深層学習による自然言語処理

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深層学習による自然言語処理の表紙
プログラミング
著者:
坪井 祐太 / 海野 裕也 / 鈴木 潤(ツボイ ユウタ / ウンノ ユウヤ / スズキ ジュン)
出版社:
講談社
出版日:
2017年05月25日頃
ISBN:
9784061529243
シリーズ:
機械学習プロフェッショナルシリーズ
在庫:
在庫あり
3.33(3 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
プログラミング機械学習深層学習自然言語処理データサイエンスアルゴリズムネットワーク

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書籍紹介

◆自然言語処理の応用 (機械翻訳、文書要約、対話、質問応答) に焦点を当て、深層学習の利用方法を解説。◆「実装上の工夫」など、本書でしか読めない実践的な内容が充実!

◆自然言語処理の応用 (機械翻訳、文書要約、対話、質問応答) に焦点を当て、深層学習の利用方法を解説。
◆「実装上の工夫」など、本書でしか読めない実践的な内容が充実!

■おもな内容
第 1 章 自然言語処理のアプローチ

第 2 章 ニューラルネットの基礎

第 3 章 言語処理における深層学習の基礎

第 4 章 言語処理特有の深層学習の発展

第 5 章 応用

第 6 章 汎化性能を向上させる技術

第 7 章 実装

第 8 章 おわりに

■機械学習プロフェッショナルシリーズ
本シリーズでは、発展著しい機械学習技術の数学的な基礎理論、実用的なアルゴリズム、それらの活用法を、全 29 巻にわたって刊行する。

ビッグデータ時代を牽引している若手・中堅の現役研究者が、入門的な内容から最先端の研究成果までをわかりやすく解説。

これからデータサイエンス分野で研究を始めようとしている大学生・大学院生、および、機械学習技術を基礎科学や産業に応用しようとしている研究者・技術者に向けた注目のシリーズである。

第 7 期として、以下の 3 点を刊行!

統計的因果探索 清水 昌平・著
画像認識 原田 達也・著

深層学習による自然言語処理 坪井 祐太/海野 裕也/鈴木 潤・著

■シリーズ編者
杉山 将 理化学研究所 革新知能統合研究センター センター長/東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授

第 1 章 自然言語処理のアプローチ

伝統的な自然言語処理 / 深層学習への期待 / テキストデータの特徴 / 他分野への広がり

第 2 章 ニューラルネットの基礎

教師あり学習 / 順伝播型ニューラルネット / 活性化関数 / 勾配法 / 誤差逆伝播法 / 再帰ニューラルネット / ゲート付再帰ニューラルネット / 木構造再帰ニューラルネット / 畳み込みニューラルネット

第 3 章 言語処理における深層学習の基礎

準備: 記号の世界とベクトルの世界の橋渡し / 言語モデル / 分散表現 / 系列変換モデル

第 4 章 言語処理特有の深層学習の発展

注意機構 / 記憶ネットワーク / 出力層の高速化

第 5 章 応用

機械翻訳 / 文書要約 / 対話 / 質問応答

第 6 章 汎化性能を向上させる技術

汎化誤差の分解 / 推定誤差低減に効く手法 / 最適化誤差低減に効く手法 / 超パラメータ選択

第 7 章 実装

GPU と GPGPU / RNN におけるミニバッチ化 / 無作為抽出 / メモリ使用量の削減 / 誤差逆伝播法の実装

第 8 章 おわりに

技書の森解説

機械翻訳、文書要約、対話、質問応答。言葉を扱うこれらの課題に深層学習をどう使うのかを、モデルの数理から実装上の工夫まで一貫して解説するのが『深層学習による自然言語処理』 (坪井祐太 / 海野裕也 / 鈴木潤 著、講談社、2017 年 5 月刊) です。杉山将氏をシリーズ編者とする機械学習プロフェッショナルシリーズの一冊で、英題は Natural Language Processing by Deep Learning、シリーズ第 7 期の 3 点の一つとして『統計的因果探索』『画像認識』とともに刊行されました。版元の紹介文は、自然言語処理の応用に焦点を当てて深層学習の利用方法を解説し、「実装上の工夫」など本書でしか読めない実践的な内容が充実していると述べています。刊行時の著者の所属は、坪井氏が日本 IBM ソフトウェア & システム開発研究所、海野氏が Preferred Networks、鈴木氏が NTT コミュニケーション科学基礎研究所です。

