IT と数学
アイティトスウガク
- 著者:
- 中井 悦司 / 橘 慎太郎 / 石川 聡彦 / 貞光 九月 / 中西 崇文 / 辻 真吾(ナカイ エツジ / タチバナ シンタロウ / イシカワ アキヒコ / サダミツ クガツ / ナカニシ タカフミ / ツジ シンゴ)
- 注目:
- 総合 1003 位
- 出版社:
- 技術評論社
- 出版日:
- 2021年04月28日頃
- ISBN:
- 9784297120665
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
Software Design で完売御礼の特集号、IT エンジニアと線形代数、IT エンジニアと微分積分、IT エンジニアと数学の各特集記事を再編集しまとめました。各記事、それぞれ筆者が再検討し修正、場合によって加筆をしております。内容はほぼ高校から大学の教養課程の数学と、Python を使ったプログラミングが中心。しかし、Deep Learnning や機械学習、人工知能の基礎を学ぶことができます。IT と数学の組み合わせはとてもパワフルです。他にも十分に応用できる基礎を本書で得てください!
■序章 特別寄稿 機械学習をどう学ぶべきか? 中井 悦司
■第 1 章 IT エンジニアのための機械学習と線形代数入門
1-1 ニューラルネットワークの視点から 線形代数と機械学習 中井 悦司
1-2 高校数学の復習 速習・線形代数 橘 慎太郎
1-3 画像の推論に挑戦 やさしくわかるディープラーニングと線形代数 石川 聡彦
1-4 データ処理アルゴリズムへの活用事例 自然言語処理・画像処理における線形代数の応用 貞光 九月
コラム 高校教育課程の変化と大学での数学 中西 崇文
■第 2 章 IT エンジニアのための機械学習と微分積分入門
2-1 機械学習を根底から理解するために必要なこと 微分でとらえる機械学習の考え方 中井 悦司
2-2 高校数学の復習と機械学習への指針 微分積分の基礎 橘 慎太郎
2-3 ライブラリで使われる数学をコーディングで解き明かす Python で実現する機械学習 辻 真吾
2-4 データ分析も画像処理も最小二乗法で! 微分でつなぐ、機械学習とニューラルネットワーク 上野 貴史、貞光 九月
コラム 数学と AI、主体的に学習していく方法とは 飯尾 淳
■第 3 章 さあ始めよう! IT エンジニアと数学 数学プログラミング入門
3-1 数学とプログラミングの意外な関係? プログラマ視点の「数学の学び方」 中井 悦司
3-2 機械学習の難解な数式をひもとく 数式が怖いならコードで理解 真嘉比 愛
●課外授業 1 IT エンジニアに数学は必要か 伊勢 幸一
3-3 抽象化を心がけていますか? 数学系エンジニアの思考法 橘 慎太郎
●課外授業 2 本を読んで数学と戯れる よしおか ひろたか
3-4 バスケのフリースロー計算で遊んでみよう! 物理と数学、そしてプログラミング 平林 純
●課外授業 3 プロダクトマネージャーと数学 及川 卓也
3-5 Scrapbox と LaTeX で文芸的プログラミング 数式をきれいに表現するには 増井 俊之
●課外授業 4 数学の勉強法 藤原 博文
3-6 両者における「関数」の違いを探る 関数型プログラミングと数学 五味 弘
●課外授業 5 プログラマと数学 よしおか ひろたか
技書の森解説
『IT と数学』 (中井 悦司 ほか 15 名 著、技術評論社、2021 年 4 月刊) は、Software Design 別冊として、雑誌 Software Design の特集「IT エンジニアと線形代数」「IT エンジニアと微分積分」「IT エンジニアと数学」の記事を再編集してまとめた書籍です。版元によれば、収録した記事は筆者が再検討して修正し、場合によっては加筆したものです。内容はほぼ高校から大学の教養課程の数学と、Python を使ったプログラミングが中心で、Deep Learning や機械学習、人工知能の基礎を学べると案内されています。NDL と openBD の書誌では、副題は「機械学習の基礎知識をトレーニング」です。
序章と全 3 章、線形代数と微分積分から数学プログラミングへ
