絵で見てわかる Oracle の仕組み 新装版

エデミテワカルオラクルノシクミシンソウバン

絵で見てわかる Oracle の仕組み 新装版の表紙
アプリケーション
著者:
小田 圭二 / 杉田 敦史 / 山本 裕美子 / 辻井 由佳 / 寺村 涼(オダ ケイジ / スギタ アツシ / ヤマモト ユミコ / ツジイ ユカ / テラムラ リョウ)
出版社:
翔泳社
出版日:
2019年03月11日頃
ISBN:
9784798157696
在庫:
在庫あり
3.8(6 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
Oracleアプリケーションデータベースソフトウェアアーキテクチャデータ構造データベース管理プロセスの管理メモリ管理SQLデータベース設計システム管理

なぜ注目されているか

総合666位 ↑ 2 ランクアップ 言及 4 件・うち記事 3 件を掲載
言及数
700位

書籍紹介

2006 年刊行後 12 年以上にわたるロングセラー『絵で見てわかる Oracle の仕組み』の新装版です。コマンドや機能名などを暗記するだけでは、Oracle データベースの管理業務に関する実力は身につきません。本書では、Oracle データベースのアーキチャクチャや内部動作、基本動作について、ハードウェアや OS の動作と合わせてわかりやすく図解していきます。一見複雑に思えるアーキテクチャや内部動作も、倉庫会社の仕組みなどに見立てて図解することで、頭の中でイメージしながら理解できます。

新装版では、内容のモダン化を図っているほか、コラムやコラムや APPENDIX (コマンドによる基本的な Oracle 操作を解説) を新設。日常の Oracle 運用 / 管理業務に役立つだけでなく、応用力のあるエンジニアになるための知識が身につく一冊です。

■章構成
第 1 章 I/O とディスクの関係

第 2 章 Oracle のさまざまなプロセス

第 3 章 キャッシュと共有メモリ

第 4 章 SQL 文解析と共有プール

第 5 章 Oracle の起動と停止

第 6 章 接続とサーバープロセスの生成

第 7 章 Oracle のデータ構造

第 8 章 Oracle の待機とロック

第 9 章 REDO と UNDO の動作

第 10 章 バックアップ / リカバリのアーキテクチャと動作

第 11 章 バックグラウンドプロセスの動作と役割

第 12 章 Oracle のアーキテクチャや動作に関する Q & A

APPENDIX ユースケースで学ぶ Oracle

技書の森解説

『絵で見てわかる Oracle の仕組み 新装版』 (小田 圭二 著 / 監修、杉田 敦史、山本 裕美子、辻井 由佳、寺村 涼 著、翔泳社、2019 年 3 月刊) は、Oracle Database のアーキテクチャと内部動作を、ハードウェアや OS の動作と合わせて図解する解説書です。2006 年刊行の旧版を新装したもので、版元はコマンドや機能名を暗記するだけでは Oracle データベースの管理業務に関する実力は身につかないという問題意識を示し、倉庫会社の仕組みなどに見立てた図で内部の動きを頭の中に描けるようにすると説明しています。Oracle の運用や開発に関わり、画面の操作の裏で何が起きているのかを筋道立てて理解したい人に向いた一冊です。

I/O から REDO と UNDO まで、全 12 章の構成

本文は全 12 章と APPENDIX で構成されています。第 1 章「I/O とディスクの関係」でディスクの動作とデータを保証する仕組みから入り、第 2 章でサーバープロセスとバックグラウンドプロセスの役割分担、第 3 章でキャッシュと共有メモリ、第 4 章で SQL 文の解析と共有プールを扱います。第 5 章は起動と停止で、インスタンスとデータベースと主要ファイルの構成や手作業でのデータベース作成に触れ、第 6 章はアプリケーションからの接続とリスナーの状態確認、第 7 章はデータ構造、第 8 章は待機とロックにラッチの仕組みを加えた内容です。第 9 章「REDO と UNDO の動作」と第 10 章「バックアップ / リカバリのアーキテクチャと動作」で障害に備える仕組みを押さえ、第 11 章は DBWR、LGWR、SMON、PMON、LREG、ARCH を 1 節ずつ取り上げます。第 3 章から第 11 章は、いずれも冒頭の節でその仕組みを学ぶ理由を問いかけてから本題に入る並びです。第 12 章は動作と監視 / 運用に関する質問と解答でここまでを振り返り、新装版で新設された APPENDIX「ユースケースで学ぶ Oracle」では、起動、リスナー経由の接続、データファイルの追加とバックアップの取得から、OS コマンドで削除したデータファイルのリストアとリカバリ、停止までをコマンドで追います。

メモリとログの分担が分かると障害と性能の見通しが立つ

Oracle に限らず、リレーショナルデータベースの内部を理解するうえで鍵になるのは、遅いディスクと速いメモリの間で何をどの順に書くかという設計です。データはブロック単位でメモリ上のバッファキャッシュに置かれ、更新された内容がデータファイルへ書き出されるのはバックグラウンドプロセスの都合のよい時点になります。それでもコミットした変更が失われないのは、変更の記録を先に REDO ログへ確実に書き込むからで、これが トランザクションの持続性 を支える仕組みです。UNDO は取り消しのための変更前の情報で、ロールバックや、更新中でも他のセッションに一貫した読み取り結果を返す処理に使われます。この分担が見えていると、コミットの応答が遅い時はログの書き込みを、検索が遅い時はキャッシュの効き方や インデックス の使われ方を疑うというように、調査の当たりをつけられます。暗記した設定値ではなく動作の筋道で判断できることが、本書の図解が目指す到達点です。

前提として役立つ知識と、節題に現れない題材

読み始めるにあたっては、SQL で表を検索、更新した経験と、OS のプロセスやメモリについての基礎的なイメージがあると図の意味を追いやすくなります。ハードウェアの話は、第 1 章でディスクの動作から順に説明されます。一方で、扱う範囲には確認しておきたい点があります。2019 年刊の新装版で、第 11 章に Oracle Database 12c で導入されたリスナー登録のプロセスである LREG の節があるなど、版元の言う内容のモダン化は目次にも表れていますが、マルチテナント構成や Real Application Clusters、SQL チューニングの技法を主題にした章は節題に現れません。そうした構成の設計や運用手順を求める場合は、製品マニュアルや専門の本を組み合わせる必要があります。他の製品も含めて学ぶ順序から考えたい場合は、データベース本の選び方 で全体像を確かめてから選ぶと回り道を減らせます。

Oracle の現場に配属されたばかりの開発者やインフラ担当者、あるいは障害対応や性能調査で手順書の外に出た途端に手が止まってしまう人にとって、プロセス、メモリ、ファイルの関係を図とユースケースで一通りつなげられる本書は、日々の運用判断の土台を固める一冊になります。

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