レイアウト・デザインの教科書
レイアウトデザインノキョウカショ
- 著者:
- 米倉 明男 / 生田 信一 / 青柳 千郷 (ベーコン)(ヨネクラ アキオ / イクタ シンイチ / アオヤナ ギチサト (ベーコン))
- 出版社:
- SB クリエイティブ
- 出版日:
- 2019年02月25日頃
- ISBN:
- 9784797397314
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
ずっと使える普遍のルール。
デザインの基本原則から、今すぐ役立つ新しい考え方まで
一生使えるプロの技術がきちんと身につく!
誰でも・どんな分野でも
ルールを学べばデザインが作れる!
レイアウトの基本ルール + レイアウトのトレンド = 優れたデザインが作れるようになる!
●本書の対象読者
・これからレイアウト・デザインを学び始める人
・レイアウトを本気で学びたいデザイナー
・この 1 冊であらゆるレイアウトを学び作品を生み出したい人
技書の森解説
同じ文字と写真を使っても、置き方が変わるだけで伝わり方は別物になります。『レイアウト・デザインの教科書』 (米倉明男 / 生田信一 / 青柳千郷 (ベーコン) 著、SB クリエイティブ、2019 年 2 月刊) は、整列、近接、中軸、グリッドデザインといったレイアウトのルールから、実際に使われている実例のレイアウト見本まで、基本から応用までのレイアウトのテクニックを 1 冊で学ぶ B5 変型判の教科書です。国立国会図書館の書誌には LAYOUT ESSENTIALS AND RULES という英題が併記され、版元が対象読者として挙げるのは、これからレイアウト・デザインを学び始める人、レイアウトを本気で学びたいデザイナー、この 1 冊であらゆるレイアウトを学び作品を生み出したい人の 3 者です。つまり非デザイナー限定の本ではなく、デザイナーがルールを言語化し直すための本としても設計されています。
全 4 章の構成、レイアウトの基本ルールから作り方まで
構成は全 4 章です。Chapter 1「レイアウトで何が変わるのか」は良いレイアウトと悪いレイアウトの比較から始まり、レイアウトによるわかりやすさ、誰に何を伝えるか、レイアウトが変われば伝わり方が変わる、という順で、並べ方が意味を左右することを最初に示します。Chapter 2「レイアウトの基本ルール」が本書の中核で、整列、近接、反復、対比の 4 原則に続けて、優先順位、目線誘導、余白、分割、黄金比 / 白銀比、グリッドシステムとその作り方、2 カラムから 4 カラムまでのグリッドのラフスケッチとサンプル例、シンメトリーとアシンメトリー、中軸、放射 / 円形、ランダム、モジュール、判型、版面、マージン、ページネーション、ユニバーサルデザインまで 22 項目が並びます。Chapter 3「レイアウトの応用テクニック」は三角形の構図、モチーフの活用、ピクトグラムやインフォグラフィック、グラフ / 図表、罫線、吹き出し、文字の横組 / 縦組の組み合わせ、タイポグラフィ、写真の角版と裁ち落としの使い分けなど 27 項目の表現技法を扱い、Chapter 4「レイアウトの作り方」でターゲットを決める、コンセプトを決める、要素を洗い出す、レイアウトのパターンを出す、書体 / 配色 / 装飾のパターン出し、最後の微調整、完成という制作の手順を通します。章の合間には UD フォント、Web やスマートフォンでの分割、見るだけではない UX デザインといったコラムが挟まり、巻末には作品クレジット、索引、参考文献が付きます。
整列 / 近接 / 反復 / 対比が効く理由と、グリッドという考え方
レイアウトの原則が学習可能なルールとして成立するのは、人が紙面や画面を見るときの読み取り方に規則性があるからです。近くに置かれた要素は同じグループだと解釈され、見えない線に沿って揃った要素は秩序として認識され、同じ処理が繰り返されると読者はその規則を学習して次の要素を予測でき、大きさや太さの差は読む順番の指示として働きます。つまり近接はグループ化、整列は秩序、反復は一貫性、対比は優先順位の伝達を担い、4 つが揃うと読者は説明されなくても情報の構造を再構成できます。グリッドシステムは、この判断を毎回ゼロから行わずに済むよう紙面を分割の単位で管理する枠組みで、判型と版面とマージンを決めてから要素を配置するという順序自体が「どこに置くか」の迷いを減らします。この見方は紙に限らず、画面上の UI を組むときも同じで、本書がユニバーサルデザインや UX デザインをコラムで取り上げているのも、レイアウトが装飾ではなく伝達の設計であるという立場の表れです。
著者 3 名の背景と、前提知識ゼロから読める理由
版元の著者紹介 (刊行時点) によれば、米倉明男氏は AOL (America Online) のアートディレクターとしてアプリケーションの UI 設計 / デザインに従事したのち 2007 年からフリーランスとして活動し、デジタルハリウッドで UI デザインやタイポグラフィの講師を務めています。生田信一氏はエディトリアルデザイナー、編集者で、東京デザイン専門学校非常勤講師、書籍 / 雑誌の企画 / 編集 / デザイン / 執筆を行う有限会社ファー / インクの代表を務め、専門学校では DTP 講座を受け持ちます。青柳千郷 (ベーコン) 氏はグラフィックデザイナー / ブロガーで、「ベーコンさんの世界ブログ」を運営しています。画面の UI、書籍 / 雑誌の紙面、グラフィックと 3 名の出自が異なるため、実例が特定の媒体に偏らないのが本書の強みです。前提知識は要りません。版元が最初に挙げる対象読者が「これからレイアウト・デザインを学び始める人」であり、Chapter 1 が良いレイアウトと悪いレイアウトの比較から始まる構成は、その水準の読者を想定したものです。
向かない使い方と、元が取れる読者
目次に並ぶのはルールと作例と制作手順で、特定の制作ソフトの操作手順を主題にした項目はありません。ソフトの使い方そのものを覚えたい人は別のツール解説書が必要です。また配色と書体は Chapter 3 の基本色と多色の使い分けやタイポグラフィ、Chapter 4 のパターン出しの項で登場するものの主題はあくまで配置であり、色彩理論や文字組を専門的に深めたい人には専門書が別に要ります。Web デザインの独学ではデザイン原則、ツール、コーディングの 3 本柱を分けて考えると整理しやすく、Web デザイン本ガイド でも本書をデザイン原則の柱として取り上げています。逆に、チラシやスライド、Web ページや資料を作るたびに「なぜ読みにくいのか」を説明できず、要素を動かして偶然の改善を待っている人にとって、本書は判断の根拠を与える 1 冊です。ルールの名前で自分の紙面を診断できるようになるという効き目は、デザインを本業としない人にも、感覚で作ってきたデザイナーにも同じように届きます。
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