実践 Data Science シリーズ Python ではじめるテキストアナリティクス入門
ジッセンデータサイエンスシリーズ パイソンデハジメルテキストアナリティクスニュウモン
- 著者:
- 榊 剛史 / 石野 亜耶 / 小早川 健 / 坂地 泰紀 / 嶋田 和孝 / 吉田 光男(サカキ タケシ / イシノ アヤ / コバヤカワ タケシ / サカジ ヒロキ / シマダ カズタカ / ヨシダ ミツオ)
- 出版社:
- 講談社
- 出版日:
- 2022年03月10日頃
- ISBN:
- 9784065274101
- シリーズ:
- KS 情報科学専門書
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
★基礎技術と分析アプローチがわかる入門書の決定版!★
・「spaCy+GiNZA」による一気通貫の分析がすぐに実践できる
・観光 / 金融・経済 / ソーシャルメディアの分析事例をていねいに解説
・つまずきやすい「環境構築」もしっかりサポート
【本書はこんな人におすすめです】
・Python の基本が身についたので、次はテキストアナリティクスを学んでみたい
・大学の講義やプログラミングスクールなどで自然言語処理について少し触れたが、もう少し詳しく学びたい
・テキストアナリティクスにつまずいたことがあったり、ブランクがあったりして再挑戦してみたい
【本書「巻頭言」より抜粋】
アイディア次第でさまざまな分析が可能になるのがテキストアナリティクスの面白さです.その反面, 多くの場合, 簡単に結果が出るものではありません.諦めずに試行錯誤を続けることが重要です.基本的には多様な可能性に思いを巡らせることが有効です.それには経験の蓄積が活きてきますので, やればやるほど成果を出しやすくなります.自分で実際にデータを処理し, 試行錯誤をしてみるのがテキストアナリティクスのスキルを向上させる近道です.その考えから, 本書では試してみることを重要視しています.
ーー那須川哲哉 (日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所主席研究員)
【サポートページ】
https: / / github.com/tksakaki/kspub_ds_text_analytics
【主な内容】
第 I 部 テキストアナリティクスの基礎
第 1 章 テキストアナリティクスことはじめ
第 2 章 プログラミングの補足知識
第 3 章 環境構築
第 4 章 基礎技術
第 II 部 テキストアナリティクスの実践
第 5 章 データ収集
第 6 章 観光テキストの解析
第 7 章 金融・経済テキストの解析
第 8 章 ソーシャルメディアテキストの解析
第 III 部 応用技術・発展的な内容
第 9 章 実践的なテクニック
第 10 章 深層学習技術
第 11 章 環境構築の要らないテキストアナリティクス
【編著者紹介】
榊 剛史
株式会社ホットリンク 開発本部 R & D 部長
東京大学未来ビジョン研究センター 客員研究員
中国・清華大学による世界的な AI 研究者 2000 人に選出。2006 年電力会社にて情報通信業務に従事した後、東京大学博士課程に入学。2013 年松尾研究室にて博士号取得。2015 年〜株式会社ホットリンクに入社。
技書の森解説
口コミ、決算関連の文書、SNS の投稿のような日本語の文章を、Python で集めて解析し、分析結果として読み解くまでを学ぶ入門書です。『Python ではじめるテキストアナリティクス入門』 (榊 剛史 編著、石野 亜耶、小早川 健、坂地 泰紀、嶋田 和孝、吉田 光男 著、郡司 直之 プログラム監修、講談社、2022 年 3 月刊) は、講談社の実践 Data Science シリーズの 1 冊で、版元は spaCy と GiNZA による一気通貫の分析、観光情報と金融 / 経済とソーシャルメディアの分析事例、つまずきやすい環境構築のサポートの 3 点を特徴に挙げています。書誌の紹介文によると、Python の基本が身についた人、講義やプログラミングスクールで 自然言語処理 に少し触れてもう少し詳しく学びたい人、テキストアナリティクスにつまずいた経験やブランクがあって再挑戦したい人に向けた本です。
