入門講義 量子コンピュータ

ニュウモンコウギリョウシコンピュータ

入門講義 量子コンピュータの表紙
ハードウェア
著者:
渡邊 靖志(ワタナベ ヤスシ)
出版社:
講談社
出版日:
2021年11月26日頃
ISBN:
9784065263112
シリーズ:
KS 物理専門書
在庫:
在庫あり
4(3 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
量子コンピューター量子力学量子アルゴリズム量子ビット暗号アルゴリズム量子ゲート量子計算モデル量子技術コンピュータサイエンス

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書籍紹介

【「量子コンピュータの全貌を俯瞰する類を見ない入門書」--西森秀稔】

どう動くのか? 何の役に立つのか? 基礎原理からよくわかる! 量子力学の原理をもとにしたまったく新しい計算機「量子コンピュータ」。その不思議な性質と驚きの性能を初歩の物理から解説する。「量子コンピュータはこうして動くのか!」と納得して膝を打つ、またとない入門書。

《目次》
第 1 章 量子コンピュータの概要

1.1 量子の世界

1.2 量子コンピュータと古典コンピュータ

1.3 量子コンピュータの歴史

1.4 量子コンピュータの種類と開発の現状

第 2 章 量子の不思議な振る舞いと量子コンピュータ

2.1 「量子テーマパーク」へようこそ

2.2 量子コンピュータへ

第 3 章 量子アルゴリズム

3.1 グローバーの量子探索アルゴリズムと暗号

3.2 ショアの素因数分解アルゴリズムと RSA 暗号

3.3 量子コンピュータと暗号

3.4 その他の量子アルゴリズム

第 4 章 量子ビットの候補と開発状況

4.1 量子ビット候補: 概観

4.2 量子ビット候補の概要

第 5 章 量子ゲート方式コンピュータ

5.1 汎用量子計算モデル

5.2 量子回路計算モデルと量子ゲート

5.3 量子ビットの操作

5.4 いろいろなアルゴリズムとその量子回路図の例

5.5 量子プログラミング言語

5.6 量子誤り訂正

第 6 章 量子アニーリング方式コンピュータ

6.1 組み合わせ最適化問題

6.2 量子アニーリング法

6.3 量子アニーラ: D-Wave

6.4 準量子アニーラ

6.5 古典アニーラ

第 7 章 量子コンピュータの開発状況と展望

7.1 量子コンピュータへの投資・研究状況

7.2 企業・研究機関での量子コンピュータ開発戦略

7.3 量子コンピュータの展望

付録 A 量子ビットと量子ゲートの数式

付録 B 量子アルゴリズムの数式と量子回路

付録 C シュレーディンガー方程式

付録 D 計算量理論

第 1 章 量子コンピュータの概要

1.1 量子の世界

1.2 量子コンピュータと古典コンピュータ

1.3 量子コンピュータの歴史

1.4 量子コンピュータの種類と開発の現状

第 2 章 量子の不思議な振る舞いと量子コンピュータ

2.1 「量子テーマパーク」へようこそ

2.2 量子コンピュータへ

第 3 章 量子アルゴリズム

3.1 グローバーの量子探索アルゴリズムと暗号

3.2 ショアの素因数分解アルゴリズムと RSA 暗号

3.3 量子コンピュータと暗号

3.4 その他の量子アルゴリズム

第 4 章 量子ビットの候補と開発状況

4.1 量子ビット候補: 概観

4.2 量子ビット候補の概要

第 5 章 量子ゲート方式コンピュータ

5.1 汎用量子計算モデル

5.2 量子回路計算モデルと量子ゲート

5.3 量子ビットの操作

5.4 いろいろなアルゴリズムとその量子回路図の例

5.5 量子プログラミング言語

5.6 量子誤り訂正

第 6 章 量子アニーリング方式コンピュータ

6.1 組み合わせ最適化問題

6.2 量子アニーリング法

6.3 量子アニーラ: D-Wave

6.4 準量子アニーラ

6.5 古典アニーラ

第 7 章 量子コンピュータの開発状況と展望

7.1 量子コンピュータへの投資・研究状況

7.2 企業・研究機関での量子コンピュータ開発戦略

7.3 量子コンピュータの展望

付録 A 量子ビットと量子ゲートの数式

付録 B 量子アルゴリズムの数式と量子回路

付録 C シュレーディンガー方程式

付録 D 計算量理論

技書の森解説

量子コンピューターは何が古典コンピューターと違い、どう動き、何に使えるのか。『入門講義 量子コンピュータ』 (渡邊靖志 著、講談社、2021 年 11 月刊) は、この 3 つの問いに基礎原理から答える入門書です。版元の紹介文は、量子コンピューターの不思議な性質と性能を「初歩の物理から解説」すると説明しています。本文は全 7 章で、巻末に「量子ビットと量子ゲートの数式」「量子アルゴリズムの数式と量子回路」「シュレーディンガー方程式」「計算量理論」の 4 本の付録が付きます。版元ページには、西森秀稔氏の推薦の言葉「量子コンピュータの全貌を俯瞰する類を見ない入門書」が掲げられています。