全 8 章の構成、ニューラルネットの基礎から応用 / 汎化性能 / 実装まで

構成は全 8 章です。第 1 章「自然言語処理のアプローチ」で伝統的な自然言語処理と深層学習への期待、テキストデータの特徴、他分野への広がりを見渡し、第 2 章「ニューラルネットの基礎」では教師あり学習、順伝播型ニューラルネット、活性化関数、勾配法、誤差逆伝播法に加えて、再帰ニューラルネット、ゲート付再帰ニューラルネット、木構造再帰ニューラルネット、畳み込みニューラルネットを扱います。第 3 章「言語処理における深層学習の基礎」は「記号の世界とベクトルの世界の橋渡し」という準備から言語モデル、分散表現、系列変換モデルへ進み、第 4 章「言語処理特有の深層学習の発展」で注意機構、記憶ネットワーク、出力層の高速化を取り上げます。第 5 章「応用」は機械翻訳、文書要約、対話、質問応答の 4 節、第 6 章「汎化性能を向上させる技術」は汎化誤差の分解から推定誤差と最適化誤差それぞれの低減に効く手法、超パラメータ選択まで、第 7 章「実装」は GPU と GPGPU、RNN におけるミニバッチ化、無作為抽出、メモリ使用量の削減、誤差逆伝播法の実装を扱い、第 8 章「おわりに」で締めます。モデルの説明で終わらず、汎化と実装に独立した章を割いている点がこの本の骨格です。

記号の世界とベクトルの世界、2017 年時点の深層学習と言語処理の技術背景

自然言語処理に 深層学習 を持ち込むときの根本的な難所は、言葉が離散的な記号であるのに対し、ニューラルネット が扱えるのは連続的な数値ベクトルだという点にあります。単語を密なベクトルに写す 分散表現 はこの溝を埋める橋で、意味の近い単語が近いベクトルになるという性質によって、記号の組み合わせ爆発に悩まされてきた伝統的な手法とは異なる道が開かれました。文は可変長の系列なので、再帰ニューラルネットとそのゲート付きの改良型が時系列の文脈を運ぶ役割を担い、入力文を符号化して別の系列に復号する系列変換モデルが機械翻訳や要約の基本形になります。注意機構は、系列全体を一つの固定長ベクトルに押し込む制約を緩め、出力の各時点で入力のどこを参照するかを学習させる仕組みで、翻訳品質を大きく押し上げました。一方で、語彙数が数万から数十万に及ぶ言語処理では出力層の計算量が桁違いに大きく、可変長の系列をミニバッチで GPU に載せるにも工夫が要ります。本書の第 4 章と第 7 章は、まさにそこに紙面を割いています。刊行は 2017 年 5 月で、目次に現れる最も進んだ話題は注意機構と記憶ネットワークまでです。その後に主流となった Transformer 系のモデルや大規模言語モデルは本書の目次には現れませんが、言語モデル、分散表現、系列変換、注意機構という土台はそれらのモデルがそのまま継承した概念であり、この本で押さえた基礎は後続の技術を読み解く足場になります。

数式で理論を追う専門書としての前提知識と、向いている読者

版元はこのシリーズを、機械学習技術の数学的な基礎理論、実用的なアルゴリズム、それらの活用法を解説するものと位置づけ、データサイエンス分野で研究を始めようとしている大学生 / 大学院生、および機械学習技術を基礎科学や産業に応用しようとしている研究者 / 技術者に向けたシリーズだと説明しています。したがって本書も、勾配法や誤差逆伝播法、汎化誤差の分解といった内容を数式で追う読み方が前提で、線形代数と確率の基礎、そして関数の微分に抵抗が無いことが求められます。第 2 章がニューラルネットの基礎から始まるため深層学習の予習は必須ではありませんが、機械学習そのものが初めての人には別の入門書を先に読む方が近道です。ライブラリの API を呼んで結果を得ることだけが目的の人、あるいは Transformer 以後のモデルや大規模言語モデルの実装をすぐに学びたい人にとっては、本書は遠回りに感じられるはずで、その目的なら LLM / 生成 AI 本の選び方 で扱う本が直接の答えになります。

逆に、機械翻訳や対話システムに携わる研究者 / エンジニアで、系列変換モデルや注意機構がなぜ機能するのかを数式の水準で説明できるようになりたい人、汎化性能の改善を試行錯誤ではなく誤差の分解という枠組みで考えたい人、GPU 上で系列モデルを効率よく学習させる実装の勘所を知りたい人には、本書はそのために書かれた一冊です。基礎と応用と実装を 1 冊で結び付けた構成は本書の強みで、2017 年時点の到達点を体系的に押さえておきたい読者にとって、時間を投じる価値のある専門書です。

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