3 分でよくなるデザイン 25 年の“気づき”が詰まったブラッシュアップ集

サンプンデヨクナルデザイン ニジュウゴネンノキヅキガツマッタブラッシュアップシュウ

3 分でよくなるデザイン 25 年の“気づき”が詰まったブラッシュアップ集の表紙
デザイン / グラフィックス
著者:
前田高志(マエダタカシ)
出版社:
エムディエヌコーポレーション
出版日:
2025年06月20日頃
ISBN:
9784295207535
在庫:
在庫あり
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中級者向け
CGデザイン・グラフィックスWEB デザインインターネット・WEB デザインUI/UX デザインビジュアルデザインデザイン思考ユーザー体験グラフィックデザインデザイン原則デザインスキル向上

なぜ注目されているか

総合2659位

書籍紹介

一手間で「わかりやすく」「センスよく」最短ルートで完成度を高める 100 のコツ。情報、情緒。デザインの仕上げは、2 つの「情」をチューニングするだけ!

技書の森解説

デザインの勉強を一からやり直す時間はないが、手元の成果物をもう一段よくしたい人のための本です。『3 分でよくなるデザイン 25 年の“気づき”が詰まったブラッシュアップ集』 (前田高志 著、エムディエヌコーポレーション発行、インプレス発売、2025 年 6 月刊) は、書名のとおり作ったものに一手間を加えて仕上げる段階に主題を絞ったデザイン書で、版元の内容説明は、一手間で「わかりやすく」「センスよく」最短ルートで完成度を高める 100 のコツと表現し、デザインの仕上げは情報と情緒という 2 つの「情」をチューニングするだけ、と要約しています。著者の前田高志は、書店掲載の書誌 (出版社提供) の著者紹介によれば、大阪芸術大学デザイン学科卒業後に任天堂株式会社へ入社し、約 15 年間、広告販促用のグラフィックデザインに携わったのち 2016 年に独立、2018 年に株式会社 NASU を設立したデザイナー / クリエイティブディレクターで、クリエイターコミュニティ「マエデ (前田デザイン室)」を主宰しています (いずれも刊行時点)。

情報 / 情緒 / その両方、3 部構成のブラッシュアップ

書店掲載の書誌 (出版社提供) が示す目次は、1「情報 (Information) を優先した修正」、2「情緒 (Emotion) を優先した修正」、3「情報・情緒 (Information + Emotion) どちらも大事にしている修正」の 3 部からなります。各部には短い題を付けた修正例が並び、目次に見える題だけでも「一番最初だから…かっこいいのはダメ」「見せたいところはそこじゃない!」「ミュージシャンになれ!」「背筋を伸ばしたい!」「セクシービーム!」「過去から未来へ」と、原則名ではなく直しの狙いを一言で言い切る付け方です。何を優先して直したのかという軸で修正例を分類しているため、読者は自分の成果物が情報の伝わりにくさで損をしているのか、情緒の乏しさで損をしているのかを当てはめながら読み進められます。国立国会図書館の書誌には資料ダウンロードの注記が付いています。

仕上げの一手間が効く理由、情報と情緒の 2 軸

デザインの仕事は、白紙から形を作る段階と、できたものを仕上げる段階に分かれます。ノンデザイナーの成果物が素人らしく見える原因の多くは前者ではなく後者にあり、要素の優先順位が決まっていないために全部が同じ強さで主張している、揃えるべき位置がわずかにずれている、色や書体の数が多すぎて焦点が散っている、といった仕上げ段階の判断漏れとして現れます。版元が掲げる情報と情緒の 2 軸は、この仕上げを 2 種類の問いに分解する考え方です。情報の軸は、見る人に何を最初に、何を次に届けるかという伝達の順序と読みやすさの問題で、情緒の軸は、その見た目がどんな気分や印象を呼び起こすかという問題です。両者は独立ではなく、情報を優先すれば説明的に、情緒を優先すれば雰囲気は出ても伝わりにくくなるという緊張関係があり、3 番目の部が両方を大事にする修正を扱うのは、この釣り合いを取る局面にあたります。書名の 3 分は、この種の修正が大掛かりな作り直しではないことを示す数字として読め、原則を体系から学ぶ本とは役割が異なります。

デザイン初心者の前提と、体系的な原則書が必要な人

前提知識は特に要りません。目次の題が示すとおり、専門用語で原則を説明するより直したい場面から入る本なので、資料やチラシ、パッケージなどを自分で作る機会があり、作った後に物足りなさを感じた経験があれば読み手として十分です。一方、レイアウトの原則、タイポグラフィ、配色理論を順序立てて学びたい人には、修正例を軸にした本書は原則を体系立てて解説する本の代わりにはなりにくく、原則書と組み合わせて使う方が向いています。成果物が Web ページやバナーであれば、原則書とツール本を分けて選ぶ Web デザインの本の選び方 の整理を参考に、本書を仕上げの側に置くと役割がはっきりします。また、公開されている目次の範囲では UI 設計のような画面固有の話題は見当たらず、著者の広告販促でのグラフィックデザインの経歴を背景にした実務書として読むのが適切です。

資料やチラシを自分で作る人が元を取れる場面

元が取れるのは、デザイナーではないのに資料、告知物、SNS 用の画像などを日常的に作っていて、完成間際の数分をどこに使えばよいか分からない人です。情報の軸で直すのか情緒の軸で直すのかを決めてから手を入れる習慣が付くだけで、同じ素材でも伝わり方が変わります。任天堂で約 15 年、広告販促のグラフィックデザインに携わったと紹介される著者が、書名に 25 年の“気づき”と掲げてまとめた修正の引き出しを、自分の成果物に当てはめながら使いたい人にとって、値段に見合う一冊です。

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