図解即戦力 IoT のしくみと技術がこれ 1 冊でしっかりわかる教科書 IoT 検定パワーユーザー対応版

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図解即戦力 IoT のしくみと技術がこれ 1 冊でしっかりわかる教科書 IoT 検定パワーユーザー対応版の表紙
ハードウェア
著者:
IoT 検定ユーザー教育推進ワーキンググループ / 大石 光宏 / 甲木 知哉 / 陣 宏充 / 山口 透 / 田代 博之(アイオーティーケンテイユーザーキョウイクスイシンワーキンググループ / オオイシミツヒロ / カツキトモヤ / ジンヒロミツ / ヤマグチトオル / タシロヒロユキ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2020年02月25日頃
ISBN:
9784297111793
在庫:
在庫あり
4(5 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
IoTネットワークデータ分析データベースセキュリティ認証機械学習プロジェクトマネジメントデジタルツインSociety 5.0

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書籍紹介

IoT についての基本的な知識が身に付く本です。IoT サービスの導入の際に必要となる知識や、IoT 機器の仕組みなど、幅広い分野について理解できるようになります。2018 年 10 月より開始された IoT 検定ユーザー試験パワー・ユーザーの教科書 & 問題集としても使うことができます。
第 1 章 IoT 概要

01 IoT の概要

02 産業分野の IoT

03 身近な IoT

04 IoT の未来

05 IoT と生活

06 IoT と金融

07 IoT と働き方改革

第 2 章 戦略とマネジメント
08 企画・戦略

09 プロダクトイノベーション

10 Connected Industries

11 プロセスイノベーション

12 Society 5.0

13 プロジェクトマネジメント

14 プロジェクトと開発手法

15 人材育成と企業間連携

16 スキル管理

第 3 章 産業システム
17 IoT 関連の産業システム

18 製造業の IoT

19 デジタルツインと CPS

20 Connected Industries の事例と国内外の状況

21 家庭における IoT 製品と技術

22 世界における IoT プロジェクト

23 日本と連携する IoT の状況

24 世界の IoT 企業

25 法律

第 4 章 ネットワーク
26 ネットワークと通信技術

27 WAN (インターネット接続)

28 3G/4G/5G

29 PAN の技術とセンサーネットワーク

30 ワイヤレスセンサーネットワークの技術

31 LPWA

第 5 章 デバイス
32 IoT デバイスの構成

33 IoT デバイスの入出力

34 デバイスの回路

35 IoT デバイスのセンサー

36 IoT デバイスの実例

第 6 章 プラットフォーム
37 クラウドとは

38 クラウドサービス

39 分散処理とストリーム処理

40 データ処理

41 データ処理プログラム

第 7 章 データ分析
42 データベース

43 人工知能

44 機械学習

45 分析手法

第 8 章 セキュリティ
46 IoT セキュリティとは

47 暗号化とは

48 攻撃対策

49 認証技術

50 監視運用とは

技書の森解説

IoT の本と聞くとセンサーや通信の技術書を想像しがちですが、『図解即戦力 IoT のしくみと技術がこれ 1 冊でしっかりわかる教科書 IoT 検定パワーユーザー対応版』 (IoT 検定ユーザー教育推進ワーキンググループ 著、技術評論社、2020 年 2 月刊) は、IoT サービスを導入する側に必要な知識と IoT 機器の仕組みの両方を、A5 判の図解で一冊にまとめた教科書です。版元は IoT についての基本的な知識が身に付く本と紹介し、2018 年 10 月に始まった IoT 検定ユーザー試験パワー・ユーザーの教科書と問題集としても使えるとしています。対象読者として版元が挙げるのは、IoT の全体像を知りたい人と、IoT 検定ユーザー試験パワー・ユーザーを受験したい人の 2 種類です。著者名義はワーキンググループですが、版元のプロフィール欄には章ごとの執筆担当者 9 名が記され、経営コンサルタント、半導体のテストエンジニア、IT コンサルタント、専門学校や大学の教育者など、立場の異なる執筆者が自分の領域の章を分担しています。

全 8 章 50 節の構成、前半はビジネスと制度、後半は技術

構成は全 8 章で、節番号は 01 から 50 まで通し番号です。第 1 章「IoT 概要」は産業分野の IoT、身近な IoT、IoT と生活、IoT と金融、IoT と働き方改革といった応用場面の概観、第 2 章「戦略とマネジメント」は企画 / 戦略、プロダクトイノベーション、Connected Industries、プロセスイノベーション、Society 5.0、プロジェクトマネジメント、開発手法、人材育成と企業間連携、スキル管理と、導入を企画する側の知識です。第 3 章「産業システム」では製造業の IoT、デジタルツインと CPS、Connected Industries の事例と国内外の状況、家庭における IoT 製品と技術、世界の IoT 企業、法律を扱い、ここまでの 25 節が本書の前半を占めます。後半の第 4 章「ネットワーク」は WAN、3G/4G/5G、PAN の技術とセンサーネットワーク、ワイヤレスセンサーネットワーク、LPWA、第 5 章「デバイス」は IoT デバイスの構成、入出力、回路、センサー、実例、第 6 章「プラットフォーム」はクラウドとは何かからクラウドサービス、分散処理とストリーム処理、データ処理とそのプログラム、第 7 章「データ分析」はデータベース、人工知能、機械学習、分析手法、第 8 章「セキュリティ」は IoT セキュリティとは何か、暗号化、攻撃対策、認証技術、監視運用です。前半 25 節がビジネスと制度と産業、後半 25 節が技術という半々の配分は、この本が技術者だけを読者にしていないことをそのまま表しています。

