Python による異常検知
パイソンニヨルイジョウケンチ
- 著者:
- 曽我部 東馬 / 曽我部 完(ソガベ トウマ / ソガベ マサル)
- 出版社:
- オーム社
- 出版日:
- 2021年02月26日頃
- ISBN:
- 9784274225413
- 在庫:
- メーカー取り寄せ
なぜ注目されているか
書籍紹介
機械学習による異常検知の基本と応用がわかる!
本書は、機械学習による異常検知および予測のしくみを解説します。読者が新しい異常検知システムを自ら構築できるようになることを最終目標とし、機械学習の基本概念からていねいに解説していきます。
機械学習について誤差関数を中心に理解を深めることによって「外れ値とはなにか」「閾値はどのように設定すればよいか」といった異常検知における基本が自然と理解できます。そういった基礎から入りつつ、実際に時系列データを分析する際の手法と注意点 (第 3 章) や、深層学習を用いた応用手法 (第 4 章) といった実践的な内容まで踏み込み、最終的には自ら異常検知システムを構築できるよう導きます。
全例題 Python のコード付きなので、例題を実行しながらハードルの低い内容から実践的な内容までフォローできる入門書です。
<本書の特徴>
・誤差を中心に機械学習の原理を理解することで、異常検知の基本的な概念が自然と理解できます。
・基本的な原理 (第 1 章・第 2 章) だけでなく、実践的な手法 (第 3 章) や最新の手法 (第 4 章) まで学ぶことができます。
・全例題 Python コード付きなので、手を動かしながら学習することができます。
技書の森解説
『Python による異常検知』 (曽我部 東馬 著、曽我部 完 監修、オーム社、2021 年 2 月刊) は、機械学習による異常検知のしくみを誤差関数に着目して解説し、読者が新しい異常検知システムを自ら構築できるようになることを最終目標に掲げた入門書です。版元は第一の読者に異常検知に取り組むエンジニアを挙げ、製造業の工場管理者と機械学習を学ぶ大学院生にも勧めており、読者の段は初級に置いています。機械学習の各アルゴリズムの説明や例題には Python のコードが付き、コードは版元が案内するサポートページ (GitHub のリポジトリ) で配布されています。
第 0 章から第 4 章まで、誤差関数の基礎から深層学習の応用へ
構成は第 0 章「機械学習と異常検知」から第 4 章「深層学習による異常検知」までの全 5 章です。第 0 章で異常検知の定義とデータの分類、手法の選択、活用例を示し、第 1 章「機械学習と統計解析の基本モデル」で教師あり学習と教師なし学習、誤差と誤差関数、バイアスとバリアンス、分類と回帰、主成分分析や t-SNE などによる次元削減を扱います。第 2 章「非時系列データにおける異常検知」は、1 次元と多次元の正規分布、マハラノビス=タグチ法、非正規分布に基づく手法に加え、k 平均法、EM 法、主成分分析、AutoEncoder と制約付きボルツマンマシンによる特徴抽出を取り上げ、混同行列と ROC 曲線によるモデルの検証で締めくくります。第 3 章「時系列データにおける異常検知」は AR から SARIMA までの自己回帰型モデル、状態空間モデル、機械学習による解析を順に追い、自己回帰モデルと機械学習による時系列データの異常検知で結びます。第 4 章では深層学習フレームワーク ReNom を用いて seq2seq や anoGAN、LSTM を人工データ、心電図データ、画像データに当てはめたうえで、表面検査と故障評価の応用事例、分野の課題へ進みます。
異常検知が難しい理由と、誤差から考える意味
異常検知の難しさは、検出したい異常そのものがめったに起きない点にあります。異常の例が少ないため、正常と異常のラベルを大量にそろえて分類器を学習させる方法は取りにくく、多くの場合は正常なデータの姿をモデルとして覚え、そこからの外れ具合を異常度として測る形をとります。平均と分散から外れ具合を測る考え方は 統計学 の古典的な道具であり、深層学習 の系列モデルや生成モデルも、正常データを予測し再構成したときの誤差を異常度として使えます。どの手法でも最後に残るのは、どこまでの外れを異常とみなすかというしきい値の判断で、見逃しと誤報の釣り合いをどう取るかは運用の要件で決まります。版元の紹介文は、誤差関数を中心に理解すると「外れ値とはなにか」「閾値はどのように設定すればよいか」といった基本が自然と理解できると説明しており、本書はこの構図を誤差という一本の軸で捉えます。また時系列データでは、隣り合う時点の値が互いに関係し季節的な周期も含むため、各点を独立に扱う手法をそのまま当てはめられません。本書も非時系列データと時系列データを別の章で扱っています。
行列と確率の前提、ReNom を使う第 4 章の読み方
版元の段は初級ですが、目次には行列による次元削減や状態空間モデル、モンテカルロ粒子フィルターが並ぶため、行列の計算と確率分布の基本が前提になります。数学の準備をどこまでするかに迷う場合は、機械学習に必要な数学の本の選び方 が目安になります。また第 4 章の深層学習の節は ReNom を用いているため、PyTorch や TensorFlow など別のフレームワークで実装している読者は、モデルの考え方を受け取りつつコードを手元の環境へ読み替える前提になります。特定のライブラリの使い方だけを手早く知りたい人や、個々の手法の理論を論文の水準で深く追いたい人には、目的に合った別の資料が必要になります。
一方で、工場の設備データやセンサーの時系列、検査画像を前に、まず何を正常とみなし、どの手法で外れを測り、どう検証するかの全体像を自分の手で組み立てたいエンジニアに向けて、正規分布に基づく基礎から時系列モデル、深層学習の応用までを一冊のコード付きでたどれる一冊です。
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