従事し、マイクロソフト認定トレーナーとして SQL Server を中心とする講座の講師を務めた経歴を持ちます。目次には特定の製品名を冠した章が無いため、手元の RDBMS で SQL を書きながら構文を覚えたい人は、構文の練習に重心を置いた本を併用するほうが進めやすくなります。組み合わせる本の選び方は データベース本の選び方のガイド にまとめています。

職場でデータベースを任されたものの、テーブル設計やインデックス、トランザクションの意味を体系立てて説明できない人や、一度学んだが腑に落ちなかった人にとって、設計の理由を失敗事例とともに示し、正規化の演習まで用意した本書は、実務に入る前の土台を 1 冊で固められる入門書です。

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