情報の文明学の表紙

情報の文明学(ジョウホウ ノ ブンメイガク)

その他
著者:
梅棹忠夫(ウメサオ,タダオ)
出版社:
中央公論新社
出版日:
1999年04月
ISBN:
9784122033986
シリーズ:
中公文庫
在庫:
在庫あり
4.1(60 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
情報社会文明学情報産業社会学先見性人類文明精神の産業化情報理論社会変革哲学

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書籍紹介

物質とエネルギーの産業化から、精神の産業化へー。情報産業社会の到来をいち早く予告し、その無限の可能性を人類文明の巨大な視野のもとに考察した、先見性と独創性に富む名著。

技書の森解説

情報を売り買いする産業が経済の主役になる。この見立てが常識になるはるか前、 1963 年の論考「情報産業論」でそれを言い切ったのが梅棹忠夫です。本書はその「情報産業論」を含む一連の文明論を収めた一冊で、 1999 年に中公文庫として文庫化されました。物質とエネルギーの産業化の次に精神の産業化が来るという枠組みは、コンピュータの商用利用すら黎明期だった時代に書かれたとは思えない射程を持っています。

梅棹忠夫は生態学から出発した民族学者であり、その視点は技術予測とは根本的に異なります。個々の技術の性能ではなく、農業・工業に続く産業構造の転換として情報を捉え、人類文明という長い時間軸の上に位置づける。放送やニュースといった当時の題材を扱いながら、議論の骨格が特定の技術に依存していないため、扱われる事例が古びても論の本体は古びないという、文明論ならではの耐久性を備えています。

IT 産業の内側で働いていると、自分の仕事を四半期や技術トレンドの単位で見ることに慣れてしまいます。本書はその視野を数百年単位に引き伸ばし、情報を扱う仕事がなぜ産業として成立するのかを根本から考えさせてくれます。文庫判で持ち歩きやすく、専門知識は一切前提としません。ソフトウェアエンジニアが読む「古典」の候補として、技術書の外側からまず挙げたい書物です。

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