AI DRIVEN

エーアイドリブン

AI で進化する人類の働き方

AI DRIVEN の表紙
AI / 機械学習
著者:
伊藤穰一(イトウジョウイチ)
出版社:
SB クリエイティブ
出版日:
2023年05月31日
ISBN:
9784815619060
在庫:
在庫あり
3.71(19 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
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なぜ注目されているか

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言及数
1048位

書籍紹介

今、空前の AI ブームが起こっています。2023 年 2 月にマイクロソフトの Bing がリリースされ、同 3 月にはオープン AI の ChatGPT-4 がリリースされました。

ほんの数ヶ月前まで、ごく一部の人々の間でしか話題になっていなかった AI が、ここへきて世の中へ一気に浸透しつつあるのはなぜでしょうか。以前の AI との違いは、シンプルにいえば、次の 2 つです。
1 つは、「ジェネレーティブ (生成力のある) A1」であること。人間のオーダーに応じて、AI が過去の膨大なデータをとりまとめたり編集したりして、1 つの成果物を生成してくれるということです。しかし、ジェネレーティブ AI 自体は以前から存在していたので、昨今の急激な広まりの決定的な要因ではありません。

重要になる 2 つめのポイントは、「人間が普段、使っている自然言語で AI に命令できるツール」が世に送り出されたことです。知名度が高まってきた ChatGPT がそれにあたります。

これまでの AI は、一部の専門家やテクノロジー好きの人たちが有する「専門知識 (教養)」でした。一般的には別に AI についてよく知らなくても、現状のパフォーマンスや将来性にそれほど差は出なかった。しかし、これからは違います。
自分の生産性を上げることに、AI は、いかに寄与しうるか。この点を理解し、実際に活用できるようになれば、AI はもはや「未知なるテクノロジー」ではなく、「便利なツール」です。有能な「アシスタント」「伴走者」「パートナー」と呼んでもいいでしょう。

ジェネレーティブ AI は、面倒な仕事やチームワーク、マネジメントや組織のあり方を一瞬で劇的に効率化できるツールです。個人の働き方、生き方はもとより、会社組織や教育、文化などあらゆる領域に大きな影響を及ぼしていくことは間違いありません。
ならば僕たちは、ジェネレーティブ AI をどのように使っていくか。

ツールとしてのジェネレーティブ AI を、うまく使えるようになった人から大きく飛躍していく時代は、もう始まっています。新時代を生き抜くリテラシー、「AI DRIVEN」な働き方・生き方を習得し、活躍のチャンスを手にすることに本書を役立てていただけたら、著者としてたいへん嬉しく思います。

技書の森解説

生成 AI を仕事と暮らしの道具としてどう使いこなすかを、技術の仕組みではなく働き方、学び方、組織の変化から論じたビジネス書です。『AI DRIVEN』 (伊藤穰一 著、SB クリエイティブ、2023 年 5 月刊) は「AI で進化する人類の働き方」を副題に掲げ、版元のサイトでは一般書籍のビジネス / 自己啓発の分類に置かれています。版元の著者紹介は、著者が 2011 年から 2019 年まで米マサチューセッツ工科大学 (MIT) メディアラボの所長を務めたと伝えています。

生成 AI が道具になった 2 つの理由から始まる紹介文

版元の紹介文は、2023 年 2 月にマイクロソフトの Bing が、同年 3 月にオープン AI の ChatGPT-4 がリリースされたことを挙げ、一部の人の間でしか語られていなかった AI が一気に広まった理由を 2 点に整理しています。1 つめは、人間の依頼に応じて過去の膨大なデータをまとめ、1 つの成果物を作り出す 生成 AI であることです。ただし版元は、生成する AI 自体は以前から存在しており、急な広まりの決定的な要因ではないとも書いています。重要な 2 つめは、人間が普段使っている自然言語で AI に命令できるツールが世に出たことで、紹介文はその例に ChatGPT を挙げます。プログラムを書いたり決まった画面操作を覚えたりしなくても、ふだんの言葉で頼めば結果が返ってくる。この敷居の低さによって、AI は一部の専門家の教養から、だれもが使える便利なツールへ移ったというのが紹介文の見立てです。版元は AI を有能なアシスタント、伴走者、パートナーとも言い換えています。

序章と全 5 章の構成、メガトレンドから AI リテラシーまで

本文ははじめにの後、序章「AI DRIVEN で生まれている、世界のメガトレンド」で始まります。序章は既存のツールに AI が搭載されつつある動きと、AI と web3 の融合という 2 つの地殻変動を取り上げ、AI の進化がどこまで来ていて今後どう進むかを見通します。第 1 章は働き方を主題に、AI で変わる仕事と AI で生まれた仕事、産業構造の転換を扱い、仕事は DJ 的なものになると論じます。第 2 章は学び方で、だれもがひとりで学ぶ時代の調べる技術と、主体性を育み専門性を伸ばす教育を取り上げます。第 3 章はイノベーションで、アレンジ力を発想力と捉え、アイデアを AI と一緒に練り上げる創造の形を描きます。第 4 章は組織づくりで、AI と DAO を組み合わせたフェアな組織と、AI 時代のリーダーの条件を論じます。最後の第 5 章「新時代をサバイブする AI リテラシー」は、ビジネススキルの基本としての AI スキル、プロンプトのこつをつかむ 2 つの方法、ツール別のプロンプト作成のこつと注意点、AI ブームに乗った企業と乗り遅れた企業を扱い、実務の手引きに近い内容を含む章です。

ビジネスの立場から生成 AI の使いどころを考えたい人へ

版元の紹介文は、生成 AI を面倒な仕事やチームワーク、マネジメントや組織のあり方を効率化できるツールと位置づけ、個人の働き方から会社組織、教育、文化まで影響が及ぶと述べています。本書の重心はこの見取り図にあり、序章から第 4 章までは仕事、学び、創造、組織がどう変わるかという議論で占められます。画面を追って操作を覚える手順書や、言語モデルの仕組みを技術的に学ぶ本を探している人には、目的とずれます。また内容は 2023 年 5 月の刊行時点の状況を前提にしており、序章で語られる動向や第 5 章のツール別の注意点も、その時点のものとして読むのが適切です。

一方で、生成 AI を自分の仕事や組織にどう組み込むかを考える立場の人、たとえばチームの業務の進め方を見直したい管理職や、学び方や採用の基準の変化を考えたい人にとっては、論点を章ごとに整理して示してくれる本書は議論の土台になります。AI への指示の出し方、いわゆる プロンプトエンジニアリング にあたる工夫をすぐ業務で試したい人は、第 5 章から読み始めてもかまいません。道具の使い方を覚える前に、なぜ自然言語で頼める AI が仕事の形を変えるのかを一通り押さえておきたい人に向く一冊です。

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