推薦システム実践入門

スイセンシステムジッセンニュウモン

仕事で使える導入ガイド

推薦システム実践入門の表紙
プログラミング
著者:
風間 正弘 / 飯塚 洸二郎 / 松村 優也(カザマ マサヒロ / イイヅカ コウジロウ / マツムラ ユウヤ)
出版社:
オライリー・ジャパン
出版日:
2022年05月09日頃
ISBN:
9784873119663
在庫:
在庫あり
4(3 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
プログラミング推薦システムレコメンデーションビジネス応用プロジェクト管理データサイエンスマシンラーニング実装ケーススタディユーザー体験

なぜ注目されているか

言及数
73位
総合179位 言及 49 件・うち記事 31 件を掲載
出版前出版日04820222023202420252026

書籍紹介

推薦システムの導入を仕事に活かす!
レコメンド機能は Amazon や YouTube など多くのウェブサービスに組み込まれ、新たに推薦システム (レコメンド機能) の導入が検討されることも増えています。本書は、「実際のビジネスに活かす」ことを目的に、著者たちが経験してきた事例を用いて、ビジネス的な仮説や問題設定の仕方、プロジェクトの進め方をわかりやすく解説します。推薦システムの概要を把握し、適切な推薦システムの実装ができるようになります。

技書の森解説

EC サイトや動画配信の「あなたへのおすすめ」を、仕事として作る側に回る人のための導入ガイドです。『推薦システム実践入門』は副題を「仕事で使える導入ガイド」といい、風間正弘 / 飯塚洸二郎 / 松村優也の 3 名の共著で、オライリー・ジャパンから 2022 年 5 月に刊行されました。版元の紹介によれば、著者たちが実務で経験してきた事例をもとに、ビジネス的な仮説や問題設定の仕方、プロジェクトの進め方を解説することが本書の柱で、アルゴリズムの数理から入る教科書とは明確に性格が異なります。

アルゴリズムより先に UI/UX とプロジェクト設計を学ぶ構成

版元公式の目次を見ると、この本の思想がよく分かります。1 章で推薦システムの種類と検索システムとの違いを整理した後、2 章は推薦システム開発に必要な 3 つのスキルと、課題定義 / 仮説立案 / データ設計からアルゴリズム選定 / 評価改善に至るプロジェクトの進め方、3 章はユーザーの目的とサービス提供者の目的それぞれに応じた UI/UX の事例、そして目新しさやセレンディピティ / 多様性といった話題に割かれています。推薦アルゴリズムの概要が登場するのは 4 章になってからです。推薦機能の成否はモデルの精度だけでは決まらず、どの画面で何のために推薦を出すかという問題設定に大きく左右されます。その現実を章の順序そのものに反映した構成が、「実践入門」という書名の中身です。

行列分解から深層学習 / バンディットまでを同じ土台で比較する実装パート

4 章では内容ベースフィルタリングと協調フィルタリングを比較し、コールドスタート問題への対応や、嗜好データの明示的 / 暗黙的な獲得の違いといった実務で必ず直面する論点を扱います。5 章は MovieLens データセットを共通の題材に、ランダム推薦や統計ルールから、アソシエーションルール、メモリベースの協調フィルタリング、SVD や NMF などの行列分解の系譜、word2vec を推薦に応用する item2vec、深層学習、バンディットアルゴリズムまでを統一フォーマットで比較しながら進む、手を動かす中心部です。さらに 6 章でバッチ推薦とリアルタイム推薦の使い分け、ログの設計、類似ベクトルを高速に探し出す近傍探索の近似手法といった実システムへの組み込みを扱い、7 章で 3 つの評価方法を整理します。機械学習のモデルを作る話と、それをサービスとして運用する話が地続きに書かれているのは、実務経験者の共著ならではの持ち味です。

教科書型の類書との使い分けと元が取れる読者

読む前提としては、機械学習の基礎的な考え方に触れていることが望ましく、そこが不安なら機械学習 / ディープラーニング本の選び方で基礎固めの一冊を先に挟むほうが確実です。数式の導出を一行ずつ追って原理から積み上げたい人には、同じ 2022 年刊の教科書『基礎から学ぶ推薦システム』 (奥健太著、コロナ社、2022 年 7 月刊) のほうが合っており、実務の手順に寄った本書とは補完関係にあります。本書で元が取れるのは、推薦機能の導入や改善を実際に任された、あるいはこれから任されそうなエンジニアやデータサイエンティストです。アルゴリズムの選び方だけでなく、問題設定 / UI/UX / ログ設計 / 評価までプロジェクトの全工程を一冊で見渡せるため、初めての推薦案件で「何から手を付けるか」に迷ったときの地図として長く手元で働いてくれます。

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