知られざるコンピューターの思想史 アメリカン・アイデアリズムから分析哲学への表紙

知られざるコンピューターの思想史 アメリカン・アイデアリズムから分析哲学へ(シラレザル コンピューター ノ シソウシ アメリカン アイデアリズム カラ ブン)

その他
著者:
小山虎(コヤマ,トラ)
出版社:
第二次惑星開発委員会
出版日:
2022年08月
ISBN:
9784905325215
在庫:
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技書の森解説

コンピューターの歴史というと、真空管からトランジスタへという装置の系譜で語られるのが通例です。本書はそこにあえて別の補助線を引きます。書名が示す通り、アメリカン・アイデアリズムから分析哲学へと至る思想の流れの中にコンピューターの成立を置き直す、思想史からのアプローチです。著者は哲学を専門とする小山虎氏で、第二次惑星開発委員会から 2022 年 8 月に刊行されました。

計算機は工学の産物であると同時に、論理や思考とは何かという哲学的な問いの産物でもあります。本書の副題が指す分析哲学は、言語と論理の厳密な分析を旨とする 20 世紀哲学の潮流であり、その形成過程を追うことがそのままコンピューターの前史を照らすという構図が、この本の切り口です。「知られざる」と冠する通り、技術史の定番の登場人物の裏側で進んでいた知の系譜に光を当てる編集で、教科書的なコンピューター史では出会えない話の運びが期待できます。

哲学書としての体裁を持つため、コードや回路の知識は不要ですが、じっくり読む腰の据え方は求められます。向いているのは、計算機科学の背後にある「なぜ人間は考える機械を作れたのか」という問いに惹かれるエンジニアや学生、そして哲学の側から情報技術に接近したい読者です。技術の教養を思想の層まで掘りたくなったときに、その入り口となる書物です。

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