知られざるコンピューターの思想史 アメリカン・アイデアリズムから分析哲学へ

シラレザル コンピューター ノ シソウシ アメリカン アイデアリズム カラ ブン

知られざるコンピューターの思想史 アメリカン・アイデアリズムから分析哲学への表紙
その他
著者:
小山虎(コヤマ, トラ)
出版社:
第二次惑星開発委員会
出版日:
2022年08月
ISBN:
9784905325215
在庫:
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技書の森解説

『知られざるコンピューターの思想史 アメリカン・アイデアリズムから分析哲学へ』 (小山虎 著、PLANETS / 第二次惑星開発委員会、2022 年 7 月刊) は、フォン・ノイマン、ゲーデル、タルスキという 3 人の数学者と論理学者を起点に、計算機の学問と分析哲学の共通の根をたどる思想史の本です。版元は本書を、ほとんど接点のなさそうに見える 2 つの学問のルーツを繋ぎ、その土壌となった大学制度や研究機関の成り立ち、文化風土まで視野に入れて解説する本と紹介しています。版元の著者紹介によると、著者は山口大学時間学研究所准教授で、専門は分析哲学、形而上学、応用哲学、ロボット哲学です。

序章と 16 の章と終章、ウィーンからアメリカへの構成

序章「フォン・ノイマン、ゲーデル、タルスキと一枚の写真」で 3 人を示したあと、第 2 章「カントからチューリング・マシンへ〜コンピューターの芽を育んだドイツの哲学と数学」、第 3 章「ウィーン学団、3 名のオーストリア人科学者の夢物語」、第 5 章「国際政治に振り回されたポーランドの論理学」と、ドイツ、オーストリア、ポーランドの哲学と数学を扱う章が前半にあります。第 6 章「理想主義、観念論、そしてヘーゲル〜19 世紀のアメリカ哲学」で舞台はアメリカへ移り、大学観の変遷、オーストリアからの移民、ニューヨークの大学とユダヤ人哲学者の系譜、アメリカでのタルスキを経て、第 11 章でプリンストンの誕生、第 12 章でノイマン型コンピューターの誕生、第 13 章で人工知能の誕生を扱います。第 14 章は MIT、第 15 章はスタンフォード大学、第 16 章はイギリスのコンピューター黎明期を取り上げ、終章「ウィーンからニュージャージーへ〜分析哲学へと向かうアメリカ哲学の道のり」で閉じます。

チューリング・マシン、不完全性定理、意味論という語

チューリング・マシンは、テープの上の記号を 1 つずつ読み書きする仮想の機械で、機械的な手続きで計算できることの範囲を定めた模型です。コンピューターサイエンス で計算可能性を論じる時の出発点の 1 つになっています。ゲーデルの不完全性定理は、算術を含む形式的な体系には、その体系の中で証明も反証もできない文があることを示した定理です。タルスキは、形式言語の文が真であるとはどういうことかを定め、記号と意味の関係を扱う意味論を定義しました。プログラムとデータを同じ記憶装置に置き、命令を順に取り出して実行する構成がノイマン型です。

推論を記号の操作として機械に行わせるという考え方は、初期の 人工知能 の研究にも引き継がれました。章題には、ウィーン学団、プリンストン、MIT、スタンフォード大学と、人物と機関の名が挙がっています。

目次に挙がる人物と大学、版元の紹介文の 17 世紀から

目次の章題に挙がるのは人物、学派、大学、会議です。版元は本書を、17 世紀から 20 世紀にかけて科学と哲学の思想運動に関わった多くの人物が登場する本と案内しています。

本書は、序章の 3 人と一枚の写真から始まり、第 16 章のイギリスのコンピューター黎明期を経て、終章でアメリカ哲学が分析哲学へ向かう道のりに至るまでを、序章と 16 の章と終章に収めています。

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