エンジニアリング組織論への招待の表紙

エンジニアリング組織論への招待(エンジニアリング ソシキロン エノ ショウタイ)

不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング

エンジニアのキャリア・思考
著者:
廣木大地(ヒロキ,ダイチ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2018年03月
ISBN:
9784774196053
在庫:
在庫あり
4.51(79 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
ソフトウェアエンジニアリング技術的負債エンジニアリングマネジメントチームコミュニケーションプロジェクトマネジメント組織設計メンタリングリーダーシップアジャイル開発ソフトウェアプロダクトマネジメント

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エンジニアのキャリア・思考
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書籍紹介

技術的負債・経営との不和。プロジェクトの理不尽。上がらない生産性。そのすべての正体は不確実性の扱い方の失敗にあった。「コミュニケーションにおける不確実性を減らすには?」「技術的負債を解消する方法とは?」「経営陣とエンジニア間の認識のずれを解消するには?」エンジニアリングにおける、課題を解決する思考の整理方法やメンタリング手法を解説!

技書の森解説

技術的負債が膨らむ、経営と話が噛み合わない、会議は増えるのに生産性は上がらない。エンジニアリングの現場で繰り返されるこうした悩みを、「不確実性の扱い方の失敗」というただ一つの原因に束ねて説明するのが本書です。著者は、ミクシィで執行役員を務めた後に技術組織アドバイザリーの株式会社レクターを創業した広木大地氏。 2018 年 3 月に技術評論社から刊行され、副題は「不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング」。エンジニア投票で選ぶ IT エンジニア本大賞 2019 の技術書部門大賞を受賞した、エンジニア組織論 の定番書です。

5 章立ての構成 個人の思考から組織の力学へ

構成は 5 章立てで、個人の思考から組織の構造へと視座が段階的に上がっていきます。 Chapter 1 「思考のリファクタリング」で不確実性・情報の非対称性といった本書の基礎概念を据え、 Chapter 2 でメンタリング、 Chapter 3 でアジャイルなチームの原理、 Chapter 4 で学習するチームと不確実性マネジメント、 Chapter 5 で技術組織の力学とアーキテクチャへ進みます。アジャイルを手法のカタログとしてではなく「なぜ機能するのか」の原理から説明し、技術的負債を感情論ではなく経営との情報格差の問題として扱う筋の通し方は、類書にはあまりない持ち味です。

読みどころは経営と話せる共通言語

この本の実用価値は、ばらばらに語られがちなメンタリング・負債・組織構造といった話題が、すべて同じ語彙でつながって見えるようになることにあります。「なんとなく開発がつらい」という感覚的な不満を、不確実性と情報の流れの問題として構造的に説明できるようになるので、経営層や他職種と交渉するときの共通言語が手に入ります。マネジメントを目指すかどうかに関わらず、コードの外側で仕事を前に進める語彙が欲しくなった時期のエンジニアに効く内容です。

難しいと言われる理由と読み方の注意

一方で、コードのテクニックや明日使える手順を期待して開くと肩透かしを受けます。抽象度が高く、心理学や経済学の概念も動員されるため、一読して 難しいと感じる 人が出るタイプの本です。ただそれは射程の長さの裏返しで、プレイヤーからテックリードやマネージャーへ立場が変わったときに 読み返す と、以前は像を結ばなかった記述が急に意味を持ち始めます。

向いている読者

初めてのリーダー役を前に不安がある人、技術的負債の解消を経営に説明できずにいる人、アジャイルを導入したのにうまく回らない理由を言語化したい人。そのどれかに当てはまるなら、一度で使い切る手順書ではなく、立場が変わるたびに戻ってくる参照点として、手元に置く価値のある一冊です。

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