改訂版 Python ユーザのための Jupyter[実践]入門
カイテイバンパイソンユーザノタメノジュピタージッセンニュウモン
- 著者:
- 池内 孝啓、片柳 薫子、@driller(イケウチタカヒロ カタヤナギノブコ ドリラー)
- 注目:
- 総合 870 位
- 出版社:
- 技術評論社
- 出版日:
- 2020年08月24日頃
- ISBN:
- 9784297115685
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
JupyterLab は、Jupyter Notebook をベースにして誕生し、Python ユーザを中心に人気の高いオープンソースのデータ分析環境です。Jupyter はインタラクティブにコードを実行でき、その結果を多彩なグラフや表などによって容易に表現できます。本書では、Jupyter をこれから利用する方はもちろんのこと、すでに利用している方にとっても役立つことを目指し、実践的な活用ノウハウを豊富に交えて解説します。また、可視化に際しては、Python で人気のライブラリ「pandas」「Matplotlib」「seaborn」を中心に解説します。さらに、最終章では「Google Colaboratory」の使い方を紹介します。
■第 1 章 JupyterLab を導入しよう
1.1 Project Jupyter とは
1.2 Anaconda を利用した Python 環境の構築
1.3 conda コマンドの使い方
1.4 Anaconda Navigator の使い方
1.5 日本語フォント環境の準備
■第 2 章 JupyterLab の操作を学ぼう
2.1 JupyterLab でコードを実行
2.2 JupyterLab のインターフェイス
2.3 JupyterLab の使いこなし
■第 3 章 pandas でデータを処理しよう
3.1 pandas とは
3.2 サンプルデータについて
3.3 Series
3.4 DataFrame
3.5 さまざまなデータの読み込み
3.6 データの前処理
3.7 テキストデータの処理
3.8 時系列データの処理
3.9 基本統計量の算出
3.10 データの結合
3.11 データの集計
3.12 データの可視化
■第 4 章 Matplotlib でグラフを描画しよう
4.1 Matplotlib とは
4.2 グラフの描画
4.3 折れ線グラフ
4.4 散布図
4.5 棒グラフ
4.6 ヒストグラム
4.7 箱ひげ図
4.8 円グラフ
■第 5 章 Matplotlib を使いこなそう
5.1 グラフの構成要素
5.2 フィギュアとサブプロットの書式設定
5.3 グラフの軸と目盛りの設定
5.4 凡例の設定
5.5 線の書式設定
5.6 色の設定
5.7 文字列の書式設定
5.8 描画スタイルの適用
5.9 グラフをファイルに出力
5.10 Matplotlib でグラフを描画する 2 つのアプローチ
■第 6 章 seaborn でデータを可視化しよう
6.1 seaborn とは
6.2 API の概要
6.3 グラフの描画方法
6.4 データの関係の可視化
6.5 カテゴリデータの可視化
6.6 データ分布の可視化
6.7 回帰の可視化
■第 7 章 seaborn を使いこなそう
7.1 ファセットの活用
7.2 ペアグリッドの活用
7.3 ジョイントグリッドの活用
7.4 axes-level 関数の利用
7.5 グラフのスタイルと書式の設定
■第 8 章 Colaboratory を使おう
8.1 Colaboratory の基本
8.2 ファイルの読み込み
8.3 Colaboratory の活用
技書の森解説
『改訂版 Python ユーザのための Jupyter[実践]入門』 (池内 孝啓、片柳 薫子、@driller 著、技術評論社、2020 年 8 月刊) は、JupyterLab を作業場にして、pandas によるデータ処理と、Matplotlib と seaborn によるグラフ作成を実践的に身につけるための書籍です。版元は、Jupyter をこれから利用する人にも、すでに利用している人にも役立つことを目指し、実践的な活用ノウハウを交えて解説すると案内しています。最終章では Google Colaboratory の使い方も紹介されます。
全 8 章の構成、JupyterLab 導入から Colaboratory まで