本書は序章と全 3 章で構成されています。序章は中井 悦司 による特別寄稿「機械学習をどう学ぶべきか?」です。第 1 章「IT エンジニアのための機械学習と線形代数入門」は、ニューラルネットワークの視点から見た線形代数と機械学習、高校数学の復習としての線形代数の速習、画像の推論に挑むディープラーニングと線形代数、自然言語処理と画像処理における線形代数の応用という 4 本の記事にコラムが付きます。第 2 章「IT エンジニアのための機械学習と微分積分入門」も、微分でとらえる機械学習の考え方、微分積分の基礎、Python で実現する機械学習、最小二乗法を軸に機械学習とニューラルネットワークを微分でつなぐ記事の 4 本が並び、そのあとにコラムが続きます。第 3 章「さあ始めよう! IT エンジニアと数学 数学プログラミング入門」は 3-1 から 3-6 までの 6 本の記事の間と後に課外授業 1 から 5 までの 5 本が置かれる構成で、数式をコードで理解する方法、「数学系エンジニアの思考法」、Scrapbox と LaTeX による数式の表現、「関数型プログラミングと数学」などを扱います。
線形代数と微分が機械学習の中で果たす役割
機械学習の数式が難しく見える理由の多くは、記号の多さよりも、どの計算が何のために行われているのかが見えないことにあります。ニューラルネットワーク の 1 つの層は、入力のベクトルに重みの行列を掛けてバイアスを足し、活性化関数を通す計算として書けます。行列の積と転置が読めれば、モデルの構造をそのまま式として追えるようになります。一方、学習は損失関数の値を小さくする方向へ重みを少しずつ動かす作業で、その方向を教えるのが微分です。偏微分と連鎖律が分かれば、誤差逆伝播法は多数の微分を効率よく計算する手順として理解できます。本書の第 1 章と第 2 章は、高校数学の復習の記事と機械学習への応用の記事を同じ章に並べた構成で、式の意味と使われ方を行き来しながら読めます。
対象読者と前提、雑誌の特集記事を集めた本として読む
版元は、機械学習や Deep Learning を学びたい IT エンジニアと、情報科や人工知能を学ぶ学生を読者として挙げています。Python のコードを読んで動かせる程度の経験があると、第 2 章や第 3 章のプログラミングを伴う記事を手元で試しやすくなります。本書は複数の筆者の記事を集めたもので、1 人の著者が定義から順に積み上げる教科書とは性格が違い、関心のある記事から拾い読みする使い方もできます。確率や統計は目次に章や記事として立っていないため、それらを体系的に学びたい人は別の本を併せて用意する必要があります。機械学習の数学をどこまで学ぶかで本を選び分けたい場合は、機械学習に必要な数学の本ガイド が段階ごとの選び方を整理しています。
線形代数や微分の授業から時間が経ち、機械学習の解説書の数式でつまずいているエンジニアにとって、高校数学の復習から機械学習への応用、さらに数学とプログラミングの関わりまでを 1 冊で見渡せる本書は、学び直しの入口を探す手間を減らしてくれる一冊です。
この本に興味がある方におすすめ
関連する本
関連記事
機械学習に必要な数学の本ガイド - 「どこまでやるか」で選ぶ 3 レベル
機械学習 / ディープラーニングに必要な数学を学ぶ本の選び方を 3 レベル (数式アレルギーの解消 → 機械学習で使う数学だけ → 数理を体系的に) で整理。学び直しの範囲を絞り、挫折せずに必要十分な数学を身につけるルートを解説します。
機械学習 / ディープラーニング本ガイド - エンジニアが読むべき AI 技術書の選び方
機械学習の基礎から実践まで学べる技術書の選び方を紹介。「Python ではじめる機械学習」などのハンズオン本を軸に、数学が苦手な人向けの学習ルート、ディープラーニング本への進み方、ML 本の賞味期限の見極め方を解説します。
ディープラーニング本の選び方 - 原理 / 理論 / 実装 / 数学の 4 系統で整理 (2026 年 8 月時点)
ディープラーニング本の選び方を 4 系統 (原理を手で理解する本 / 理論を体系的に学ぶ本 / フレームワーク実装本 / 数学を補う本) に整理。2026 年 8 月時点の定番書を目的別 / レベル別に紹介し、賞味期限の見極め方も解説します。