全 7 章の構成、量子の世界から開発の展望まで

第 1 章「量子コンピュータの概要」は、量子の世界、古典コンピューターとの比較、歴史、種類と開発の現状を一通り押さえる導入です。第 2 章「量子の不思議な振る舞いと量子コンピュータ」で量子特有の振る舞いを計算機の話へつなぎ、第 3 章「量子アルゴリズム」ではグローバーの量子探索アルゴリズムとショアの素因数分解アルゴリズムを、暗号との関係とあわせて取り上げます。第 4 章「量子ビットの候補と開発状況」で量子ビットを物理的に実現する候補を概観したあと、第 5 章「量子ゲート方式コンピュータ」と第 6 章「量子アニーリング方式コンピュータ」が 2 つの方式を順に扱います。最後の第 7 章「量子コンピュータの開発状況と展望」は、投資と研究の状況、企業や研究機関の開発戦略、展望で締めくくる並びです。原理、方式、産業の動きを 1 冊で通して見渡せる構成になっています。

重ね合わせと干渉、ショアのアルゴリズムが暗号に与える影響

量子コンピューター の速さは、重ね合わせで全ての答えを同時に試すことから生まれるわけではありません。量子ビットは測定すると確率的に 0 か 1 のどちらかに確定するため、計算の途中で量子もつれと干渉を組み合わせ、誤った答えの確率振幅を打ち消し、正しい答えの確率振幅を強める手順の設計が要ります。そうした手順を組める問題でしか高速化は起きません。探索の問題では、グローバーのアルゴリズムによる高速化は要素数の平方根のオーダーにとどまります。一方で素因数分解は、ショアのアルゴリズムによって古典計算機で知られている方法よりも桁違いに速く解けることが理論的に示されています。RSA 暗号は大きな数の素因数分解が難しいことに安全性を頼っているため、十分な規模の誤り訂正付き量子コンピューターが実現すれば、公開鍵による 暗号化 と署名の前提が崩れます。第 3 章は 2 つのアルゴリズムに続けて「量子コンピュータと暗号」の節を置き、この関係を正面から取り上げています。巻末の「計算量理論」の付録は、どの問題なら量子計算が有利になるのかを考えるときの土台になります。

量子ゲート方式と量子アニーリング方式を読み分ける

第 5 章は、汎用計算モデル、量子回路計算モデルと量子ゲート、量子ビットの操作、アルゴリズムと量子回路図の例、量子プログラミング言語、量子誤り訂正の順に進みます。量子ゲート方式は古典計算機の論理回路にあたる量子回路で任意の アルゴリズム を表現できる汎用の方式で、量子ビットが環境の影響で状態を失いやすいことから、誤り訂正が実用化への大きな課題になっています。第 6 章は組み合わせ最適化問題から入り、量子アニーリング法、量子アニーラとしての D-Wave、準量子アニーラ、古典アニーラを取り上げます。量子アニーリングは最適化問題をエネルギーが最小になる状態の探索に置き換えて解く方式で、汎用の量子計算とは目的も仕組みも異なります。量子コンピューターという同じ言葉でまとめて語られがちな 2 つの方式を章を分けて比べられる点は、ニュースや製品発表を読み解くときに役立ちます。

量子コンピューターの全体像を原理から知りたい読者へ

数式は付録の「量子ビットと量子ゲートの数式」と「量子アルゴリズムの数式と量子回路」にまとめられています。状態をベクトル、量子ゲートを行列として扱う線形代数の考え方に慣れていると、付録の数式を自分で追って理解を確かめやすくなります。第 4 章と第 7 章の開発状況は 2021 年の刊行時点の情報なので、各社の量子ビット数や開発計画のその後は、刊行後の発表で補う必要があります。特定の開発環境で量子回路を組む実習を中心に学びたい場合は、量子プログラミングの実習を主題にした本を併用するほうが目的に近づきます。量子コンピューターに関する報道や社内の検討で、方式の違いや暗号への影響を自分の言葉で説明できるようになりたい人にとって、原理から開発の動きまでを 1 冊で通して押さえられる本書は手元に置いて元が取れる入門書です。

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