実践 Node.js 入門ー基礎・開発・運用
ジッセンノードジェイェスニュウモン キソ カイハツ ウンヨウ
- 著者:
- 伊藤康太(イトウコウタ)
- 出版社:
- 技術評論社
- 出版日:
- 2023年01月26日
- ISBN:
- 9784297129569
- 在庫:
- 在庫あり
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書籍紹介
技書の森解説
Node.js でアプリケーション開発を始めるのに必要な知識を、文法から運用まで 1 冊にまとめた入門書が『実践 Node.js 入門』 (伊藤康太 著、技術評論社、2023 年 1 月刊) です。副題は「基礎・開発・運用」で、版元の概要は、基礎知識、環境構築、重要文法、非同期、CLI ツールの開発、Express を用いたサーバーサイドの開発、React によるフロントエンドとの連携までを通して Node.js の全体像を学べると案内しています。版元のプロフィールによれば、著者は 2013 年にヤフー株式会社に入社し、社内のスペシャリスト認定である黒帯 (Web フロントエンド) を拝命し、2022 年から RPG テック合同会社に参画したと紹介されています。
全 8 章の構成、文法と非同期から React 連携と運用まで
目次は第 1 章「はじめての Node.js」から第 8 章「アプリケーションの運用と改善」までの全 8 章です。前半は第 2 章「JavaScript/Node.js の文法」で継承や this、ES2015 以降の文法を押さえ、第 3 章「Node.js とモジュール」で CommonJS と ECMAScript のモジュールの使い分け、標準モジュール、npm を扱います。第 4 章は非同期処理を Callback、Promise、async/await、ストリーム処理、AsyncIterator の順に追い、エラーハンドリングのまとめと Top-Level Await で締めます。第 5 章は引数の処理や Lint、テストを含む CLI ツールの開発です。後半の第 6 章は Express による REST API サーバーと Web サーバーで、データベース連携やファイル分割、ハンドラーのテスト、デプロイ、Docker、Cluster までを含む本書で節の数がいちばん多い章です。第 7 章はモノレポの構成でフロントエンドとバックエンドをまとめて開発し、React の基本機能からクライアントサイドのルーティング、フロントエンドのテストへ進みます。第 8 章はパッケージのバージョンアップや実運用での注意点、パフォーマンス計測とチューニングを扱います。
非同期の書き方とモジュール方式が分かれる理由
Node.js の学習で戸惑いやすいのは、同じ処理に複数の書き方が並んでいる点です。Node.js は 1 本のスレッドで イベントループ を回し、ファイルやネットワークの入出力の完了を待たずに次の処理へ進むため、結果を受け取る仕組みが言語の歴史とともに変わってきました。初期はコールバック関数を渡す形が中心で、処理が重なるほど入れ子が深くなり、エラーの扱いも散らばりがちでした。そこで結果を値として扱う Promise が標準に入り、さらに同期処理に近い見た目で書ける Promise と async/await の構文 が加わりました。モジュールも同じで、Node.js が独自に採用した CommonJS の require と、言語仕様として後から定まった ECMAScript modules の import が併存しています。既存のライブラリや古い記事のコードを読む場面では両方に出会うため、第 3 章がモジュールの使い分けを節として立て、第 4 章が非同期の書き方を Callback から順に並べている構成は、手元のコードがどの世代の書き方かを見分ける助けになります。
API サーバーからフロントエンド連携まで、一続きで組む
第 6 章と第 7 章は、サーバー側とブラウザー側を別々の題材として切り離さず、1 つのアプリケーションとして組み立てる流れになっています。第 6 章ではエラーハンドリングを包括的に設計し、ハンドラー単位で分割してテストしやすくする節が続くため、ルーティングを書いた先にあるエラー処理とテストの組み立てまで追えます。第 7 章では モノレポ で 2 つの側のコードを 1 つのリポジトリに置き、API から取得した値の表示と更新、デプロイまでを扱い、CORS や Next.js、Puppeteer などはコラムで補われます。本書は第 8 章で、依存パッケージの更新やパフォーマンスの計測まで扱います。
版元が推奨する読者は、Node.js を学びたいエンジニア、JavaScript の基本的な知識がありサーバーサイドもある程度しっかりやりたい人、他言語でサーバーサイド開発の経験があり Node.js も身につけたいエンジニアの 3 つです。プログラミング自体が初めての人や、TypeScript を前提に学びたい人には合いにくく、TypeScript は第 1 章のコラムで触れる位置づけです。また 2023 年 1 月の刊行なので、ライブラリのバージョンや細かな設定は公式ドキュメントで確かめながら進める必要があります。一方で、ブラウザーの JavaScript は書けるがサーバー側は未経験という人や、別の言語で API サーバーを書いてきて Node.js 流の非同期とモジュールの作法を一度で整理したい人には、文法から Express、React との連携、運用までの道筋を 1 冊で揃えられる一冊です。
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