構成は全 8 章です。第 1 章で Project Jupyter の概要、Anaconda を使った Python 環境の構築、conda コマンドと Anaconda Navigator の使い方、日本語フォント環境の準備を扱い、第 2 章で JupyterLab でのコードの実行、インターフェイス、使いこなしを学びます。第 3 章は pandas の章で、Series と DataFrame の基本から、さまざまなデータの読み込み、前処理、テキストデータや時系列データの処理、基本統計量の算出、結合、集計、可視化へと進みます。第 4 章と第 5 章は Matplotlib に充てられ、折れ線グラフ、散布図、棒グラフ、ヒストグラム、箱ひげ図、円グラフの描き方に続いて、グラフの構成要素、軸と目盛り、凡例、線や色、文字列の書式、描画スタイル、ファイルへの出力を扱います。第 6 章と第 7 章は seaborn の章で、データの関係、カテゴリデータ、分布、回帰の可視化から、ファセット、ペアグリッド、ジョイントグリッド、axes-level 関数、スタイルと書式の設定へ進みます。第 8 章は Colaboratory の基本、ファイルの読み込み、活用です。
ノートブックで分析を進める利点と、3 つのライブラリの役割分担
Jupyter のノートブックは、コードと実行結果、表やグラフ、説明の文章を 1 つの文書の中に並べて残せる作業環境です。セル単位で実行して結果をすぐ確かめられるため、データを少しずつ加工しては中身を見て次の手を決める探索的な データ分析 と相性が良く、試行の跡がそのまま記録として残ります。JupyterLab は Jupyter Notebook をもとに生まれた環境で、ノートブックに加えてファイルの一覧やターミナル、複数のタブを 1 つの画面で扱えます。可視化の道具立てでは、表形式のデータを読み込んで整形し集計する役割を pandas の DataFrame が担い、グラフの細部まで指定して描く土台を Matplotlib が、統計的な見せ方を少ない記述で描く層を Matplotlib の上に作られた seaborn が受け持つ、という分担が一般的です。本書が pandas の章から Matplotlib、seaborn の順に進むのは、この下の層から上の層へ積み上げる並びと一致しています。
Matplotlib と seaborn の書式設定を詰めたい人に効く章
Matplotlib はグラフを描くだけなら数行で済みますが、軸の範囲や目盛り、凡例の位置、日本語の文字化けといった細部を整えようとすると、どのオブジェクトの何を設定すればよいかで迷いやすいライブラリです。一般に Matplotlib には、pyplot の関数を順に呼んで描く書き方と、Figure と Axes のオブジェクトを受け取って操作する書き方の 2 系統があり、手元に集めたサンプルが両者を混ぜて書いていることが混乱のもとになります。本書は第 5 章でグラフの構成要素から書式設定を順に扱い、章の最後に「Matplotlib でグラフを描画する 2 つのアプローチ」という節を置いています。seaborn についても、第 7 章でファセットやペアグリッド、ジョイントグリッドのように複数のグラフを組み合わせる機能と、axes-level 関数の利用を扱います。第 1 章に日本語フォント環境の準備の節がある点も、日本語のラベルを付けたグラフを作る読者には実務上の助けになります。
版元が勧める読者は、Python と Jupyter でデータ分析や多様なグラフを出力したい人と、pandas、Matplotlib、seaborn の実践的な利用法を知りたい人です。目次には Python の文法そのものを扱う章が無いため、変数や関数、リスト、辞書の扱いは先に身につけておく前提で読むことになります。統計的な検定や機械学習のモデル作成も章としては立てられていないので、そうした手法を学ぶ本を探している人には目的が合いません。環境は Anaconda を軸に構築する流れで、JupyterLab や各ライブラリの版は 2020 年 8 月の刊行時点の前提です。手元の版を確かめてから読み進めると、画面や設定の違いに戸惑わずに済みます。
CSV などのデータを毎回表計算ソフトで加工してグラフにしている人や、Jupyter を使ってはいるもののセルを上から実行するだけで、グラフの体裁を整えるたびに検索し直している人にとって、本書は pandas で整えたデータを Matplotlib と seaborn で人に見せられる形にするまでの手順を 1 冊で通して確かめられる本です。ブラウザー上で動く Colaboratory の章もあるため、手元に環境を作りにくい人でもすぐに試し始められます。
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