実践 AWSデータサイエンスの表紙

実践 AWS データサイエンス(ジッセンエーダブルエスデータサイエンス)

エンドツーエンドの MLOps パイプライン実装

プログラミング
著者:
Chris Fregly/Antje Barth/黒川利明/本橋和貴(クリス フレグリー/アンティエ バース/クロカワ トシアキ/モトハシ カズキ)
出版社:
オライリー・ジャパン
出版日:
2021年10月15日頃
ISBN:
9784873119687
在庫:
在庫あり
0
中級者向け
プログラミングAWSデータサイエンスデータ分析自然言語処理画像処理機械学習クラウドコンピューティングビッグデータアプリケーション開発

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書籍紹介

AWS を利用したデータ分析業務の改善、効率化、生産性向上のための情報を網羅!
AWS ではデータサイエンス分野で利用できるさまざまなサービスが提供されています。本書では、それらのサービスを有効に使って、データの収集、分析、モデルの訓練、テスト、デプロイまでの一連のプロセスを行う方法を紹介します。対象とする事例は、ヘルスケアデータ、時系列データ、自然言語処理、画像分類、不正検出、需要予測、レコメンデーションシステムなど非常に多岐に渡ります。本書の目的は、 AWS のサービスの詳細を説明するだけでなく、 AWS のサービスを組み合わせることで、データサイエンスとアプリケーション開発の統合を図り、開発の効率化を図ることなので、アプリケーション開発者や管理職にとっても役に立つ一冊です。

技書の森解説

『実践 AWS データサイエンス エンドツーエンドの MLOps パイプライン実装』は、 O'Reilly Media の『 Data Science on AWS 』を邦訳した一冊で、オライリー・ジャパンから 2021 年 10 月に刊行されました (発売はオーム社) 。著者は Chris Fregly 氏と Antje Barth 氏の共著、翻訳は黒川利明氏、技術監修は本橋和貴氏です。主題は、機械学習モデルを Jupyter Notebook の中で動かして終わりにせず、データの取り込みから前処理・訓練・デプロイ・監視までを AWS のマネージドサービスで一貫したパイプラインとして構築すること。書名の「エンドツーエンド」は飾りではなく、全 12 章がまさにその一連の流れに沿って並んでいます。

全 12 章の構成: 取り込みからデプロイ後の運用まで

構成を追うと、 1 〜 3 章で AWS のデータサイエンス関連サービスの全体像、ユースケース、 AutoML を概観し、 4 〜 6 章で Amazon AthenaRedshift によるデータの取り込みと探索、 SageMaker Data Wrangler や Processing Job による訓練データの準備を扱います。 7 〜 8 章は BERT モデルを題材にした訓練と、大規模化・最適化。 9 章が本書の白眉で、カナリアロールアウト のためのトラフィック分割、モデルバリアントを比較する A/B テスト、ベースラインからのドリフトを検出するモデル監視と、デプロイ後の運用設計に踏み込みます。 10 章で SageMaker Pipelines ・ AWS Step Functions ・ Apache Airflow によるパイプラインの自動化 (MLOps) を比較しながら組み上げ、 11 章で Amazon Kinesis を使ったストリーミングデータのリアルタイム分析、 12 章でセキュリティを扱って締めくくります。商品レビューの分類という自然言語処理の実例が複数の章を貫いており、断片的なサービス紹介ではなく 1 つのシステムが育っていく過程として読める点が、この本の設計の巧さです。

対象読者と本書の比重: 運用設計に厚い

版元の内容紹介にある通り、対象読者はデータサイエンティスト・データアナリスト・データエンジニア・ ML エンジニアに加え、アプリケーション開発者や管理職まで広く想定されています。実際、モデルの精度を上げる理論やアルゴリズムの数理にはあまり紙幅を割かず、再現可能なパイプライン・コスト削減 (タグと AWS Budgets によるコスト管理には 1 章の中で独立した節があります) ・ドリフト検知といった「運用に載せてから効いてくる」設計判断に比重があります。逆に言えば、機械学習そのものの理論を学びたい人 や、 AWS を使わない環境でモデルを運用する人には主戦場が異なる本です。

2021 年時点の前提と古びない骨格

注意すべきは時点です。本書は 2021 年時点の AWS サービス群 (SageMaker Studio や各種マネージドサービスの当時の世代) を前提に書かれており、 AWS のサービスは画面・ API ・機能とも更新が速いため、個々の操作手順やサービスの守備範囲は AWS 公式ドキュメントの記載と 突き合わせながら読み進める 必要があります。それでも、「データパイプライン全体をマネージドサービスで組み上げ、訓練だけでなく監視と自動化まで設計する」という本書の骨格は、個別サービスの変化を越えて通用するアーキテクチャの教科書として機能します。クラウド上で機械学習を本番運用へ持ち込む役割を担う人にとって、全体像を一気に手に入れられる頼れる一冊です。

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