Python の「マイクロ・フレームワーク」「Flask」入門
パイソンノマイクロフレームワーク フラスクニュウモン
- 著者:
- 清水 美樹(シミズ ミキ)
- 出版社:
- 工学社
- 出版日:
- 2022年11月28日
- ISBN:
- 9784777522279
- シリーズ:
- I/OBOOKS
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
「Django」や「Bottle」などの Python 系の「Web フレームワーク」の中でも、「Flask (フラスク)」は「機能性」と「簡単さ」をバランスよく併せもったフレームワークです。
「コンパクトで学習コストが低い」「手軽かつスピーディに『Web アプリ』が作れる」「拡張性に優れている」といった特徴を有しており、小規模で簡単な「Web アプリ」を作るのに適しています。
本書は、「Flask」のセットアップの仕方といった基本的な説明から始めて、「Flask」での「Web アプリ」の作り方を、実際に「写真整理のためのアルバムアプリケーション」を作りながら解説。
「Web フレームワーク」に触れるのが初めての方でも、安心して学べる入門書となっています。
■第 1 章 「Flask」の始め方
「Flask」とは 「Flask」のセットアップ はじめての「Flask アプリ」
■第 2 章 Web ページを操作する
「Flask」の基本的な書式 「Flask」の「名前の規則」はかなり自由 もう 1 つのページとリンク
■第 3 章 Windows7 PC の完全処分と再活用法
テンプレートとスタイルシート 画像ファイルを読み込んで表示させる
■第 4 章 RESTful なルーティングとフォーム
ルーティングとは 読み込む画像を URL で指定 画像をアップロードするフォーム
■第 5 章 データベースに接続
画像の情報をデータベースに入力 情報を一覧表示 キーワードでアルバムの画像を検索
技書の森解説
『Python の「マイクロ・フレームワーク」「Flask」入門』 (清水美樹 著、工学社、2022 年 11 月 30 日発売) は、Python の Web フレームワークである Flask を、セットアップからページの表示、テンプレート、フォーム、データベースへの接続まで、Web アプリを実際に作りながら学ぶ入門書です。副題は手早く使える「Web フレームワーク」で、工学社の I/OBOOKS シリーズの一冊にあたります。版元の紹介文は、Django や Bottle などの Python 系の Web フレームワークの中で、Flask を機能性と簡単さをバランスよく併せもったものと位置づけています。
セットアップからデータベース接続まで、5 つの見出しの構成
版元が主な内容として挙げる項目は、5 つの見出しに分かれています。最初の「「Flask」の始め方」では Flask とは何かとセットアップ、はじめての Flask アプリを扱い、「Web ページを操作する」では基本的な書式や名前の規則、もう 1 つのページとリンク、URL の一部に値を渡す方法へ進みます。「外観を整える」ではテンプレートの使用とテンプレートへの Python コードの埋め込み、基本テンプレート、スタイルシートの読み込みを、「「フォーム」の作成と送受信」では入力値の受け取りと画像ファイルのアップロードと表示を取り上げ、最後の「「データベース」への接続」はデータベース・プログラミングの概要からデータの一覧と詳細の表示までを扱います。hanmoto に掲載された紹介文は、題材のアプリを「写真整理のためのアルバムアプリケーション」と説明しており、hanmoto の目次には画像を URL で指定して読み込む項目や、キーワードでアルバムの画像を検索する項目も並びます。
小さな核に拡張を足す Flask の設計と Django との違い
Flask は、URL と関数を対応づけるルーティングを中心に、WSGI のツールキットである Werkzeug とテンプレートエンジンの Jinja2 を土台にした小さな核だけを持ち、フォームの検証やデータベースの扱い、ログインの管理などは拡張機能やほかのライブラリを選んで組み合わせる設計です。これに対して Django は、管理画面やデータベースの扱い、認証などを最初から一式備えたフルスタックのフレームワークで、大きなアプリを決まった型で組み立てるときに力を発揮します。Flask の良さは、1 つのファイルに数行書くだけでページが表示され、リクエストを受けて関数が応答を返すという Web アプリの基本の流れが隠れずに見える点にあります。その反面、データベースの行を Python のオブジェクトとして扱う ORM を採るかどうか、どの拡張機能を使うかといった選択を自分で行う必要があり、アプリが大きくなるほど設計の判断が増えます。hanmoto の紹介文が挙げる、コンパクトで学習コストが低いこと、拡張性に優れていること、小規模で簡単な Web アプリを作るのに適していることという特徴は、この設計の性質と重なります。
Python の文法を終えた人が Web アプリの全体像をつかむために
版元の主な内容には Python の文法そのものの項目は含まれていないため、変数や関数、辞書、モジュールの読み込みに不安がある人は、Python の入門書 を先に一冊済ませておくと進めやすくなります。また主な内容には、ログインなどの認証や、本番環境への配置、自動テストの項目は見当たりません。業務で公開するアプリの作り方まで一冊で求める場合は、別の本や Flask の公式ドキュメントで補う前提になります。2022 年 11 月刊の本なので、手元で使う Flask の版と本の記述が食い違う時は、公式ドキュメントで確かめるのが確実です。NDL の書誌にはサンプル・プログラムのダウンロードの注記があり、版元のページにもサポートページへの案内があります。hanmoto に掲載された刊行時の著者プロフィールでは、著者は初心者用の解説本を得手とする技術系フリーライターと紹介されています。
Python の基礎は身に付けたものの、Web アプリがどのような部品でできているのかをまだ手で確かめたことがない人、あるいは Django のような大きなフレームワークに進む前に、ルーティングとテンプレートとフォームとデータベースのつながりを小さな規模で一通り体験しておきたい人にとって、題材のアプリを最後まで組み上げる本書は、Web 開発の入口として手堅い選択です。
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