マンガでわかるデータベース

マンガ デ ワカル データベース

マンガでわかるデータベースの表紙
データベース
著者:
高橋麻奈 / あづま笙子(タカハシ, マナ / アズマ, ショウコ)
出版社:
オーム社
出版日:
2005年12月
ISBN:
9784274066313
在庫:
在庫あり
4.05(20 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
データベースマンガ基礎知識学習ビジュアル学習入門データ管理リレーショナルデータベースデータ構造初学者向け

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言及数
179位
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書籍紹介

マンガの物語を読みながら、データベースの基礎知識を学ぶ。

技書の森解説

データベースの考え方を、用語の定義からではなく、データの扱いに困る場面から順に理解したい人のための入門書です。『マンガでわかるデータベース』 (高橋麻奈 著、あづま笙子 作画、オーム社開発局 企画編集、オーム社、2005 年 12 月 23 日発売) は、マンガの物語を読み進めながら、リレーショナルデータベースの基礎を設計、SQL、運用の順に学ぶ構成です。版元は「データベースの基礎概念を学ぶ人」「企業等でデータベースを管理しなければならなくなった人」「高専・専門学校・大学教養課程の学生など」に勧めており、おすすめの読者の段は初級に置かれています。

全 6 章の構成、データベースの必要性から SQL まで

本書は 6 章です。1 章「データベースって何だろう?」には「コッド王国の現状」という項目があり、データが重複している、データが矛盾する可能性がある、新しい変化に対応しにくいという問題を並べたうえで、データベースの導入で解決する流れへ進みます。2 章「リレーショナルデータベースって何だろう?」は、用語とデータモデルの種類を押さえたあと、和、差、積、直積、射影、選択、結合、商という演算を 1 つずつ取り上げます。3 章「データベースを設計しよう」は E-R モデルによる分析と表の正規化を扱います。4 章「データベースを利用しよう: SQL の基本操作」は、SELECT 文による検索と条件の作り方、集計関数とグループ化、副問い合わせと相関副問い合わせ、さまざまな結合方法へ進みます。そのあとに表の作成、行の挿入と更新と削除、ビュー表、アプリケーションプログラムから SQL を使う方法とカーソルが続きます。

5 章と 6 章で扱うトランザクション、障害回復、分散データベース

5 章「データベースを運用しよう」は、トランザクションの性質、コミットとロールバック、ロックによる制御、2 相ロックで直列可能を保証する仕組み、ロックの粒度、その他の同時実行制御、独立性レベルの設定を扱います。続けてデータベースのセキュリティ、索引による検索の高速化、問い合わせの最適化、障害回復とチェックポイントからの復旧までが並びます。6 章「データベースの普及と活躍」は、Web とデータベース、ストアドプログラムとトリガー、データの分割、2 相コミット、分散環境での表の結合、レプリケーション機能による複製の配置を取り上げます。マンガを入口にした初級向けの本ですが、目次の範囲は同時実行制御や分散データベースにまで及びます。

表計算ソフトで台帳を管理していると、同じ取引先の住所が何行にも書かれ、1 か所だけ直し忘れて食い違うという事故が起こります。関係データベースの設計では、こうした食い違いが起こりにくい表の形へ分解していく データ正規化 の手順を踏み、1 つの事実を 1 か所にだけ持たせます。また、複数の利用者が同じデータを同時に書き換える仕組みでは、処理が途中で止まっても中途半端な状態を残さない保証が要ります。その性質は原子性、一貫性、独立性 (分離性とも訳されます)、永続性の頭文字を取って ACID と呼ばれ、ロックやログによる復旧はそれを実際に守るための道具です。定義から入ると抽象的に感じやすい話題を、困りごとの場面から順に見せていけるのがマンガ形式の利点です。

初級向けの位置づけと、2005 年刊という前提

版元が示す読者の段は初級で、対象には学生のほか、仕事でデータベースを管理することになった人も挙げられています。一方で、特定のデータベース製品の導入や操作の手順は目次の項目に挙がっていません。手元の環境で SQL を実際に動かしながら覚えたい場合は、製品ごとの入門書を併用する必要があります。また 2005 年 12 月の刊行で、Web とデータベースの節や分散データベースの節は刊行時点の技術環境を前提にしています。目次には、表の形を取らないデータベースを主題にした章や節もありません。

関係演算、正規化、SQL、トランザクションという、情報処理の講義や資格の学習で避けて通れない話題を、1 冊のマンガの流れで一通り見渡せるのが本書の強みです。教科書の説明で手が止まった学生や、業務で急にデータベースを任された人が、全体の地図を先に手に入れる目的なら、投じた時間に見合う一冊です。設計や SQL を深める次の 1 冊の選び方は データベース本の選び方 で整理しています。

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