やさしい MCP 入門

ヤサシイエムシーピーニュウモン

やさしい MCP 入門の表紙
ネットワーク
著者:
御田稔 / 大坪悠(オンダミノル / オオツボユウ)
出版社:
秀和システム
出版日:
2025年07月01日頃
ISBN:
9784798075730
在庫:
在庫あり
3.29(7 件 / 楽天ブックス)

なぜ注目されているか

言及数
382位
総合487位 ↑ 1 ランクアップ 言及 10 件・うち記事 7 件を掲載
出版前出版日02320222023202420252026

書籍紹介

AI エージェント時代の標準規格 MCP (モデル コンテキスト プロトコル) の入門書。
大バズりしたスライド「やさしい MCP 入門」の著者が新技術の基礎をやさしく解説。

Chapter 1 MCP とは
Chapter 2 MCP の仕組み

Chapter 3 MCP を実際に触ってみよう

Chapter 4 MCP 対応クライアント紹介

Chapter 5 MCP サーバー紹介

Chapter 6 MCP サーバー紹介 (開発者向け)

Chapter 7 MCP がもたらすビジネスインパクト

Chapter 8 MCP の展望と今後の発展

はじめに

Chapter 1 MCP とは

1-1 MCP の概要
1-2 AI エージェントとは

1-3 AI エージェントの「ツール」とは

1-4 AI エージェントのユースケース

1-5 MCP が解決する課題

1-6 MCP 普及の経緯

1-7 RAG、Function calling との違い

Column RAG とグラウンディングの違い

Chapter 2 MCP の仕組み

2-1 アーキテクチャ概要
2-2 トランスポート

2-3 リソース (プリミティブ 1)

2-4 プロンプト (プリミティブ 2)

2-5 ツール (プリミティブ 3)

2-6 サンプリング (プリミティブ 4)

2-7 ルート (プリミティブ 5)

2-8 インスペクター

Column Language Server Protocol

Chapter 3 MCP を実際に触ってみよう

3-1 MCP ホストの利用方法
3-2 MCP サーバーの利用方法

3-3 SDK と MCP サーバーリストの紹介

3-4 MCP サーバーの開発

3-5 MCP ホストの開発

3-6 LLM に開発を助けてもらう方法

3-7 動かないときのデバッグ方法

Column ローカル MCP サーバーの実行方式

Chapter 4 MCP 対応クライアント紹介

4-1 Claude Desktop
4-2 Cursor

4-3 Cline

4-4 GitHub Copilot

4-5 Amazon Q Developer CLI

4-6 LangChain / LangGraph

4-7 Mastra

4-8 Agents SDK

4-9 Dify

4-10 Amazon Bedrock

Column リモート MCP サーバーのレジストリ

Chapter 5 MCP サーバー紹介

5-1 Web 検索 (Brave Search)
5-2 Web ページの読み込み (Fetch)

5-3 クラウドストレージ (Google ドライブ)

5-4 ドキュメントツール (Notion)

5-5 メール (Gmail)

5-6 ビジネスチャット (Slack)

5-7 プロジェクト管理 (Jira/Confluence)

5-8 AI 検索 (Perplexity)

5-9 オンライン決済 (PayPal)

5-10 iPaaS (Zapier)

5-11 地図 (Google マップ)

5-12 難しい問題を解く (逐次思考)

Column 安全な MCP サーバーの見極め方

Chapter 6 MCP サーバー紹介 (開発者向け)

6-1 コードリポジトリ (GitHub)
6-2 ブラウザ操作 (Playwright)

6-3 ファイルシステム

6-4 デザインツール (Figma)

6-5 データベース

6-6 クラウド (AWS)

6-7 3DCG (Unity)

6-8 その他 (技術ブログのレベル判定)

Column AI 時代にエンジニアは不要?

Chapter 7 MCP がもたらすビジネスインパクト

7-1 マーケットプレイスの広がり
7-2 業務の自動化

7-3 データの民主化

7-4 iPaaS との統合

7-5 ノーコードツール活用の変化

7-6 AI エージェント開発フレームワークとの統合

7-7 企業における活用事例

Column MCP の功績はツールの認知?

Chapter 8 MCP の展望と今後の発展

8-1 MCP のロードマップ
8-2 標準化の動向とベンダーフリー化の拡大

8-3 リモート MCP サーバーの広がり

8-4 MCP と補完しあう技術

8-5 変化する SaaS ビジネス

8-6 セキュリティリスク

Column 新技術のキャッチアップ方法

索 引

技書の森解説

MCP (Model Context Protocol) は、AI アプリケーションを外部のデータやツールへ標準化された方法で接続するためのオープンなプロトコルで、Anthropic が 2024 年 11 月 25 日にオープンソースとして公開しました。『やさしい MCP 入門』 (御田稔 / 大坪悠 著、秀和システム、2025 年 7 月刊) は、この Model Context Protocol を「AI エージェント時代の標準規格」と位置づけ、概要と仕組み、実際に触る手順、対応クライアントと MCP サーバーの紹介、ビジネスへの活かし方、今後の展望までを図解で解説する入門書です。版元は、技術仕様である MCP は IT エンジニアでないと理解しにくい部分があるとして、IT エンジニア以外の人たちにもわかりやすいように書いた本だと紹介し、同名のスライド「やさしい MCP 入門」が大バズりしたことに触れて、その著者による書籍だと位置づけています。

