AI の雑談力(エーアイノザツダンリョク)
AI・機械学習- 著者:
- 東中 竜一郎(ヒガシナカ リュウイチロウ)
- 出版社:
- KADOKAWA
- 出版日:
- 2021年02月10日頃
- ISBN:
- 9784040823065
- シリーズ:
- 角川新書
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
私たちはすでに人工知能と雑談している。タスクをこなすだけでなく、 AI に個性を宿らせ、人間の感情を理解できるようにしたメカニズムとは。マツコロイド雑談機能、プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」の研究者が最前線を明かす。
序章 雑談 AI の登場
なぜ AI は雑談を始めたのか
人間が雑談する理由
案内システムに「あそぼうよ」
タスク AI と雑談 AI
自己開示で信頼が高まる
雑談は情報の宝庫
企業が研究に熱心な理由
対話システムは人工知能の究極のゴール
知能を測定するチューリングテストとは
AI との雑談が当たり前になる
第一章 雑談を可能にする仕組み
雑談 AI の構成
心の機微を扱う知見
手書きルールのテクニック
メンテナンスの限界
抽出ベースシステムの動作原理
ディープラーニングによる発話生成
プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」
ロスト・イン・カンバセーションとミーナとブレンダーボット
アレクサ・プライズと統合的な手法
NTT 製雑談 AI の構成
第二章 発言の理解と対話相手の理解
機械の理解とは何か
発話意図の理解
質問の理解
話題を捉える
省略を補うことが鍵
感情の理解
共感の大きな効果
言外の情報を読み取る
対話相手を理解する
再び機械の理解とは何か
第三章 自然な発言を生成する試み
テンプレートでの発話
ふさわしい発言を抽出する
発言をイチから作る
キャラ語尾による個性
キャラデータベースによる個性
個性を一貫させる
不適切発言の検出
ファンが育てる「なりきり AI 」
マックスむらい AI
なりきり AI のアルゴリズム
マックスむらい vs.マックスむらい AI
『俺妹』あやせ AI
V チューバーのなりきり AI
第四章 対話破綻という困難
マツコロイドとの対話
対話破綻という現象
雑談 AI のエラー類型
対話破綻検出チャレンジ
対話システムライブコンペティション
シチュエーションへの適応
評価の難しさ
マルチモーダル情報を取り込む
状況理解は雑談の基本
なぜ AI との雑談に飽きるのか
終章 社会の一員となる雑談 AI
普及のロードマップ
共通基盤の研究
対話知能学とは
倫理面の課題
文理融合に向けて
少子高齢化社会のサポート
インタラクティブな教育支援
新型コロナウイルスと雑談 AI
作ってわかる人間のすごさ
対話システムと作る社会
技書の森解説
天気を尋ねたり家電を操作したりといった「役に立つ対話」ではなく、オチも目的もないおしゃべりを、なぜ研究者や企業はわざわざ AI にやらせようとするのか。本書はこの問いから始まる新書です。著者の東中竜一郎氏は、マツコロイドの雑談機能や「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトに携わってきた対話システムの研究者で、 2021 年 2 月に角川新書の一冊として刊行されました。
前半では雑談 AI の作り方を、手書きルール、発話の抽出、ディープラーニングによる発話生成という手法の系譜に沿って解説し、発話意図や感情の理解、省略の補完といった「言葉を理解する」ことの中身に踏み込みます。後半はキャラ語尾やキャラデータベースで個性を一貫させる技術、ファンが育てる『なりきり AI 』、そして雑談がかみ合わなくなる対話破綻の検出と評価の難しさへと進みます。数式やコードは出てこないため、読むのに情報系の予備知識は要りません。
刊行は対話型 AI が広く一般に使われるようになる前の時期にあたり、それだけにルール記述から深層学習まで研究者たちが積み上げてきた設計の工夫が丁寧に記録されています。チャットボットの企画に関わる人や、 AI と話していてふと感じる「かみ合わなさ」の正体を知りたい人にとって、雑談という難問の見取り図を得る入口になります。
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