デバイスからクラウドまで層をまたぐ IoT の設計と、全体像が要る理由

IoT が難しいのは、個々の技術が難解だからというより、電力や計算資源に制約のあるデバイス、近距離の PAN から広域の WAN や LPWA までの通信、受け取ったデータを蓄積して処理するクラウド、そこから価値を引き出す分析、そして全層を貫くセキュリティが連鎖していて、どこかの層の選択が別の層の制約になるからです。たとえば電池駆動の機器で数年間の運用を狙って LPWA を選べば、送れるデータ量と頻度が絞られ、機器側で何を測って何を送るかの設計が変わります。クラウド側では、大量の機器から絶え間なく届くデータをまとめて処理するか、届いた順に ストリーム処理 するかで構成が分かれ、蓄積したデータに 機械学習 を適用して異常検知や予測に使う段になると、データの品質や欠損の扱いが設計の焦点になります。さらに IoT デバイスは屋外や工場に置かれて物理的に手が届く位置にあるため、通信の 暗号化 と機器の認証、監視運用が、Web システム以上に前提として要ります。本書の第 4 章から第 8 章の並びはこの連鎖の順序そのもので、通信、デバイス、プラットフォーム、分析、セキュリティと層を追って読むと、企画段階で「どの層の専門家に何を相談すべきか」を判断するための地図が頭に入ります。

IoT 検定パワー・ユーザーの位置づけと、受験前に公式で確認すべきこと

IoT 検定は IoT 検定制度委員会が実施する試験で、委員会の試験要綱ページは 2026 年 9 月時点で、制度体系として IoT 検定ユーザー試験 (実施中) のパワー・ユーザー、レベル 1 試験 (実施中) のプロフェッショナル・コーディネータ、レベル 2 試験 (準備中) のプロフェッショナル・エンジニア、レベル 3 試験 (準備中) のプロフェッショナル・アーキテクトの 4 段階を掲げています。パワー・ユーザーはこの体系の最初の段にあたる試験で、試験は CBT 方式でプロメトリック社の試験申込サイトから申し込み、全国の試験会場で受験する形です。再受験には制限があり、同一試験の 2 回目は受験日の翌日から 30 日目以降、3 回目以降は 60 日目以降と定められています。一方、パワー・ユーザーの出題範囲や合格基準はこの要綱ページには載っておらず、本書が対応をうたうのも 2020 年の刊行時点の試験です。委員会の公式サイトには IoT 検定のほかに FDE 検定、超知性 ASI 検定、+DX 認定といった別の検定 / 認定の案内が並んでおり、制度が動いていることは公式サイトからも読み取れます (2026 年 9 月時点)。受験を目的に本書を選ぶ人は、出題範囲、実施状況、申込方法を受験前に必ず公式サイトで確認してください。

IoT 導入を企画する人に向き、実装書を求める人には向かない

前提知識はほとんど要らず、IT の基礎用語が分かれば読み進められる水準です。向くのは、IoT を使った事業や業務改善を企画 / 提案する立場の人、製造業や自治体で IoT 導入の相談を受ける側の人、技術者ではないが IoT プロジェクトに関わることになった人、そして IoT 検定パワー・ユーザーの受験者です。逆に、特定のマイコンで機器を作る手順、通信プロトコルの実装、クラウド各社の具体的な設定といった実装レベルの解説は目次に無く、各節の題名が「〜とは」「〜の技術」といった概論の形であることからも、手を動かす実装書ではありません。すでに IoT の開発に携わっている技術者が技術面の深掘りを求めるなら別の専門書が必要で、本書は 2020 年時点の技術環境と制度、事例を前提にしている点も踏まえておくべきです。

元が取れるのは、IoT の企画や導入判断を任されて、通信規格からクラウド、セキュリティ、法律や国の政策まで会議で飛び交う言葉を一度に整理したい人です。前半で事業と制度の文脈を、後半で技術の連鎖を押さえれば、専門家との会話で論点を取り違えることが減り、検定を受けるなら教科書と問題集を兼ねる一冊で準備を始められます。IoT の全体像を最初に一枚の地図として手に入れたい人に、堅実な出発点になる教科書です。

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