全 8 章の構成、MCP の概要と仕組みから展望まで

本文は全 8 章です。Chapter 1「MCP とは」は AI エージェントとその「ツール」、ユースケース、MCP が解決する課題、普及の経緯、RAG や Function calling との違いを扱い、Chapter 2「MCP の仕組み」がアーキテクチャ概要、トランスポート、リソース・プロンプト・ツール・サンプリング・ルートという五つのプリミティブ、インスペクターを解説します。Chapter 3「MCP を実際に触ってみよう」で MCP ホストと MCP サーバーの利用方法、SDK と MCP サーバーリスト、MCP サーバーと MCP ホストの開発、LLM に開発を助けてもらう方法、動かないときのデバッグ方法へ進みます。Chapter 4「MCP 対応クライアント紹介」は Claude Desktop、Cursor、Cline、GitHub Copilot、Amazon Q Developer CLI、LangChain / LangGraph、Mastra、Agents SDK、Dify、Amazon Bedrock の 10 節から成り、Chapter 5 と Chapter 6 は Web 検索、クラウドストレージ、メール、ビジネスチャットといった一般向けの MCP サーバーと、コードリポジトリ、ブラウザ操作、ファイルシステム、データベース、クラウドといった開発者向けの MCP サーバーを個別に紹介します。Chapter 7「MCP がもたらすビジネスインパクト」と Chapter 8「MCP の展望と今後の発展」は、業務の自動化やデータの民主化、マーケットプレイスの広がり、ロードマップ、標準化の動向、リモート MCP サーバー、セキュリティリスクを扱い、各章末には RAG とグラウンディングの違い、Language Server Protocol、安全な MCP サーバーの見極め方などのコラムが置かれています。

なぜ MCP が必要か、AI エージェントの接続層を標準化する意味

LLM は学習済みの知識だけでは社内のデータを読むことも外部サービスを操作することもできず、AI エージェント として仕事をさせるには、モデルにツールを呼ばせる仕組みが要ります。Anthropic は公開時、データソースごとに個別の実装が必要になり、つながったシステムを広げにくいことを MCP が解決する課題として挙げました。MCP はこれをクライアント・サーバー型で標準化し、AI アプリケーションである MCP ホストが MCP クライアントを介して各 MCP サーバーへ接続し、サーバー側がツール・リソース・プロンプトを提供する構造をとります。通信は JSON-RPC に基づき、ローカル実行向けの stdio と、リモート接続向けの Streamable HTTP という二種類のトランスポートが公式ドキュメントに定められています。本書は Chapter 2 でこの層を、Chapter 1 で RAG や Function calling との違いを説明する構成なので、「検索で知識を足す」のか「ツールで操作させる」のかという設計上の区別を最初に持てるのが効き目です。エディタと言語処理系の接続を標準化した Language Server Protocol のコラムは、先例と並べて MCP の位置を理解する助けになります。

一点、時点の注意があります。MCP の仕様は改訂が続いており、2026 年 9 月時点の公式ドキュメントは 2026-07-28 版を最も新しいプロトコル版として示し、本書が五つのプリミティブの一つとして扱うサンプリングはその版で非推奨とされています。Chapter 4 から Chapter 6 の製品名とサーバーの顔ぶれも 2025 年 7 月時点のものです。本書で概念と用語の骨格を押さえ、個々の仕様や対応製品は公式ドキュメントで読み替えるという二段構えが、この分野の本の正しい使い方になります。

図解中心で IT エンジニア以外も対象、開発の細部は別の資料で

前提知識として、プログラミングの経験は求められていません。版元の案内どおり IT エンジニア以外の人たちも対象で、企画 / 営業 / 情報システム部門の担当者や、生成 AI の導入を判断する立場の人が、MCP 対応という言葉の中身を理解するために読める本です。刊行時点の著者プロフィールでは、御田稔は KDDI アジャイル開発センター株式会社のテックエバンジェリストで AWS Community Hero、『Amazon Bedrock 生成 AI アプリ開発入門[AWS 深掘りガイド]』 (SB クリエイティブ) の著者、大坪悠は同社のソフトウェアエンジニアで AI エージェントの開発をリードしています。Chapter 4 に Amazon Q Developer CLI と Amazon Bedrock、Chapter 6 に AWS の MCP サーバーが入るのは、この背景と整合します。一方で、MCP サーバーを本格的に実装したい開発者にとっては、書名どおりの入門書であり、Chapter 3 の開発節はあっても仕様の細部やサーバー設計の深掘りは公式ドキュメントと SDK のリファレンスで補う前提になります。版元の告知によれば、2025 年 11 月時点で発売 4 カ月で第 3 刷となり、IT エンジニア本大賞 2026 にエントリーされています。この段階の本を選ぶ順番については LLM / 生成 AI 本のガイド も参考になります。

元が取れるのは、社内で MCP 対応という言葉が飛び交い始めたのに、ホスト・クライアント・サーバー・プリミティブといった用語を説明できずに議論から置かれている人、生成 AI の導入企画で「RAG で足りるのか、エージェントにツールを持たせるのか」を判断しなければならない人、そしてエンジニアであっても MCP サーバーを触る前に全体の地図を短時間で持ちたい人です。図解で骨格をつかんだうえで公式ドキュメントに進めば、仕様の改訂にも追従しやすくなります。MCP を最初に理解する一冊として、手に取る価値のある本です。

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この本は技書デッキのカードです (備え 2 / 2 枚引く / エナジー +1) 図鑑でこの本を見る

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