パワポ de デザイン PowerPoint っぽさを脱却する新しいアイデア

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パワポ de デザイン PowerPoint っぽさを脱却する新しいアイデアの表紙
デザイン / グラフィックス
著者:
菅新汰(スガアラタ)
出版社:
インプレス
出版日:
2021年10月20日頃
ISBN:
9784295012726
在庫:
在庫あり
4.17(6 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
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なぜ注目されているか

総合2089位

書籍紹介

PowerPoint の知られざる「すごさ」を note や Twitter で発信している菅新汰さんによる初のデザインブック。従来の資料作成ソフトとしてのパワポっぽさを脱却しながら、おしゃれな表現方法を学ぶことができます。著者の魅力的な作例を通して必要なテクニックを学ぶことで、「こんなのがパワポで作れるの?」と思わず言いたくなるスライド、ポスター、動画、サムネイルなども簡単に作ることができるようになります。

技書の森解説

『パワポ de デザイン PowerPoint っぽさを脱却する新しいアイデア』 (菅新汰 著、インプレス、2021 年 10 月刊) は、版元の紹介によれば、PowerPoint の知られざる「すごさ」を note や Twitter で発信している著者による初のデザインブックで、従来の資料作成ソフトとしてのパワポっぽさを脱却しながら、おしゃれな表現方法を学ぶ本です。著者の作例を通して必要なテクニックを学ぶことで、「こんなのがパワポで作れるの?」と思わず言いたくなるスライド、ポスター、動画、サムネイルなども簡単に作れるようになると版元は紹介しています。判型は B5 判で、書店掲載の書誌 (出版社提供) の内容説明は本書を「簡単おしゃれな 68 のテクニック」と一言で表しています。

著者の菅新汰は、書店掲載の書誌 (出版社提供) にある刊行当時の著者紹介によれば 1997 年生まれ、株式会社プレゼン製作所クリエイターで、「PowerPoint のあまり知られていない“すごさ”を伝える」をコンセプトに、Twitter と note を通してパワポやプレゼンについての情報発信を行っているとあります。

第 0 章から第 6 章まで、文字 / データ / 図形 / 画像 / 素材の構成

目次は第 0 章から第 6 章までの 7 つの章で組まれています。第 0 章「使いやすさ UP のコツ」を最初に置き、第 1 章「文字で印象づける」、第 2 章「かっこいいデータの魅せ方」、第 3 章「図形を使いこなす」、第 4 章「画像の工夫で魅力的に仕上げる」、第 5 章「素材を使いこなす」と、スライドを構成する要素の種類ごとに章を立て、第 6 章「その他のテクニック」で締める構成です。公開されている目次は章題までで、各章の節の内訳は書誌からは分かりませんが、書誌の内容説明が言う 68 のテクニックがこの 7 つの章に振り分けられている形です。テクニック集という体裁のため、最初から順に読む必要はなく、文字の見せ方に困ったら第 1 章、データの見せ方に悩んだら第 2 章というように、手元の資料の悩みから引く使い方に向いた構成と言えます。

PowerPoint っぽさの正体と、デザイン原則を持ち込む読みどころ

見慣れた「PowerPoint っぽさ」の多くは、ツールの限界ではなく初期設定の選択をそのまま積み重ねた結果から生まれます。初期設定のフォントと配色、箇条書きを前提にしたレイアウトをそのまま使うと、誰が作っても似た見た目に収束します。逆に言えば、書体の選択と太さや大きさの対比、行間と余白、色の数を絞って役割を決めること、要素をそろえる整列、伝えたい数字だけを強調して余計な罫線や目盛りを削るデータの見せ方、写真のトリミングと文字の載せ方といったデザインの基本原則を一つずつ適用するだけで、同じツールでも見た目は大きく変わります。本書の章立てが文字、データ、図形、画像、素材と要素別に並んでいるのは、まさにこの原則の適用先ごとにテクニックを整理したものと読めます。版元の紹介が作例を通して学ぶ形式を強調している点も重要で、原則を抽象的に説明する本ではなく、完成形を見て手を動かしながら「なぜこうすると良く見えるのか」を体得する種類の本です。スライドに限らずポスター、動画、サムネイルまで作れるようになるという版元の説明は、PowerPoint を発表用ソフトとしてではなく 1 枚の紙面を組む道具として捉え直す発想を示しています。近接 / 整列 / 反復 / コントラストといったレイアウトの原則や配色そのものを教科書で体系的に学びたい場合は、Web デザイン本ガイド のデザイン原則の柱で挙げている本が、本書の実践を支える理論側の対になります。

PowerPoint を使う人が前提、デザイン理論を求める人には向かない

版元の紹介は対象読者の水準を明示していませんが、書名も章題も「PowerPoint っぽさ」からの脱却と表現の工夫に向いており、PowerPoint の基本操作を初歩から教えることを掲げた章題は目次にありません。日常的に PowerPoint で資料を作っていて、その見た目に不満がある人が読者像として自然です。一方で、色彩学やタイポグラフィの体系を理論から学びたい人には、テクニックと作例を主体とする本書は入口にはなっても本丸にはなりません。また Illustrator や Figma のような専用のデザインツールで制作することが前提の人にとっては、PowerPoint に軸を置く本書の工夫は回り道になります。勤務先の既定テンプレートが固定されていてフォントや配色を変えられない環境では、そのまま適用できるテクニックが限られる点も、購入前に考えておきたいところです。

元が取れるのは、PowerPoint は毎日使うのに資料がいつも同じ見た目になってしまう人、新しいデザインツールを覚える時間はないが手元のスライドの説得力を一段上げたい人、そして社内資料だけでなく勉強会での LT 発表のスライド やイベントのポスター、動画のサムネイルまで PowerPoint で作ってみたい人です。使い慣れたツールのまま見た目を変えられるという本書の前提は、学び直しのコストが小さいぶん効き目が早く、次に作る 1 枚から試せる実践書として手元に置く価値があります。

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