オペレーティングシステム

オペレーティング システム

オペレーティングシステムの表紙
OS
著者:
清水謙多郎(シミズ, ケンタロウ)
出版社:
岩波書店
出版日:
1992年01月
ISBN:
9784000078528
シリーズ:
情報処理入門コース
在庫:
在庫あり
3(1 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
オペレーティングシステムコンピュータサイエンスシステムアーキテクチャプロセス管理メモリ管理ファイルシステムマルチタスクリソース管理OS デザイン技術動向

なぜ注目されているか

言及数
46位
総合389位 ↑ 3 ランクアップ 言及 44 件・うち記事 42 件を掲載
071420222023202420252026

書籍紹介

ユーザの立場から解説。基礎的な概念から最近の技術動向まで実際のシステムに即して説明。

技書の森解説

OS の教科書と聞くと、カーネルの内部構造から入る本を思い浮かべる人が多いかもしれません。『オペレーティングシステム』 (清水 謙多郎 著、岩波書店) は、土居 範久、筧 捷彦 編の「情報処理入門コース」の第 2 巻として刊行された教科書で、刊行日は版元のページで 1992 年 1 月 30 日、NDL の書誌でも 1992 年 1 月です。版元はこのシリーズを、コンピューターを主体的に使いこなせるように基礎をやさしく解説した理工系学生向けの教科書シリーズと紹介しており、書誌の紹介文によると、本書はユーザーの立場から解説し、基礎的な概念から刊行当時の技術動向までを実際のシステムに即して説明しています。

ユーザーから見た OS から構成法まで進む全 11 章

目次は全 11 章です。1 章「オペレーティングシステムとは」に続いて、2 章「ユーザーから見たオペレーティングシステム」、3 章「プログラムの開発とオペレーティングシステム」と、使う人やプログラムを書く人の側から OS を眺める章が前半に並びます。そのあとは 4 章「ファイル」、5 章「入出力と割込み」、6 章「プロセス」、7 章「記憶管理」、8 章「セキュリティ」、9 章「並行プロセス」、10 章「コンピュータネットワークと分散処理」と OS の内側の仕組みへ進み、11 章「オペレーティングシステムの構成法」で締めくくられます。ファイルがプロセスより先に置かれているのは、利用者の目に見えるものから先に扱い、見えない仕組みを後から説明する並びと読めます。巻末には「さらに勉強するために」と題した文献案内があります。

1992 年の教科書で OS の基礎を押さえる意味

刊行は 1992 年なので、本書が前提にしているのはその時点の技術環境です。それでも章題に並ぶ概念の多くは、のちの OS でも土台として使われ続けています。割込みはハードウェアと OS が出来事を受け渡す入り口で、プロセスは実行中のプログラムに CPU や記憶領域を割り当てて互いを隔てる単位、記憶管理はプログラムごとの領域を分けて守る仕組みです。複数のプロセスが同じ資源を取り合うときに起きる問題を扱う 並行処理 の考え方も、マルチスレッドのプログラムを書く場面で同じ形で現れます。具体的な製品や数値は古くなっても、何を解決するための仕組みなのかという筋は変わりにくく、その筋を最初に押さえる教材として古い教科書を使う考え方は 古い本からでも学べること でも整理しています。

理工系の学生や初めて OS を学ぶ人に向く理由

向いているのは、情報系に限らず理工系の学生で、コンピューターを使う側の視点から OS が何をしているのかを順を追って理解したい人です。版元がシリーズの方針として基礎をやさしく解説すると案内しているとおり、初めて OS を学ぶ段階で手に取ることを想定した本と読めます。反対に、刊行より後に広がった技術を含めて学びたい人や、手元の Linux で動かしながら実装の細部まで追いたい人には、刊行年の古さが壁になります。その場合は、本書で概念の地図を作ったうえで、OS と低レイヤーの本の選び方 を参考に、対象の時代や環境が手元に近い本を組み合わせると効率よく進めます。

講義で OS の基礎を学ぶ学生や、仕事でサーバーやプログラムに触れる中で OS の役割を一度きちんと整理しておきたい人にとって、ユーザーの側から内側へと段階を追って進む本書は、全体像をつかむ最初の一冊として選びやすい教科書です。

言及した記事 (42 件)

この本に興味がある方におすすめ

関連する本

関連記事

関連用語

共有: