情報セキュリティの基礎

ジョウホウセキュリティノキソ

情報セキュリティの基礎の表紙
セキュリティ
著者:
佐々木良一 / 手塚 悟(ササキリョウイチ / テヅカ サトル)
出版社:
共立出版
出版日:
2011年10月10日頃
ISBN:
9784320123021
シリーズ:
未来へつなぐ デジタルシリーズ 2
在庫:
在庫あり
4(1 件 / 楽天ブックス)
セキュリティ

なぜ注目されているか

言及数
886位
総合1349位 ↓ 3 ランクダウン 言及 2 件

書籍紹介

現在の情報化社会において, 最も重要な技術分野の一つとして「情報セキュリティ」が挙げられる。単に IT を安心して利用できる環境を追求するだけでなく, 真に IT を使いこなすことのできる力強い「個」と「社会」の確立を目指すためには, その知識が重要である。ただし, 情報セキュリティの構成は多岐にわたっており, 技術のみならず運用から制度に至るまですべての領域に関係して, 理解する必要がある分野である。本書では, この技術分野がなぜ必要なのかを, 技術的な話題から法制度まで多岐にわたる内容を, 社会的背景を踏まえて丁寧に解説している。情報セキュリティの入門決定版!
1. 情報セキュリティの動向

2. 暗号の基礎

3. 共通鍵暗号

4. 公開鍵暗号

5. ディジタル署名と PKI

6. バイオメトリック認証

7. 情報ハイディング

8. アクセス制御

9. 不正プログラム対策

10. プライバシー保護

11. セキュリティ評価

12. 情報セキュリティポリシー

13. 情報リテラシー

14. デジタルフォレンジック

15. 法制度

技書の森解説

『情報セキュリティの基礎』 (佐々木 良一 監修、手塚 悟 編著、共立出版、2011 年 10 月刊) は、暗号と認証の技術から情報セキュリティポリシー、デジタルフォレンジック、法制度までを全 15 章で扱う教科書です。共立出版の「未来へつなぐ デジタルシリーズ」の第 2 巻にあたり、各章の執筆には石井 夏生利 氏ら 13 名が加わっています。版元の紹介文は本書について「技術的な話題から法制度まで多岐にわたる内容を、社会的背景を踏まえて丁寧に解説している」と説明しており、技術だけでなく運用や制度の側からもセキュリティの全体像をつかみたい学生や初学者に向いた一冊です。

全 15 章の構成、暗号技術から法制度まで

第 1 章「情報セキュリティとは」で、背景、技術の概要、社会事件と国家政策、技術のフレームワークを示したあと、第 2 章から第 5 章までが暗号技術の章です。第 2 章は情報理論的に安全な方式、群と環と体、計算量的に安全な方式、秘密分散法を、第 3 章はブロック暗号とストリーム暗号を、第 4 章は RSA 暗号、Diffie-Hellman 鍵共有、ElGamal 暗号を、第 5 章は電子署名と PKI、電子認証局の相互認証を扱います。続く第 6 章はバイオメトリクスによる個人認証とテンプレート保護、第 7 章は電子透かしとステガノグラフィ、第 8 章はシステム、ネットワーク、無線 LAN の 3 つの場面に分けたアクセス制御です。第 9 章「不正プログラム対策」は、脆弱性診断、アンチウイルスソフトウェア、ファイアウォール、不正侵入検知システム、ハニーポット、多段防御を経てバックアップまでの 15 節で防御の手段を並べます。第 10 章以降はプライバシー保護、セキュリティ評価の制度、情報セキュリティポリシーの策定と PDCA サイクル、利用者側の情報リテラシー、デジタルフォレンジックと進み、第 15 章で民事法、行政法、刑事法の観点から法制度を扱って終わります。

暗号技術と制度を同じ教科書で学ぶ意味

情報セキュリティ は、機密性、完全性、可用性の 3 つを保つ取り組みとして説明されることが多い分野です。このうち技術で守れる範囲は広い一方で、暗号化 のアルゴリズムが十分に強くても、鍵を誰が管理し、誰にどの権限を与え、事故が起きたときに何を証拠として残すかが決まっていなければ、守りは成り立ちません。本書は暗号や認証の章と、セキュリティ評価、ポリシー、フォレンジック、法制度の章を一冊に収めているため、技術と運用と制度のつながりを最初から一続きで見渡せます。

2011 年刊の講義向け教科書として読む前提

版元のページでは分野に教科書が挙げられ、講義用資料 (PDF) も用意されています。第 2 章と第 4 章には群と環と体や数学的準備の節があり、剰余の計算や代数の基本を前提にしています。また本書は 2011 年 10 月の刊行で、プライバシー保護や法制度の章は刊行時点の制度を前提にしています。刊行後の法令の改正の有無は、法令の一次資料で確かめながら読む必要があります。目次は原理、仕組み、制度の項目で構成されており、特定の製品やツールの操作を章題に掲げた章はありません。手を動かして攻撃や防御を試す実践書は、Web 開発者向けのセキュリティ技術書の選び方 で扱っています。

裏返せば、暗号、認証、アクセス制御、不正プログラム対策、ポリシー、法制度という情報セキュリティの主要な領域を、1 冊の目次の上で順に見渡したい学生や、講義の教科書を探している教員、職場でセキュリティの担当になり全体像から押さえたい人に向く教科書です。どの領域が自分の仕事に関わるのかを本書で見極めてから、専門書へ進めます。

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