ジェネラティブ・アート普及版

ジェネラティブ アート

Processing による実践ガイド

ジェネラティブ・アート普及版の表紙
プログラミング
著者:
マット・ピアソン / 久保田晃弘(ピアソン, マット / クボタ, アキヒロ)
出版社:
ビー・エヌ・エヌ新社
出版日:
2014年11月
ISBN:
9784861009631
在庫:
在庫あり
4.67(3 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
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書籍紹介

ロジカルにカオスと戯れる。それがジェネラティブ・アート。アーティストのためのプログラミング言語「Processing」を使って、美しく予測不可能な「ジェネラティブ・アート」をスケッチしよう!

技書の森解説

『ジェネラティブ・アート 普及版』 (マット・ピアソン 著、久保田晃弘 監訳、沖啓介 訳、ビー・エヌ・エヌ新社、2014 年 11 月 21 日発売) は、アーティストやデザイナーのためのプログラミング環境 Processing を使い、規則と偶然から絵を生み出すジェネラティブ・アートの作り方を解説した本です。副題は「Processing による実践ガイド」、原タイトルは Generative Art です。版元は Processing を、オープンソースで無料、教育ツールとしてシンプルに設計され、未経験者にも理解しやすいプログラミング環境と紹介し、本書をその環境で生成的な視覚表現を作るための手引き書と位置づけています。

全 3 部 8 章の構成、Processing の基礎からフラクタルまで

冒頭にマリウス・ワッツによる序文と、「有機的なものと機械的なもの」と題したイントロダクションが置かれます。Part 1「クリエイティブ・コーディング」は、Chapter 1「ジェネラティブ・アート: 理論と実践」で表現の様式としての位置づけと歴史を述べ、Chapter 2「Processing:アーティストのためのプログラミング言語」でハロー・ワールド、図形と色、変数、フレームループ、条件文、繰り返しから、作品の保存と配信までを扱います。Part 2「ランダム性とノイズ」は、Chapter 3「線を引く間違った方法」、Chapter 4「円を描く間違った方法」、Chapter 5「次元を加える」の 3 章で、パーリンノイズを使った線、らせん、2 次元と 3 次元のノイズへ進み、ケーススタディ「Wave Clock」を含みます。Part 3「複雑さ」は、Chapter 6「創発」、Chapter 7「自律性」、Chapter 8「フラクタル」の 3 章で、群集の振る舞い、ゲーム・オブ・ライフなどのセル・オートマトン、枝分かれする木、ケーススタディ「サトクリフ五角形」を題材にします。巻末は索引です。

ノイズ、創発、再帰がジェネラティブ・アートを支える

コンピューターの乱数は、呼び出すたびに前の値と無関係な数を返します。そのまま線の座標に使うと、細かく震えた線になります。パーリンノイズは、近い入力に対して近い値を返すように作られた疑似乱数の一種で、値がなめらかにうねるので、手描きの線のゆらぎや雲、地形のような自然な変化を表すのに使われます。創発は、一つひとつは単純な規則に従う要素が互いに作用し合うことで、規則からは直接読み取れない模様や動きが全体に現れる現象です。多数の要素を、状態と振る舞いをまとめた部品として書くには オブジェクト指向 の考え方が向いています。セル・オートマトンは、格子の各セルが隣のセルの状態だけを見て次の状態を決める仕組みです。フラクタルは全体と部分が似た形をくり返す図形で、関数が自分自身を呼び出す 再帰 で素直に書けます。どれも、作者が描く手順としての アルゴリズム を決め、その実行結果を作品として受け取るという点で共通しています。

Processing 2.2.1 対応の普及版と、合う読者

この普及版は、2012 年に刊行された同名の書籍をモノクロにして値下げし、Processing のバージョン 2.2.1 に対応させたものです。版元は、紙面はモノクロで、本書と同内容のカラーの PDF を無料でダウンロードできると案内しています。Processing 自体は Java を土台にした言語と開発環境で、書いたプログラムをスケッチと呼んで実行します。

Chapter 2 はハロー・ワールドから変数、条件文、繰り返しまでを順に扱います。本書が扱うのは、ノイズや創発のように結果を予測しきれない性質を表現に使う作品づくりです。規則を書いて偶然を含んだ絵を出力させる制作を、Processing で一から始めたい人に向く本です。

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