データビジュアライゼーションの教科書(データビジュアライゼーションノキョウカショ)
データサイエンス- 著者:
- 藤 俊久仁/渡部 良一(フジ トシクニ/ワタナベ リョウイチ)
- 出版社:
- 秀和システム
- 出版日:
- 2019年05月31日頃
- ISBN:
- 9784798053486
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
データ分析の結果を正しく表現し、適切に伝えられていますか?
本書は、データを効果的に表現するコミュニケーションの技術を、
・考え方 (理論編) とテクニック (実践編) に分け、
・実践編では、悪い例と改良例の比較形式で示した 72 通りの実例を用いて、
わかりやすく伝授します。第 7 章では、人気の BI ツール Tableau (タブロー) を用いて、実践的に解説しています。
技書の森解説
グラフを作ったのに会議で伝わらない。その悩みに「見せ方の判断基準」で答えるのが『データビジュアライゼーションの教科書』です。データ分析コンサルティング会社 truestar の藤俊久仁氏と、 NTT データで企業のデータ活用や BI 導入を支援してきた渡部良一氏 (いずれも刊行時のプロフィール) の共著として、秀和システムから 2019 年に刊行されました。副題の「分析の結果を、正しく伝える!」がそのまま主題で、データを効果的に表現して伝えるコミュニケーションの技術を、考え方の理論編とテクニックの実践編に分けて解説します。
理論編 4 章と実践編 3 章、全 7 章の構成
理論編にあたる第 1 〜 4 章は、データ活用が広がった時代背景から説き起こし、データビジュアライゼーションの目的と類型、データの種類や視覚属性とゲシュタルトの法則といった研究面の裏付けを経て、チャートタイプ選択のセオリーと一覧へ進みます。実践編の第 5 〜 7 章は Hop ・ Step ・ Jump の 3 段階に分かれ、版元の紹介文によれば、悪い例と改良例を並べる比較形式で示した 72 通りの実例で構成されています。ダメなグラフがなぜダメで、どう直すと伝わるのかを対で見せる形式は、原則の丸暗記ではなく判断基準の獲得につながる作りです。
色・装飾・チャート選択、迷いどころを網羅する実例
実践編の目次は、実務でグラフを作る人が迷う場面をほぼ網羅しています。第 5 章は基本の徹底で、色は強調したい要素に絞って使う、彩度は控えめにする、無駄な枠線や立体表現の装飾を避ける、量の比較は棒グラフでゼロ始まりの軸にする、トレンド把握は折れ線にする、といった原則が並びます。第 6 章は凡例や目盛りの整え方、誤認を招きやすい二軸表示の扱い、散布図・面グラフ・ブレットチャート・ハイライトテーブルといった多様なチャートの使いどころへ進みます。軸をゼロから始めるといった原則の背後には、人間が棒グラフを「長さの比較」として知覚するという視覚属性の理屈があり、理論編で押さえた裏付けが実例の説得力を支える二段構えになっています。
第 7 章は Tableau で総仕上げ、 BI ツール時代の読み方
紹介文が明記するとおり、第 7 章は BI ツールの Tableau を使って実践的に解説する章で、マップの活用、フィルタやドリルダウンの使いどころ、線が絡まり合ったチャートの解消法、簡潔さを保つダッシュボードの原則までを扱います。 BI ツールの普及でグラフを「作れる」人は一気に増えましたが、「伝わる」ものを作れるかは別問題で、その差を埋めるのがこの本の役割です。第 6 章までは特定ツールに依存しない内容なので、 Excel や他の BI 製品の利用者にも判断基準はそのまま使えます。 2019 年刊のためツール画面は刊行時点のものですが、チャート選択や配色の原則は流行に左右されない種類の知識です。
元が取れるのは、データ分析の結果を経営層や顧客に報告する機会があるアナリスト・エンジニア・企画職です。分析の腕前と伝わり方の間にある落差を、次に作る資料から埋め始められます。データサイエンスを学び始めた人が集計やモデリングと並行して読むのにも向きます。一方、 D3.js や Python で可視化コードを書く技法や、統計手法そのものを学びたい人には主題が違います。グラフで人を動かす場面がある人にとって、比較実例の判断基準は日々の資料作りにそのまま効く投資です。