3 部 11 章の構成、基礎技術から 3 分野の分析事例へ
本書は「はじめに」で本書のねらいと読み方を示したあと、3 部に分かれます。第 I 部「テキストアナリティクスの基礎」は、第 1 章「テキストアナリティクスことはじめ」、文字コード、ファイルの入出力、正規表現、内包表記を扱う第 2 章「プログラミングの補足知識」、Linux と macOS と Windows のそれぞれの手順に Python の仮想環境を加えた第 3 章「環境構築」、基礎的な解析、文書の分類とクラスタリング、可視化を扱う第 4 章「基礎技術」の 4 章です。第 II 部「テキストアナリティクスの実践」は、公開データ、社内データ、データ購入、ウェブクローリングを比べる第 5 章「データ収集」に続き、第 6 章で観光、第 7 章で金融 / 経済、第 8 章でソーシャルメディアのテキストを解析します。第 III 部「応用技術・発展的な内容」は、第 9 章「実践的なテクニック」、第 10 章「深層学習技術」、第 11 章「環境構築の要らないテキストアナリティクス」で、巻末に本書で利用する Python ライブラリの付録が付きます。
spaCy と GiNZA で日本語を処理する意味
日本語の文章は英語のように単語の間に空白がないため、分析の最初に文を単語へ区切り、品詞を判定する工程が欠かせません。spaCy は、単語への分割、品詞の付与、係り受けの解析、固有表現の抽出といった処理を 1 つの流れとして組み立てられるライブラリで、GiNZA はその上で日本語を扱えるようにするライブラリです。前処理から集計、可視化まで同じ道具立てで通せると、分析の途中で別々のツールの出力形式を揃える手間が減り、試行錯誤の回数を増やせます。第 4 章が基礎的な解析のコラムとして spaCy の基本的な考え方を置き、可視化の節で単語共起行列の計算を補足しているのも、この道具立てで基礎を固めてから事例へ進む設計と読めます。第 10 章では単語分散表現と文分散表現、BERT をはじめとする Transformer モデルの利用を扱い、単語や文を 埋め込みベクトル として扱う手法へ橋渡しします。
観光の口コミ、有価証券報告書、SNS を題材にした分析事例
第 II 部の事例は、題材ごとにデータの入手から分析上の注意点までを追う形です。第 6 章は口コミを使った観光地とテーマパークの分析、第 7 章は金融 / 経済における極性分析の準備から始めて有価証券報告書を用いた日経平均予想へ進み、第 8 章は Twitter と 2 ちゃんねるのデータによる世情分析と、大規模データ処理に対する工夫を扱います。第 6 章から第 8 章はいずれも研究の紹介で締めくくられ、第 6 章と第 7 章には分析上の注意点の節もあります。テキストの分析は、どの単語を数えるか、どのデータを集めたかで結論が大きく変わる分野なので、事例ごとに注意点を確かめられるのは独学の読者にとって実務へ持ち込む前の安全装置になります。なお、ソーシャルメディアのデータの入手条件は運営側の方針で変わり得るため、第 8 章の取得手順は 2022 年の刊行時点の前提として読むのが確実です。
Python の基本を終えた人が次に読む 1 冊として
前提になるのは Python の基本です。第 2 章で文字コードや正規表現を補い、第 3 章で 3 種類の OS の環境構築を個別に扱い、第 11 章では Google Colaboratory と自然言語処理の API を使った環境構築の要らない方法も示すため、手元の環境づくりでつまずいた経験がある人でも入口を選べます。一方で、言語モデルの仕組みや深層学習の理論を主題として学びたい人には、第 10 章は 1 章分の扱いなので、専門書を別に用意したほうが目的に近づきます。Python の本全体の中でどこに位置づけるかは Python 本の選び方 も参考になります。
社内の問い合わせ記録や顧客の口コミ、公開文書を手元に持っていて、数えて比べるところから一歩進んだ分析をしたい人にとって、データの集め方から 3 分野の事例、深層学習の手法までを 1 冊で見渡せる本書は、学び直しの起点として選びやすい入門書です。
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